かつて300万ドル前後で取引された超希少なワンオフモデル
近年、世界の自動車メーカーのラインナップからワゴンが姿を消しつつあります。なかでもBMW「M5ツーリング」のような高性能モデルはさらに希少な存在となっています。
【画像】「えっ…!」世界に1台だけ! これがアストンマーティン公認のベルトーネ製ワゴン「ジェット2+2」」です(16枚)
しかし希少性という点において、ほぼすべてのステーションワゴンを凌駕する“シューティングブレーク”がこの世には存在します。アストンマーティン「ラピード」をベースに、イタリアのカロッツェリアであるベルトーネが手がけた「ジェット2+2」がそれです。
同モデルはイギリス人コレクターのビル・ウィア氏のオーダーによって誕生したワンオフモデル。アストンマーティンが公認した車両としても話題を集めました。
そんな希少なモデルが、2025年3月末に開催されたドア&リーズのオークションに登場。当該車両は2021年に富裕層向けのリスティングサイトJames Editionを通じて300万ドル(現在のレートで約4億3053万円)近辺で取引された履歴が残っていたため、今回いくらの値がつくのか注目が集まりました。
2009年、ベルトーネはアストンマーティン「DB9」をベースとする「ジェット2シューティングブレーク」なるコンセプトカーを披露しました。
このコンセプトカーにひと目惚れしたのがウィア氏です。しかしコンセプトカーは、ベルトーネ創業者の妻であるリッリ・ベルトーネが乗るクルマだから、という理由で売却を断られたといいます。
そんなウィア氏に転機が訪れたのは2012年のこと。ベルトーネからアストンマーティン「ラピード」をベースに、望みどおりのシューティングブレークをつくる、というオファーを受けたそうです。
同企画はアストンマーティンが全面的にバックアップし、公認プロジェクトとなりました。というのも、ウィア氏は2000年に、1954年製のアストン マーティン「DB2/4」で80日間世界一周を達成したエンスージャストだったことから、アストンマーティン社のVIPリストに載っていたのです。
2012年末、ドナー車となる「ラピード」がイタリアへと送られ、ベルトーネの職人たちによる“改造”が始まりました。彼らはクリスマス休暇も返上して作業を続け、わずか3か月半という驚くべき短期間で完成させました。
ベルトーネは「ラピード」の後部を大胆に改造し、ベルトーネ「ジェット2+2」と呼ばれるアストンマーティン公認のステーションワゴンをつくり上げました。
熟練のエンジニアがアルミや鉄板をたたき出し、カーボンファイバーも使用して「ラピード」の洗練されたスタイリングと470馬力の6リッターV12エンジンを維持しながら、実用的なラゲッジスペースを追加したのです。
この「ジェット2+2」には、数々の革新的な装備も盛り込まれています。
フロントからリアにかけて配された調光式パノラミックガラスルーフは、ボタンひとつで透明から青に色が変わる機能つき。また、電動でフラットに折りたためるリアシートにより、ボタンを押すだけでラゲッジスペースがフロントシートの背後まで広がります。
内装には、独自のウッドパネルやツートーンレザー、グレイズドアルミなど、ウィア氏が選んだ最上級の素材が使用され、キャビン内のプレートには氏の名前が刻まれています。
フロントシートには新デザインが採用され、標準の「ラピード」よりはるかに広く感じられる開放的な空間が生まれました。
ちなみに、ステーションワゴン化しても車両重量は約1990kgとベース車とほぼ同じでした。
●ベルトーネの倒産で追加生産が頓挫して現存するのは1台のみ
完成した「ジェット2+2」は、2013年のジュネーブモーターショーでデビュー。絶賛を浴びてショーの主役となりました。
その反響は大きく、当初は追加で10台の生産が計画されました。しかし、追加生産が始まる前にベルトーネは倒産。このため「ジェット2+2」は世界に1台だけしか存在しない超貴重なモデルとなりました。
なお、イギリスではアストンマーティン「ジェット2+2」ではなく、アストンマーティン「ジェット2」として登録されているそうです。
というのも、管轄省庁のシステムが追加の数字を処理できなかったため、「+2」が省略されてしまったようです。ちなみに「ジェット」の名称は、「DB4GTザガート」をベースにした軽量モデル、アストンマーティン「ベルトーネ ジェット」に由来しているのだそうです。
ウィア氏が2021年に売却した時点でオドメーターは1万7000マイル(約2.7万km)を記録していましたが、現在では2万4169マイル(約3.9万km)と走行を重ねています。ワンオフ車両でありながら、歴代オーナーがしっかり乗ってきたことが伝わってきますし、きっと乗りやすいんでしょうね。
ドア&リーズは落札価格を公開しないため、オークションに参加した者にしかいくらで落札されたかは分かりません。しかし、今のところウワサも流れていないので、もしかしたら“流れて”しまったのかもしれません。
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