■オートサロンで大注目を集めたコンパクトEV、実はベースの車両がない?
カスタムカーといえば、ベースとなる車両に独自のパーツや加工を施した車両のことを指し、一般の人から専門のカスタムショップまで、おこなうカスタムの幅もさまざまです。
制作されたカスタムカーのなかには、例年開催されているカスタムカーの展示イベント「東京オートサロン」や「大阪オートメッセ」に出展されるものもあり、そうしたイベントを通じてカスタムカーの文化を楽しむ人も多く見られます。
そんななか、2022年1月14日から開催された東京オートサロン2022で、1台のコンパクトEVのブースが大きく盛り上がりを見せていました。出展されたのは、どのような車両だったのでしょうか。
【画像】「これ、イチから作りました!」 丸目顔のオフロードマシンを見る!(10枚)
「T-BOX」と名付けられた車両は、リフトアップされたような車体に、ゴツゴツとしたブロックパターンタイヤが装着されてオフロードのような仕様になっています。
一方で、丸目のヘッドライトや丸みのあるボディが愛らしさも兼ね備えます。
この車両を制作したのは、CEOの「くっすん」こと、楠木氏が率いるYouTuberの「KG Motors(KGモーターズ)」です。
KGモーターズのYouTube「くっすんガレージモーターズ」は、現在登録者18万人超えのチャンネルで、「モトコンポ」や「モンキー」といった小型の自動二輪車をはじめ、日産「パオ」のカスタムや数々の「旧車を買ってみた!」系の動画をアップ。
また、中国のEVを検証した動画も人気で、再生回数は90万回を超えています。
そんなKGモーターズが2021年11月16日に投稿したのが、「【重大発表】完全オリジナルのEVを作ることにしました」という動画で、ここからT-BOXの制作が開始されました。
実は動画タイトルにもあるように、T-BOXはKGモーターズの完全オリジナル車両。ベースの車両はなく、フレームやボディなどイチから作り上げられたクルマとなっています。
楠木氏にとって自動車業界への参入はひとつの夢だったそうですが、今回制作する車両を小型のEVを選んだ理由は一体どこにあるのでしょうか。
楠木氏はこのことについて、「今回はクルマを女性にも楽しんでもらいたいという想いや最近の日本では高齢者のが増えているという現状から、多くの人に親しんでもらいやすいよう、将来を見据えた小型のEVを制作することにしました」と説明します。
さらに、楠木氏はT-BOXの制作について「完全にゼロベースでの車両制作は今回が初めてで、何もないところからイチから車両を作り上げたことが大変でした」と話しますが、その様子はYouTubeの動画からも見て取れます。
T-BOXの製作工程でアップされた動画は10本以上もあり、フレームを溶接したり、ボディを削り出して成形したりといった派手な作業から、塗装や配線を繋ぐ様子など、地道でこまやかな作業も多数見られます。
本来、KGモーターズは4人ほどのメンバーでYouTube撮影をしていますが、今回はプラス6名ほどの専門職の人を迎え、本格的なクルマ制作がおこなわれました。
それでも制作期間は最初に動画を投稿してから約2か月ほどかかったそうで、完成はオートサロン出展の前日だったといいます。このことからも、いかに作業が大変なものであったかがうかがえます。
そんなKGモーターズの超大作ともいえるT-BOXですが、イチから作り上げたことに加え、内部構造も本格的な1台となっているのが特徴です。
まず、4WDである駆動方式に加え、フレームには「ラダーフレーム構造」を採用。
これはスズキ「ジムニー」やトヨタ「ランドクルーザー」にも用いられるもので、本格的な悪路走行も可能とします。
また、現状のT-BOXでは公道走行はできませんが、動力となるモーターは車体前後に取り付けられ、実走行でも申し分ない性能を持つと予想されます。
イチから作り上げられたということ自体がインパクトの大きいT-BOXですが、こうした内部までしっかりと煮詰められていることから、KGモーターズのこだわり具合がうかがえます。
※ ※ ※
楠木氏は今後の展望について、「電気自動車メーカーとなり、世界に自車の電気自動車を量産していきたい」と話しており、T-BOXについても今後改良を重ねて市販化できる段階までレベルアップさせたいと意気込みます。
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みんなのコメント
国内で公道走らすまでには色々と厳しすぎる。