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“電動化”がすべてではない! 新型スバル・レヴォーグ試乗記

スバルの新型「レヴォーグ」のプロトタイプに、小川フミオが試乗した。内燃機関にこだわる新型はどんなクルマか?

開発者のこだわり

CX-30に2.5リッター・ターボモデル追加へ!

新型レヴォーグが2020年10月に登場する。最大の特徴は“スポーツワゴン”であること。ステーションワゴンの機能性に、スポーティな味付けを加えた独自のコンセプトだ。新型のプロトタイプに乗ると、かなり楽しい。

「レヴォーグは、時代に合っていない」という意見もある。SUVばかり売れるトレンドのなかで、ステーションワゴンという車型だし、パワートレインも、電動化がすすむなかで、ICE(Internal Combustion Engine=内燃機関)にこだわっているからだ。

Hiromitsu Yasuiとはいえ、欧州ではスポーツワゴンの人気はいまも高い。昨今の新型コロナウイルス感染症の蔓延で、国境を越えての高速長距離移動は控えざるを得なくなっているものの、機能性と楽しさを兼ね備えた上質なステーションワゴンの人気は定着している。

レヴォーグは、(おそらく燃費法などの関係で)日本でしか販売されない。出来のよさを味わうと、”自分たちだけこんな楽しい思いをしてもいいのかな(イッヒッヒ)”と、欧米その他の市場に対して、嬉しいような後ろめたいような気持になるほどだ。

今回、サーキットでプロトタイプを試乗してみて、熟成方向のモデルチェンジは、クルマ好きには嬉しい、と、あらためて思った。EV化ってなんですか? みたいな、スバルの開発者のこだわりが、スポーツワゴンとしての完成度を上げているのは事実だったのだ。

ドライバーの意のままに動く

新型レヴォーグで、私がいいなぁと思っているのは、スタイリングと走りの内容が、きれいにマッチしている点にある。上下幅が薄くなったフロントグリルをはじめ、シャープなエッジを各所に効かせたボディは、従来からのレヴォーグファンの期待に応えるイメージだ。

走っている姿をみると、ボディの面とエッジが陽光を反射させ、陰影がドラマチックな効果を上げている。止まっているときよりも、走っているときのほうがあきらかに美しく見えるのだ。

Hiromitsu Yasuiデザインコンセプトとして“内圧”があげられている。内部に充溢した力が面を押しだしているようなイメージなのだそうだ。前後フェンダーの力強いふくらみかたも目をひく。デザイナーはがんばったなぁと思う。

全長4755mmのボディを持つプロトタイプに搭載されていたのは、新開発の1795cc水平対向4気筒ユニット。8つの段を設けた無段変速機「リニアトロニック」も、燃費と静粛性をともに向上させるため、8割がたのパーツが新設計だそうだ。そして全輪駆動システムが組み合わせられる。

Hiromitsu Yasuiこの1.8リッターユニットは、現行モデルの1.6リッターに代わるものだ。新型におけるエンジンラインナップは、2.0リッターも廃止されて、当面この1.8リッターのみになるとか。

試乗の当日は、現行レヴォーグ(1.6 STI Sport)と比較して乗ることが出来た。すでにスバルのカタログから落とされてしまった現行型。久しぶりにスピードを上げて走ってみると、よく出来ている。いちばんいいなぁと思うのは、エンジン性能を堪能させてくれるところだ。

Hiromitsu Yasui1599cc水平対向エンジンはよくまわり、低回転からトルクがもりもり出て、高回転域までパワーがとぎれるかんじがない。段を設けた変速機が、いたずらに(というかんじで)低燃費を狙って回転を下げすぎず、加速したいときはドライバーの意図どおりに、回転を高めに保ってくれるのもよい。

新型レヴォーグのプロトタイプは、気持よくまわって、しっかりパワーを出すエンジンのよさを受け継いでいた。1.6リッターユニットは、125kW(170ps)の最高出力と250Nmの最大トルクを持つのに対して、それと代わる1.8リッターは130kW(177ps)と300Nmへパワーアップ。

最大トルクは1600rpmから発生するので力強いうえ、吹け上がりがよく、最高出力が発生する5200rpmまで、エンジンをまわして走る楽しみもちゃんとあるのだ。

走りのよさには、新設計シャシーも貢献しているという。ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接する新工法が採用されている。ねじり剛性を現行比44%あげたとされる「フルインナーフレーム構造」もあらたに採用された。

くわえて、構造用接着材を、(そもそもベースになっていた)インプレッサ比で約4倍使い、強度を保ちつつしなやかに動くボディを目指したという。

はたして、STI Sportのプロトタイプは、開発陣が目指したとおりの出来ではないだろうか。ドライバーの意のままに動く。サスペンションはストロークを伸ばしてタイヤの接地性を確保。さらに、オフセット量などファインチューニングを施して、操舵フィールの向上に努めたとスバルではいう。

自動車好きとして応援したくなる

現行モデルとおおきく異なるのは、乗り心地だ。今度登場するSTI  Sport系は電子制御ダンパーを備えている。その効果は、フラットな姿勢を保ちつつ、かつ、路面の凹凸をていねいに吸収する足まわりにあらわれている。

これに、「ずっと熟成を重ねて、ようやく市販化出来る性能にたどりつきました」とスバルのエンジニアがいう新しい電動パワーステアリング(EPS)が組み合わされたことで、速度域に関係なく、すばらしくナチュラルな動きが実現した。

Hiromitsu Yasui「ドライバーのステアリング操作軸をモーターアシスト軸から切り離し、 操舵時のフリクションを低減。なめらかでリニアにトルク伝達」することが可能になったとスバルが謳う、新世代のEPSは、レヴォーグに期待する走りのレベルをさらに引き上げてくれていると思う。

はたして、気持が若々しくなるモデルだ。レヴォーグの躍動的なスタイリングも、一種の回春剤効果があるかもしれないし。世のクルマの電動化が進むなかで、あえて、内燃機関とドライブトレインのさらなる熟成に手間ひまとお金をかけるスバルのありかたは、自動車好きにとしては応援したくなるのである。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

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