■日産は「Z」と「GT-R」、一方トヨタは新型スポーツモデルが多数
2020年9月16日、日産スポーツの歴史と伝統を投影しながら進化するピュアスポーツである次期型「フェアレディZ」のプロトタイプを世界初公開しました。
過去、日産車には数々のスポーツモデルがありましたが、「Z」が日産のブランド・アイデンティティを正統継承するスポーツカーであることに異論はないでしょう。
一方でファンの間で長い間復活が期待されているモデルに「シルビア」が挙げられます。では、フェアレディZで日産スポーツの復権が期待されるなか、シルビア復活の可能性はあるのでしょうか。
日産「シルビア」e-POWER搭載で復活か! 新世代スポーツの可能性
トヨタは、2012年に「86」、2019年に「スープラ」などかつて販売していたスポーツカーを彷彿とさせるモデルを投入。
日産も2007年に「GT-R」、2008年に現行型「フェアレディZ」を投入するなど、多くのスポーツモデルを登場させています。
フェアレディZならびにフェアレディは、その時々で明快な日産スポーツを主張するクルマでした。スパルタンともいえるオープンスポーツのSP/SR系は、1961年の全日本自動車ショーでデビューし、翌年SP310型「フェアレディ1600」として発売。これは、ホンダ「S500」よりも1年早い登場で、まさに日本初の本格的スポーツカーの登場でした。
1970年代に向けて1969年、日産スポーツの真骨頂といえるS30系「フェアレディZ」がデビューします。
米国で「Z-Car」の愛称で呼ばれたフェアレディZは、当時の米国日産社長・片山豊氏が企画し、欧州製本格スポーツモデルに負けないクルマを送り出すことを目標に開発された、2シータースポーツクーペです。1970年代のニーズを捉えた大胆なモデルチェンジでした
その後、日産フェアレディZは、S130系など日産スポーツを牽引する歴代モデルを輩出。しかし、6代目とされる現行型のZ34型系フェアレディZは、2008年に登場したまま、最近の日産車に多い“ほったらかし”にされたクルマとも云われています。
日産には、Zに加えてブランドを代表するスポーツモデルとしてR35型GT-Rが存在。しかし、このクルマは型式名からも分かるように、旧プリンス自動車のスカイラインを起源に持つプリンススポーツというべきモデルです。
このGT-Rにしても2007年に登場して以来、継続するロングライフモデルですが、毎年のように改良を受け“イヤーモデル”を発表。進化を続けるスポーツカーといえます。
しかし、登場以来10年以上経ったこの2台だけが日産スポーツという現状は、日産ファンであっても、いささか「?」な部分といえます。
日産にはかつて、「Z」や「GT-R」以外にもスポーツモデルと呼べるシルビアや「180SX」などのコンパクトなFRスポーツがラインナップされていました。
一方、トヨタは近年、スバルとの共同開発車となる「86/BRZ」に始まり、GRスポーツなどスポーツモデル開発に積極的です。
最近では、BMWとともに直列6搭載エンジンにFRレイアウトという伝統を継承する「スープラ」を復活させたほか、ラリーカーともいえるスポーツ4WDシステムを搭載する「GRヤリス」を発売しました。
このようなトヨタのスポーツ志向は、レーシングドライバーでもあるモリゾウこと豊田章男社長の意向が強く働いているといえます。
ことある毎に「もっといいクルマ」をつくるには「モータースポーツでクルマを鍛える」と発言する、豊田氏のクルマづくりの基本的なスタンスがあるからこそのスポーツモデルなのです。
思えば、34型スカイラインGT-R以降途絶えていたGT-Rの2007年の復活や、2008年のフェアレディZの復権は当時、“コストカット”を声高に叫んでいたカルロス・ゴーン氏のひと声で決まったと云われます。
開発に膨大な資金と時間を要するスポーツカーの開発は、大きな組織になるほど強力なリーダーシップが必要だということを指し示しているのかもしれません。
■新型「Z」で、日産の復権なるか
前述したフェアレディZプロトタイプは、現行“Z”の内外装デザインをブラッシュアップして一新。V型6気筒DOHC+ツインターボエンジンとマニュアルトランスミッションを組み合わせたFRスポーツです。
2020年5月に公開した“Nissan A-Z”の動画内で予告したフェアレディZプロトタイプは、50年におよぶ歴史を持つフェアレディZの伝統と現代的な雰囲気を組み合わせた“新しいスポーツカーだ”と宣言しています。
日本のデザインチームによってデザインされたフェアレディZプロトタイプは、映像で見る限り初代S30型のシルエットやフロント&リアの造形をモチーフとして、それらを引き継いだエクステリアに仕上がっているようです。
また、歴代フェアレディZの伝統、黄色のソリッドパールの陰影が見せるメリハリのあるボディカラーにブラックルーフを組み合わせ、現代的なカラーコンビネーションが印象的なプロトタイプでした。
フロントフードのバルジやティアドロップ型LEDヘッドランプの形状は、S30型のデザインを彷彿とさせます。
また、ラジエターグリルの開口部も歴代フェアレディZの持つ雰囲気を継承しているようです。いずれもそのエクステリアは「Z」独自の世界観を示しています。
公開された一部諸元によると、ボディサイズは全長4382mm×全幅1850mm×全高1310mm。装着タイヤは前後異径で、前255/40R19、後285/35R19です。
エンジン排気量やターボの形式、出力&トルクなど詳細はすべて不明ですが、V37型スカイラインと共通のVR30DDTT型とみられ、最強グレード「400R」の405馬力+6速MTのフロントミッドシップ搭載に期待が高まります。
そのうえで、多くの日産スポーツファンが望んでいるのは、もう少しリーズナブルな価格でコンパクトな4気筒エンジン搭載の軽量FRスポーツでしょう。
つまり2002年をもってS15型がステージから去ってしまったシルビアの復活です。S15型シルビアは、その前の世代S14型で無闇に肥大化したボディを再度5ナンバーサイズに引き締めた全長4445mm×全幅1695mm×全高1285mm、ホイールベース2525mmのFRモデルでした。
そして、シルビア復活プロジェクトが2010年代あたりに市販化できるまで進んでいたとする噂がありました。
しかし、残念ながら2008年のリーマンショックの影響で開発中止になったといいます。この話の真偽はともかく、それ以降もさまざまな噂ともスクープともいえる話が流されていますが、現在のルノー・日産・三菱アライアンスには小型FRプラットフォームは存在せず、残念ながらシルビア復活の見通しは経っていません。
※ ※ ※
トヨタがスポーツモデルを発表できたのは、86&BRZがSUBARUと、スープラがBMWと協働したように、パートナーシップを組む相手に恵まれたからだと云われます。
それならば、かなり飛躍した期待であれど、仏ルノーとアライアンスを組む日産であるなら、「アルピーヌA110」譲りの軽量コンパクトな横置きエンジンのミッドシップスポーツも開発できるのではないでしょうか。
スポーツカーが大衆車とはいえなくなった厳しい現代ですが、かつてのシルビアや180SXのように、一般ユーザーが走りを楽しめる日産車の登場を期待したいところです。
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みんなのコメント
これがすべてでしょ。
シルビアのために小型FRプラットフォームを作る余裕も合理性もありませんよね。
もちろんS14を期に180に客が流れたのは有名な話。
だが、日産はスポーツカーに於いてはいつの時代もファンに理想を押し付けられるかわいそうなメーカーだと思う。
それが例え期待の裏返しだったとしても。
反対にトヨタはスープラがBMWだろうとファンの反応は概ね良好。しっかり付いてくる。
日産は『昔は良かった』っていう人によって設けられるハードルがいつの時代も高過ぎるんだと思う。