アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシングのドライバーであるレンガー・バン・デル・ザンデとコリン・ブラウンは、2027年シーズンに向けたシート探しにおいて、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにおける「厳しい」ドライバー市場に直面している。
アキュラは4月、2026シーズン終了をもってウェザーテック選手権でのGTP活動を停止すると発表した。MSRのチームメイトであるこのふたりは、アキュラのGTPプログラムにおいて、まだ2027年の去就が決まっていない最後のフルシーズン・ドライバーである。
「一線を超えた走り」と残り11分での接触を非難。激しい2位争い演じたポルシェとキャデラック/IMSA
同じくアキュラのドライバーであるニック・イェロリーとトム・ブロンクビストは、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに新規参入するフォードと契約を結んでいる。
Sportscar365の取材に対し、ブラウンとバン・デル・ザンデはともに、来季のシート獲得に向けてさまざまな交渉を行っていることを認めたものの、現時点ではどちらも契約には至っていない。
スポーツカーレースのベテランである両者は、トップクラスでのシート確保が困難な理由として、GTPクラスの参戦台数の減少や、複数年契約を結ぶドライバーが増加している現状を挙げた。
「GTPクラスに新しいマシンが大量に投入されるわけではないし、IMSAのシートの多くは複数年契約で埋まっている」とブラウン。
「他のドライバーたちと契約サイクルのタイミングが合わない時期にフリーの状態にあるというのは、厳しい状況だね」
「難しい状況ではあるけれど、まだ早い段階だし、今から(1月の開幕戦)デイトナまでは充分な時間があると思っている」
「僕の場合、毎年同じようなものだよ。複数年契約を結んだのはここ最近のことだし、それまではずっと1年契約で、オフシーズンに次のことを考えてまた挑む、というスタイルだったからね」
「そのやり方でキャリアを築いてきたし、今回も同じようになるはずだ」
長年アキュラおよびMSRで活躍してきたブラウンは、IMSAでのシート獲得を具体的に目指していることを認めた。
「間違いなくIMSAに留まりたいと思っているよ」とブラウンは言った。
「レースを楽しんでいるし、僕はここを拠点に活動する『アメリカの人間』だからね。それに、ここでの経験も豊富だ。IMSAレベルのどのプログラムにとっても、僕は有益な戦力になれると感じている」
一方、IMSAで通算19勝を挙げているバン・デル・ザンデは、米国を拠点とする同選手権への参戦だけにこだわっているわけではないと強調し、他のシリーズで戦う「ギャップイヤー」を含め、「あらゆる可能性に対してオープンである」と語っている。
今年のニュルブルクリンク24時間レースでHWA EVO.Rをドライブしたように、単発のプロジェクトに関心があるかと尋ねられると、このオランダ人ドライバーは次のように答えた。
「あれはとても楽しかった。結局のところ、それはあくまで『サイドプロジェクト』だ。トップレベルのレースシリーズで戦うことが僕の目標であり、その傍らでそうしたプロジェクトに取り組めるのは、本当に素晴らしいことだと思っている」
「どんな形であれ、車両開発に関わることは学びになる。ノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)でのレースは完走することが目的だったが、マシンの性能を向上させるために行ったテスト作業こそが、興味深い部分だった」
バン・デル・ザンデは、チームや車両を開発していくことに大きなやりがいを感じており、次のレース活動でもそうした機会を求めていると説明した。
「どんなプログラムであれ、それこそが僕が求めていたものになると思う」と彼は言う。
「チームをより良くし、マシンをより良くし、開発に関わったそのマシンでレースに勝つこと。それには大きな満足感がある」
現在40歳の彼は、既存のチームに加わることにも、新しいプロジェクトに参加することにも前向きな姿勢を示している。
「どちらも魅力的だと思う。確立されたプログラムに参加すれば、最初からレースに勝つチャンスがある」
「一方で、成功できるチームへと育て上げていくことには、また違った楽しさがあるんだ。そのプロセスの果てにレースで勝利を収めることこそが、本当に望んでいることだ。どちらの形であっても、大きな充実感を得られるはずだ」
■これまでの投資の成果が得られるのは「おそらく来年」
このオランダ人ドライバーは、アキュラのGTPプログラムが早期に終了することへの悔しさをあらわにした。特にMSRは、ARX-06とともにまさに上昇気流に乗っているように見えたからだ。
「ホンダの哲学として、非常に重要なポジションに多くの若手を起用していたのだと思う」とファン・デル・ザンデ。
「長期的な計画があってこそ、そうしたことができるものだ。そうでなければ、わざわざ人を採用して、レースカーの走らせ方を教え込んだりしないだろう」
「全員の能力を引き上げるために僕らが行ってきた投資が、1年半を経てようやく成果として表れ始めているんだ。なのに、それが終わってしまうのは本当に残念だよ」
「個人的には、その投資で得られた果実を味わいたかった。おそらく、それが実現するのは来年になってしまうところだけど、その時にはもうプログラムは終了しているわけだからね」
今シーズンの終盤に向けたチームの展望についてバン・デル・ザンデは、選手権をリードするアクション・エクスプレス・レーシングの31号車キャデラックVシリーズ.Rが他チームに対する優位性を失う可能性は「ごくわずか」だと述べた。
「勝利を掴むために全力を尽くし、もし1勝か2勝してこのプログラムを締めくくることができれば最高だね」と彼は語った。
なお8月2日に行われたロード・アメリカのレースでは、31号車のジャック・エイトケンがケビン・エストーレとの接触事故で表彰台を失い、ポイントリードを縮められる結果となっている。
「言っておきたいのは、誰もが最大限の結果を出すことに集中しているということだ」
「ホンダ勢としても、僕らは依然として最大限の成果を求めてプッシュし続けている。予算削減など、レース活動に悪影響を及ぼすようなことは何も生じていない。その点については、とても嬉しく思っている」
[オートスポーツweb 2026年08月05日]
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