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レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが今季初優勝。ついにメルセデスの連覇を阻止!/F1第9戦オーストリアGP決勝【詳報】

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レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが今季初優勝。ついにメルセデスの連覇を阻止!/F1第9戦オーストリアGP決勝【詳報】

 6月30日現地時間午後3時10分、オーストリアGP決勝を迎えレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがトップチェッカーを受けた。チームメイトのピエール・ガスリーは7位入賞を果たしている。決勝が始まる日曜日は、朝から金曜・土曜以上の暑さに包まれ、気温は34度、路面温度は51度にも達した。

 予選後に多数のグリッド降格ペナルティが科されたためスターティンググリッドの扱いはやや混乱もあったが、ギヤボックス交換のケビン・マグヌッセン(ハース)は5グリッド降格で10番グリッド、キミ・ライコネン(アルファロメオ)を妨害したルイス・ハミルトン(メルセデス)は3グリッド降格だが4番グリッドからのスタートとなった。

【順位結果】F1第9戦オーストリアGP決勝

 ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)は、予選と異なるスペックのフロントウイングに交換してピットレーンスタートとなり、その他パワーユニット投入によりニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)は15番グリッド、最後尾ペナルティのアレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)は18番グリッド、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)は19番グリッドに降格となっている。

 上位はメルセデス勢とフェルスタッペンだけがミディアムタイヤ、11番グリッド以下は全車がミディアムでそれ以外はソフトタイヤでのスタート。


 ポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、ホールショットを決め、メルセデス勢のバルテリ・ボッタス、ルイス・ハミルトンがこれにつづく。2番グリッドのフェルスタッペンは加速が鈍く、ターン1までにライコネンまでに抜かれ大きく順位を落とし、ターン1の位置取りでインに行き、さらにセバスチャン・ベッテルにまで抜かれ7番手に後退してしまった。

 ガスリーが前に出かけるがここはフェルスタッペンを先に行かせて前を追撃させる。ライコネンはターン4で前のランド・ノリス(マクラーレン)をアウトから豪快にパスして4番手まで浮上してきた。後方ではトロロッソ・ホンダ勢が実質的な最後尾の18番手・19番手まで下がってしまった。

 首位ルクレールは2番手ボッタスを一気に2.5秒引き離し、3番手はミルトンも2.5秒のギャップを持って走る。ベッテルは4周目のターン3でノリスを抜いて5番手へ。フェルスタッペンはノリスをなかなか抜けず苦戦を強いられるが、7周目のターン3でようやくこれを攻略する。さらに9周目のターン3ではライコネンも同様にパスして5番手に浮上した。

 11周目、ペースの上がらないマグヌッセンが先陣を切ってピットインしハードタイヤに交換。しかしマグヌッセンは、スタート前にマシンが前に進みスタート位置が正規のボックスからずれていたためドライブスルーペナルティを科され大きく後退してしまう。

 この日のレースではターン3が絶好のオーバーテイクポイントとなり、14周目のターン3ではノリスがライコネンのインに飛び込んでパスし6番手に上がった。しかし8番手ガスリーはライコネンの背後に迫るもののなかなか決定的なチャンスを作れずに抜くことができない。

 ソフトのルクレールは好ペースを維持して2番手ボッタスとのギャップをじわじわと4秒近くにまで広げていく。

 21周目にボッタスとベッテルがピットインするが、フェラーリはここでタイヤが用意できておらず6.1秒の静止時間をロスしてしまう。翌22周目にピットインした首位ルクレールは問題なく2.6秒でコースに復帰した。一方ハミルトンはまだタイヤの状態が良いと報告し、翌周にファステストラップを記録して第1スティントを伸ばすことを決める。

 23周目にライコネン、翌24周目にアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がピットインするが、ポジションを争うノリスはステイアウト。25周目にピットインしたノリスはミディアムに換えてライコネンの前、ガスリーはハードに換えてライコネンの後ろでコースに戻った。32周目のターン3~4のストレートでガスリーはようやくライコネン攻略を果たした。

 ステイアウトしているハミルトンはペースが振るわず、フロントウイングのダウンフォース低下を感じダメージを疑う。ハミルトンは30周目にピットインし、フロントノーズを交換して11秒の静止時間になりベッテルの8秒後方まで後退してしまう。

 一方、2番手のフェルスタッペンは3番手に下がったルクレールとほぼ同等のペースで走行していたが、31周目にピットインするとやはりベッテルの後方に戻り、ハミルトンの前に浮上した。

 ルクレールは2番手ボッタスに4.5秒のギャップを築き、3番手ベッテルは10秒近く後方。その3秒後方まで4番手フェルスタッペンが迫る。一方後方ではスタートからミディアムで走りつづけるダニエル・リカルド(ルノー)の後方にノリスが迫り、41周目のターン4でオーバーテイク。ガスリーも45周目には抜いてノリスを追撃する。

 45周目を迎える頃にはベッテルがボッタスの2.5秒後方まで差を縮めた一方でベッテルの背後にはフェルスタッペンが迫りDRSを使う。そして50周目のターン3~4のバックストレートでベッテルを抜いて3番手に浮上した。ベッテルはここでピットに飛び込んでソフトに履き替える。これでハミルトンに逆転され5番手に後退するが、ソフトタイヤでプッシュし順位を挽回する戦略だ。

 ベッテルを抜いたフェルスタッペンは、10周若いタイヤのアドバンテージを生かしてボッタスとのギャップを縮め、56周目のターン4でパス。さらにエンジンのセッティングをパフォーマンス寄りに切り替え、ファステストラップを記録する走りで5秒前方の首位ルクレールを追いかける。

 62周目に周回遅れのサインツに引っかかったルクレールはタイムロスを喫し、2台のギャップは3秒にまで縮まる。フェルスタッペンはさらにギャップを縮めていき、66周目には周回遅れのガスリーがルクレールに前に現われ、ギャップは0.420秒に。67周目、2台はついにテールトゥノーズの状態になる。

 ペースの差は明らかで、フェルスタッペンは焦ることなく冷静にルクレールを追い詰めていき、チャンスを窺う。68周目のターン3でフェルスタッペンがインに飛び込み首位に浮上するが、ターン3の立ち上がりからDRSを使って今度はルクレールが再びフェルスタッペンの前に出て首位を奪い返す。

 69周目のターン3でフェルスタッペンはアグレッシブにイン飛び込むが、抜ききることができずエイペックスでルクレールと接触して押し出しながら前に出る。当然のようにこれはスチュワードの審議対象となり、フェルスタッペンはトップでチェッカードフラッグを受けたものの正式順位がハッキリしないままのレースフィニッシュとなった。

 3位はボッタス、4位はハミルトンを抜いたベッテル、中団トップの6位にはノリス、ガスリーは7位、8位サインツ、9位ライコネン、10位に初入賞のジョビナッツィという結果になった。

追記:審議の結果、フェルスタッペンとルクレールの接触はレーシングアクシデントと裁定され、ペナルティはなく、フェルスタッペンの優勝が確定した。




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