「小さなスーパーカー」
ルノーの新型高性能EV『5ターボ3E(5 Turbo 3E)』の予約受付が開始された。1980台限定で、英国価格は13万5000ポンド(約2560万円)から。
【画像】ルノーから「ミニ・スーパーカー」登場! 540psのホットハッチ【ルノー5ターボ3Eを写真で見る】 全24枚
1980年の5ターボの電動版として位置づけられ、ルノーは「ミニ・スーパーカー」というまったく新しいセグメントを創造したと述べている。
ルノー・グループのデザイン責任者であるローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏は、「基本的に何の制約もありませんでした。現在、ルノー・グループのデザインは非常に良い時代を迎えていると思います。わたし達の夢はすべて実現しつつあり、このようなプロポーションの小さなクルマを作るのは夢のようです」と語った。
同氏によると、新型5ターボ3Eは、開発においてデザイナーとエンジニアの役割を逆転させたことによって実現したという。
「エンジニアが手をつける前に、まずわたし達がクルマをデザインし、その後エンジニアがそれを実現してくれました。通常であれば、その順序は逆になるはずです」
新型5ターボ3Eは、小型ハッチバックのルノー5 Eテックをベースにしているが、特注のプラットフォーム、独自のボディワーク、インホイールモーターを備えている。
これらを組み合わせることで、ホイールトルクは約490kg-m(4800Nm)に達するとのことだが、実際に路面に伝わるトルクはその10%程度と思われる。最高出力は540psを謳う。
0-100km/h加速は3.5秒以下、0-200km/h加速は9.0秒以下、サーキット専用モードでの最高速度は270km/hに達する。
高度な温度管理システム搭載
後輪に内蔵されるインホイールモーターは、従来型のモーターよりも素早く動力を伝達できるほか、各車輪をより精密に制御し、「大幅」な軽量化と省スペース化が可能になると言われている。
AUTOCARが取材で得た情報によると、このインホイールモーター技術は英国のプロティアン・エレクトリック(Protean Electric)社が開発したもので、電子制御ディファレンシャルは不要とのことだ。
70kWhバッテリーも俊敏性を重視して配置され、「素晴らしい」ドリフト能力を持つとルノーは主張している。専用のドリフトモードやラリーカースタイルのハンドブレーキも装備される。
航続距離は400kmだが、ルノーはサーキットで全開走行した場合、15分から20分しか持たないと認めている。
高度なバッテリー温度管理システムにより、最高速度270km/hでサーキットを走行した後、350kWで急速充電を行い、15分で15%から80%まで充電することが可能だという。
車体もほぼすべて専用設計
ルノーのCEOであるファブリス・カンボリーヴ氏は次のように述べている。
「わたしにとって、5の顧客ニーズを可能な限り広範囲にカバーすることが非常に重要でした。非常に魅力的な価格帯から始まり、極限の感覚を求める人々にもこのクルマを提供したいと思いました」
「こんなに運転が楽しいクルマがあるのなら、限界に挑戦しない手はありません」
プラットフォームは、ルノーのスポーツカーブランドであるアルピーヌが開発したオールアルミニウム製のものを採用。「スーパーカーに匹敵する」レベルを目指し、性能、軽量化、敏捷性、効率性の面で妥協のない設計となっている。
ボディも軽量素材による専用設計で、標準のルノー5から引き継いだのはサイドミラー、ドアハンドル、テールライトのみ。カーボン複合構造により、車両重量は約1450kgに抑えられており、バッテリーの大型化やモーターの追加にもかかわらず、ルノー5よりわずか1kgの増加にとどまる。
スタイリングとしては、初代の5ターボと5ターボ2を参考にしながら、スーパーカーのような外観に仕上げられている。空力特性を重視したフロント&リアバンパー、フロントスプリッター、ダウンフォースを最大化する大型エアアウトレット付きボンネットを装備している。
サイドのエアインテークはリアライト下部に空気を導き、乱流を減らす。また、リアフェンダーのエクステンション(延長部)、モーター冷却用の大型インテーク、20インチホイールなどを備え、全体的にずんぐりとした重厚な印象を与える。
さらに高性能モデル追加か
ボディサイズは全長4080mm、全幅2030mm、全高1380mmで、標準の5と比べて全長が158mm、全幅が256mm、全高が118mm増している。フロントガラスを後ろに下げ、ホイールベースを2570mmに延長することで、「スーパーカー並みの車幅でシティカー(Bセグ車)の長さ」を実現した。
5ターボ3Eの設計時に直面した課題について、ヴァン・デン・アッカー氏は次のように語っている。
「最大の敵は、バッテリーによる重量です。このクルマの車重は1450kgですが、アルミ製のアルピーヌA110が1000kg強であることを考慮して、さらに軽量化を図っています。重量と価格が最大の難点です。重量との戦いは終わりがありません」
車内には、アルカンターラ張りのバケットシート2席、手織りのタータンチェックのダッシュボード、6点式ハーネス、そして軽量カーボン素材がふんだんに使用されている。標準の5と同じ10.1インチのインストゥルメント・ディスプレイと10.25インチのインフォテインメント用タッチスクリーンが搭載されるが、1980年代風のデザインとなっている。
カンボリーヴ氏は以前、AUTOCARの取材に対して、この後にルノーから新たに高性能モデルが発表される可能性があると示唆していた。
「まずはターボ3Eについてお話しましょう。ターボ3Eが成功したら、その上で何ができるかを検討したいと考えています。当社の『スポーティさ』を段階的に構築していきましょう」
生産台数は、オリジナルの5ターボの発売年にちなみ1980台限定で、2027年前半に納車開始予定だ。
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