F1第18戦日本GPで、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は「死まであと2メートルだった」と、マーシャルの作業用マシンとのニアミスがあったシーンについて語っている。
事件が起こったのは、レース開始直後。ガスリーはピットレーンからスタートした後、最後尾を走っていた。しかも1周目にノーズにダメージを負ったためピットインし、コースに戻った後は隊列に追いつこうと速度を上げて走った。しかし悪天候からレースは2周目にして赤旗中断となった。
■ガスリー、コース上で遭遇した作業車に憤慨「ここで何が起きたのか分かっているのか!」関係者からも非難続々|F1日本GP
ガスリーは1周目にピットインしたことで、隊列からは大きく遅れていたため、速度を上げてピットを目指した。しかしその道中で、クラッシュしたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)のマシンを回収するためにコースに入っていた作業車と遭遇した。しかもこの作業車はコース上まで進出しており、ガスリーはこれをすれすれで避けることになった。
鈴鹿ではガスリー同郷であるジュール・ビアンキが雨に見舞われたレースでコースオフし、作業車に激突し後に死亡してしまう事故が2014年に発生していたこともあり、ガスリーは無線で憤慨した。
Motorsport.comにインシデントに関して尋ねられると、ガスリーは次のように語り、憤りを表した。
「僕らは8年前、グラベル上にクレーン車がいる同じような状況でジュールを喪った」
「8年後に同じような状況で、しかもグラベルではなくレーシングライン上でクレーン車を見ることになんて、理解できないよ」
「ジュールや彼の家族、そして彼の愛する人たちや、僕ら全員に対するリスペクトがない」
「目を見張るインシデントだったし、僕らはこういったコンディションでトラクターを見たくはないんだ、ということを学んだと思う」
「カルロスと同じような感じでマシンのコントロールを失っていたら……僕は時速200kmで走っていたけど、それが100kmでも同じだと思うけど、12トンのクレーンにぶつかっていたら、僕は今生きてはいなかっただろう」
「僕は今も立って、まだ家族にも電話をかけられるし、愛する人に連絡がとれる。何も起こらなかったことに、本当に感謝している」
「でも僕らドライバーのためにも、こんな形でクレーンと遭遇して、不必要なリスクを負うことになるのは、今回が最後の機会になって欲しいと切に願う」
なおガスリーはサインツJr.がクラッシュしたヘアピンのレイアウトと当時のコンディションが、トラクターの発見が遅くなった理由だろうと説明している。
「少し曲がっていて、実際には(先が)見えないんだ。セーフティカーもあったけど、僕らは尊重するべきデルタラップタイムから、9秒も遅かったんだ」
「僕は最後尾にいて、直前になってそれ(作業車)を確認した。見えたときには時速200kmだったんだ。ブレーキを踏んだらマシンのコントロールを失って、クレーンにぶつかるだろうと思った」
「それで(作業車の)右側2メートルを通過していったんだ。今日は、死まで2メートルだった。これはレーシングドライバーとしても、受け入れられるものじゃない」
なおガスリーは赤旗中断中にFIA F1レースディレクターのエドアルド・フレイタスと話したことについては、詳細を語ろうとしていない。ただ、この出来事から今後修正のための議論が行なわれると確信しているようだ。
「その1分後、僕らは全員がピットレーンに並んでいた。その1分間のために命を危険に晒すなんてことは、受け入れられないと思う」
「デルタラップタイムがあって、セーフティーカー中には所定のプロトコルがあるし、僕はそれらを尊重していた。そして、レーシングラインには作業中のクルマがいたんだ」
「今日は左フロントタイヤから2メートルのところまで死が迫っていた。言うまでもなく、本当に怖かったし、頭をよぎったのは……ジュールのことだった。僕らはみんなジュールの事故で苦しんでいたし、もしあの日の状況を変えることができれば、彼は今も生きていたはずなんだ」
「命を危険に晒すことは、あるべきではなかったと思う。これは話し合わなくちゃならないことだ。最も重要なのは将来に向けた行動だ」
「僕が望んでいるのは、F1であろうと、他のジュニアカテゴリーだろうと、同僚全員が安全であることだ。誰もこんな状況に直面しなければいいと思う。最終的に、今回の出来事から学びが得られれば良いと思うよ」
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日本はレースの運営や事故対応は韓国よりも酷いから、死ななかっただけラッキーだろ