タイプ35の100周年を記念した旅
クラブ・ブガッティ・フランスは、ブガッティの最もアイコニックなクルマである「タイプ35」の100周年を記念して、ブガッティの故郷であるモルスハイムから、伝説のレーシングカーが1924年のリヨン・グランプリでデビューしたリヨンまでのツアーを企画しました。ブガッティはこの旅の出発点として、1909年にブガッティの物語が始まったモルスハイムの工場に参加者を招待しました。創業者エットーレ・ブガッティが移住を決意した場所であるこの歴史的なフランスの町に、世界中から熱狂的なファンが集まり、卓越した自動車の100年を記念する思い出に残る体験をしました。
6台限定! ブガッティの電動モデルは伝説のレーシングカーの100周年記念でした。「ベイビーII タイプ35 センテナリー・エディション」とはいかに
真の革新者
1924年に発表されたブガッティ「タイプ35」は、軽量でパワフル、そして見事なバランスを実現したモデルで、比較的短いレーシング・キャリアの中において偉業となる2500回以上もの勝利をおさめた。当時の最先端のデザインと先駆的なエンジニアリング技術を持ったこのモデルは、ブガッティのハイパフォーマンス、精巧なクラフツマンシップ、先駆的なイノベーションの精神を体現し、現在もブガッティのクリエイションにインスピレーションを与えている。
1924年のリヨン・グランプリには5台のタイプ35がエントリーし、モータースポーツの新時代を告げ、スピード、敏捷性、エレガンスが完璧に融合するトレンドを作り出した。そして、フランス自動車クラブが主催し、23.1kmのロードサーキットを35周して行われた1924年リヨンGPは、ブガッティのモータースポーツの歴史的遺産として永遠に語り継がれることになる。6台目のタイプ35(オリジナルのプロトタイプ)は、エットーレによってリザーブに残された。
この記念すべき年に敬意を表するため、ブガッティ・クラブ・フランスは、2024年5月13日にモルスハイムをスタートし、20日にリヨンで終了する特別イベントを企画した。
ブガッティ・オートモビルズのクリストフ・ピオション社長は、1924年にレースに出場した5台のうちの1台を含む23台のタイプ35と、「タイプ37」と「タイプ51」といったブガッティ・グランプリのヒストリックモデル12台を含む49台のクラシックカーとともに、シャトー・サンジャン周辺に集まったゲストを歓迎した。 ツアー初日の朝、ブガッティ・クラブ・フランスのゲストが到着すると、神聖な敷地に6台のエレガントな「ベイビーII タイプ35 センテナリー・エディション」が展示され、1924年のリヨンGPでのブガッティ タイプ35のデビュー100周年を見事に祝福した。
旅の厳しさと自然美も味わうことができた1000キロの冒険
シャトー・サン・ジャンの素晴らしさを堪能し、朝食を楽しんだ後、ゲストはリヨンまでの1000kmの冒険へと出発した。
ミュルーズでは、自動車史の宝庫であり、ブガッティの傑作を集めた世界最大級のコレクションを誇る国立自動車博物館を見学した。ここにはブガッティの最も評価の高い100台以上のモデルを含む、600台以上の革命的で象徴的な自動車が展示されている。
これらのクルマはシュルンプフ兄弟が30年の歳月をかけて入手したものである。ブガッティ「タイプ28」から1930年に考案されたブガッティ「ロワイヤル」まで、歴史的意義と息をのむようなプロポーションのために、1台1台厳選されている。
国立自動車博物館でタイプ28とロワイヤルの傑作に魅了された後、ツアーはマルビュイソンに向かい、サン・ポイント湖の美しさを満喫した。
ヴォージュ山脈からリヨンの高原までの道のりは、すべての参加者にとっては旅の厳しさを味わうこととなった。ジャケットの革を暖める太陽から、クルーを挑発するような凍てつく雨まで、参加者はそれぞれ、闘技場で勝利した剣闘士のように、この体験を克服した。土砂降りの雨の中、車体に叩きつけられる水の音だけを頼りに、伝統的なゴーグルで数十メートル先しか見えない中で、このようなマシンを運転する苦労は想像に難くない。
しかし、参加者が証言しているように、この経験は、レーシングカーのステアリングを握って風雨を克服したことで、かつてないほど達成感を味あわせてくれた。
ツアーは、リオン丘陵への魅惑的なドライブで締めくくられ、ゲストはレーシングカーらしいドライビング体験を最大限に楽しむ最後のチャンスを得た。フランスの傑出した自然美を背景に、息をのむような峠道とダイナミックな道路は、ブガッティの本拠地モルスハイムから始まった魔法のような旅の締めくくりにふさわしいものだった。
AMWノミカタ
100年前のクルマがこれだけ集まり、一緒にブランドの歴史を振り返る旅という企画自体も素晴らしいが、参加したオーナーたちが、きちんとそれらのクルマたちを動態保存していることがさらに素晴らしいと思う。
彼らのお陰で、私たちは100年前と同じ風景を見ることができ、100年前と同じ音を聞くことができる。百聞は一見にしかずという諺があるように、沿道でこの素敵な風景を見た一般の人々もきっと100年前にエットーレ・ブガッティが目指したエンジニアリングへの果てなき追求や、デザインのこだわり、そしてクラフツマンシップを当時の人々と同じように感じてくれたことだろう。
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