この記事をまとめると
■昭和にあった懐かしい装備に「コーナーポール」というものがある
「ヘタクソ棒」「バイバイハンド」ってZ世代には意味不明! 昭和オヤジ感涙の懐かしきカーアイテム5選
■編集部員にはじめてコーナポールを使う機会が訪れた
■原始的な装備だが「意外にも使いやすい!」とプラス評価であった
コーナーポールに初めてご対面
WEB CARTOPの編集に携わっていると、いわゆる編集会議なるイベントが定期的に発生し、「どんな記事を配信するか」、「この取材は誰が行くか」など打ち合わせをしているのだが、そんな編集会議でよく出がちな企画が、「昭和の懐かしい装備○選!」や「いまじゃ見なくなった装備○選!」みたいなバラエティチックなネタ。
この原稿を書いている筆者は平成生まれなので、昭和の装備シリーズ(!?)に出てくるネタは、実物を見たことがないモノもチラホラ……。なので街で見かけると「あれは!」みたいな感じで感動することもある。
そんな昭和の装備シリーズのなかで、アイドルでいうところの、センター的ポジションを担っているモノがある。そう、コーナーポールである。通称”ヘタクソ棒”と呼ばれるアイツだ。このシリーズで「あったあった!」と思う人にとっては説明不要だが、あえて簡単に説明すると、このコーナーポール、右ハンドル車であればフロントバンパーの左前の角あたりについている棒のことを指す。運転席から棒の先っぽが見えるようになっており、左側にクルマを寄せる際、左前の目印になるので、車幅感覚がわからない人にとっては、原始的でありながら、ありがた~いアイテムなのだ。
とはいえこのヘタクソ棒ことコーナーポール、「昭和の懐かしい装備○選!」に出てくるような装備なだけに、いまやほとんど見かけない。社外品で貼り付けるタイプはまだ売っているが、まあ多くの人はつけないだろう。なんせいまはセンサーやカメラがついているし、こんなモノに頼らなくてもクルマを寄せられるからだ。
しかし、このコーナーポールを令和のいまに、なんと使う機会がやってきた。ちなみに車種は、アメリカ市場を意識して大型なボディになった、スバルの5代目レガシィB4(BM型)。知人の家族が使うクルマを、所用で借りたときだ。
ただこのレガシィ、なにもコーナーポールに出会ったタイミングで初めて乗ったわけではない。他人のクルマではあるが、何度も借りているのだ。なのにこの装備に気がついたのはつい先日。ふと助手席に乗ろうとクルマの左側を歩いていたら、ヘッドライトの下に銀色の加飾が目に入った。その瞬間、「あ!」となったわけである。
「これはどっからどう見ても純正オプションのコーナーポール。ヘタクソ棒じゃないか!」と、ひとりで大興奮。街で見たことはあっても自身で使ったことがなかったので、これはもう使うしかないではないか! 途中で運転を代わり、なぜかステアリングコラム下という押しづらい場所にあるスイッチを押し、「ウイーン」という音とともに棒が伸び、運転席から先端が青く光る棒を視認。この瞬間、「これが噂のコーナーポールか!」と感動したのであった。まさかこの時代にご対面できるとは、激アツだ。
こりゃめっちゃ便利だぞ!
とはいえこのコーナーポール、本当に使いやすいのだろうか? このレガシィの全幅は1780mmとやや大柄だが、いまどきそれほど大きくもない。とはいえせっかく見つけた奇跡の装備、あえて展開したまま街なかを走ってみた。ヘタクソ上等である(事実、筆者自身は運転がそんなに上手くない)。
今回の走行エリアは比較的狭い場所や駐車場が多かったので、あえてコーナーセンサーは切り(なぜ棒をつけた!?)、この棒だけを頼りに走ってみた。
するとこれがまあ面白い。絶妙に青く光る先端がチラつくので、左前の感覚が非常にわかりやすいではないか。人のクルマなので度胸試しはしていないが、バンパーと壁を1cmくらいまで寄せられそうな謎の自信も湧いてくる。”超”がつくほど原始的だが、最初に考えた人は相当のキレ者だと思う。
しかしこれはいけない。初体験の珍しい装備なだけに、無性に壁に寄せたくなる。運転中、あえて狭い駐車枠や道路、すれ違いのときの壁寄せを、「どこまでいけるか」無駄に試したくなるほど、左前の青い棒が目に入り、「寄せてみろよ」と訴えてくる。
いってしまえばたかだか棒だが、にしてもこれは本当によく見える。あまりの秀才っぷりに、つい「なにがヘタクソ棒だ。天才ステッキだろ」とつぶやいてしまった。それと、この先端が青く光る演出もどこか懐かしい。筆者は平成生まれで、ガラケーと呼ばれる携帯電話はスマートフォンが普及する前からもっていたので、昔流行った着信時に先端が光るアンテナを思い出す。
デザイン性を考えたらたしかに微妙なのだが、マージンをもった過敏なセンサーよりもわかりやすいので、運転に自信がない人は、時代に逆らってあえてつけてもいい装備ではないだろうか。純正で用意しているクルマは、センサーが当たり前の現代においてほとんどないかもしれないが……。
なお、クルマのオーナーはこのレガシィを中古で買っているので、コーナーポールがついている経緯は不明とのこと。ちなみに、畳まれていると地味な装備すぎて納車されるまで存在に気がつかなかったのはもちろん、「ついているのは知ってるけど格好悪いので使ったことない」というのはいうまでもない……(オーナーは昭和生まれ)。
昭和ブームがきているいま、こういったヘンテコ装備はエモい気がするのだがいかがだろうか!?
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