サイトトップへ

サイト
トップへ


現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > プジョー 208に乗りながら、歴代の200シリーズを振りかえる【プジョー今昔ストーリー/その7】

ここから本文です

プジョー 208に乗りながら、歴代の200シリーズを振りかえる【プジョー今昔ストーリー/その7】

「温故知新」の逆というわけではないが、最新のプジョー車に乗りながら、古(いにしえ)のプジョー車に思いを馳せてみたい。今回は、プジョー 208に乗りながら、日本でも人気のあった205などの200シリーズを振りかえってみたい。(タイトル写真は、上が205GTI、下が208GTライン)

208は5ドアながら205GTIを彷彿とさせる
日本のような道で運転を楽しむとしたら、プジョー 208やフォルクスワーゲン ポロ、ルノー ルーテシアなどのようなBセグメントに区分けされるコンパクトクラスのクルマに限ると個人的には思っている。田舎道などを走っていると、このクラスの中でも208はとくに楽しく気持ち良い。とくに気に入っている点はリラックスしたペースで快調に走ること、そしてがんばって走っても、路面の少し荒れたところを走っても、乱れることがないことだ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

従来モデルと違って、「新型208にはスポーツモデルのGTIを設定されていない」と残念がる人もいる。しかし、サーキットを走るのでもなければ、現在も日本で買えるGTで走り好きのドライバーの欲求をそれなりに満してくれるのではないかと思う。

ベーシックなアリュールよりGTのほうがタイヤが大径であることも影響して、乗り心地は心持ち硬めだが、走りがシュアなので好印象。アリュールにおいては多少あいまいな感覚もあるとはいえ、ロードホールディングの良さは基本的にGTと変わらず、そのぶん低速域での柔らかさに秀でている。最新のCMPプラットフォームゆえに大径タイヤも履きこなしているといえそうだが、上級モデルと比較すれば、やや細かい振動を感じないわけではなく、そこはやはりコンパクトカーらしさを感じる。

搭載されるエンジンはかねてより定評のある1.2Lターボで、100ps/205NmというパワーとアイシンAW製の8速ATを組み合わせることにより小気味よく加速してくれる。ただ気になった点がひとつ。近年登場した多くのクルマがそうであるように、208もATまかせで加速していくとどんどんシフトアップして低回転を維持したがる傾向にある。

燃料消費量を意識してのプログラムと思われるが、これがあまり面白くはない。プジョー、ひいてはフランス車は昔から小排気量エンジンをめいっぱいに回して走るのが流儀といわれていた。時代の変化と言われればそれまでだが、新型でもこの感覚を味わいたい。そこでMTモードに切り替えて積極的に回して走るようにすると、がぜん本来の持ち味が出てくる感じである。

205のルーツは、204ではなく104だった
208のスタイリングは前後フェンダーまわりのボリューム感が目立ち、エラが張ったというか、従来モデルより立派になった印象がある。また、Cピラーの造形がちょっと独特で、かつての205の3ドアを彷彿とさせる。フェンダーの張り出しはともかくとして、208の全体のプロポーションとCピラーの造形は、おそらく205 3ドア(とくにGTI)をイメージしたものではないだろうか。

206以降のハッチバックモデルは、300シリーズも含めて、とくに3ドアでは205GTIのCピラーをどこか継承していたように思う。ところが新型208に3ドアの設定はないので、5ドアで205GTIの印象を盛り込んできたのだろう。

200シリーズは戦前の201から始まっているが、新型208も含めて、近年の200シリーズの事実上の元祖は、大成功作となった1983年登場の205にあるとみてよい。車名の数字や初めてFFを採用した歴史を見るに204も205の源流といえる。しかし、205は104の後継として開発された側面があり、メカニズム的にはほぼ104を更新したものだった。

104は、当時の新しいボディ形式である2BOX スタイルを採用したコンパクトカーだった。ただ、スタイリングがいささか地味でまじめすぎた。同世代のライバルであるルノー5がいかにも都会的で若々しさに溢れるスタイルだったのに対して、104から軽快感を感じられず、劣勢に立たされてしまった。

205のデザインはピニンファリーナではない?
104の後継に相当する205を開発するにあたって、プジョーは新鮮な感覚をとりいれるためダイナミックなスタイリングを採用した。実は当初、104と同じような硬派なデザインを考えられていたが、当時のプジョーは経営危機の状況にあり、それを打開するためもあって、ダイナミックなデザインが採用されることになったのだった。

戦後のプジョーの社内デザイン体制は脆弱で、これを補うためにピニンファリーナと長年契約してきた。しかし、その体制も205開発の頃には充実してきたため、ピニンファリーナと社内デザインのコンペのような形を採用することになった。

ピニンファリーナは当初、自らがデザインした104の更新版のような硬いデザイン案を提案するも、その後デザインを改めて提案し直したという経緯がある。205発売当時のプジョーの公式発表で、このデザインはあくまでピニンファリーナとプジョーのコラボによる作品とされていた。しかし、実際に採用されたデザインはプジョー社内からの提案を元にしたものだという話は、あまり知られていない。

ちなみに、205のエクステリアデザインのトップが、その後プジョー全体のデザインを長きにわたって指揮するジェラール・ヴェルテールだった。そしてピニンファリーナとの契約を終えた次の206開発で、自社デザインへと転換してしまう。

205のトピックはスタイリングの新しさだけではなかった。高性能モデル「GTI」を大ヒットさせたうえ、「205ターボ16」というミッドシップの専用モデルを開発してWRC(世界ラリー選手権)に打って出たことでも知られる。プジョーはこの時期、パリ・ダカール・ラリーやル・マン24時間レース、F1へも挑戦し、スポーツ分野で大躍進する。205は、プジョーのブランドイメージを大転換させることに成功したモデルである。(文:武田 隆)

[ アルバム : プジョー 208と200シリーズ はオリジナルサイトでご覧ください ]

おすすめのニュース

サイトトップへ

(株)カービュー関連サービス

メールマガジン メールマガジン

愛車無料一括査定

あなたの愛車今いくら?

車の種類を選択
事故車 商用車
お住まいの郵便番号を入力
-
※郵便番号がわからない方はこちら

※(株)カービューのページへ移動します