北海道の厳しい冬の路面。そこでマツダのフラッグシップSUV「CX-80」の実力を試す機会を得た。全長5mに迫る堂々たる3列シートSUVが、滑りやすい圧雪路やアイスバーンでどのような振る舞いを見せるのか? 様々なシチュエーションでその走行性能をチェックしてこう。
【画像10枚】→「おおっスゴ過ぎる!」雪道をガンガン走るマツダSUVのフラッグシップモデル
●写真/文:月刊自家用車編集部
登坂路で証明された「オフロードモード」の頼もしさ
まず試したのは、傾斜12度から15度という、ショッピングモールのスロープに近い勾配を持つ雪の登坂路だ。
―― 坂道の途中で停車してから登坂を行う。
「ノーマルモード」での坂道発進では、日常域を広くカバーするマツダの4WD制御により、特段の意識をせずともスムーズに発進。しかし、より印象的だったのは「オフロードモード」である。
―― 雪道では、オフロードモードが有効だった。
アクセルを軽く踏み込むだけで、路面を力強く捉える感覚が伝わり、スタックの不安を微塵も感じさせない余裕の登坂を見せた。試乗では、勢いをつけて坂を登るのではなく、登坂路の途中で完全に停車してから再発進するという方法で行ったのだが、動き始めからしっかりと坂道を登ってくれた。
―― 雪の急な登坂路でも、安定した走行性能を見せたCX-80。
圧雪ワインディングで見せた「オン・ザ・レール」の走り
圧雪路のワインディングに持ち込むと、CX-80の「FRベース4WD」という素性の良さが際立った。特筆すべきは、そのハンドリングの正確性だ。
―― 圧雪路のワインディングで、CX-80の走行性能をチェック。
[ノーマルモード]
まるでスポーツカーのように「スッ」と鼻先が入り、切った分だけ正確に曲がる。4WD特有の重たさを感じさせず、雪上であることを忘れさせるほどの安心感がある。
[オフロードモード]
フロントの接地感が一段と高まり、四輪ががっしりと路面を掴む「オン・ザ・レール感」が強調される
[スポーツモード]
全輪の自由度が増し、ステアリングの応答がよりダイレクトに。後輪で押し出す感覚が強まり、操る楽しさが顔を出す。
―― 走行モードを切り替えることで、より安定した走行が楽しめる。
また、PHEVモデルではEVモードによる静粛性も圧巻。聞こえてくるのはタイヤが雪を踏みしめる音だけで、上質なインテリアも相まって、まさに「プレミアムSUV」に相応しい空間が維持されている。
―― 上質なインテリアのCX-80。雪道でも落ち着いて運転できる。
驚異の小回り性能とコントロール性
全長4,990mm、ホイールベース3,120mmという巨体ながら、Uターンのしやすさには驚かされた。狭い雪道での切り返しもスムーズで、市街地での扱いやすさも十分に担保されている。
―― マツダSUVのフラッグシップモデル、CX-80は堂々たる体躯を持つが、そのサイズからは想像できない取り回しの良さを持つ。
ジムカーナコースでの限界走行では、アクセルワーク一つでリヤを意図的にスライドさせるような挙動も許容する懐の深さを見せた。滑り出しのインフォメーションが分かりやすいため、ドライバーは何が起きているかを即座に把握でき、それが大きな安心感に繋がっている [21:04]。
―― 雪のジムカーナコースでも高い航行性能を見せたCX-80。
総評:ファミリーを優しく守る、新しいマツダの旗艦
CX-80は、単に大きな3列シートSUVではない。FRベースの走りのこだわりが、雪道という過酷な環境下で「安心感」と「楽しさ」という二つの価値に見事に昇華されていた。
―― 雪の一般道路も安定した走行を見せたCX-80。
雪道に不慣れな人には「車に守られている」という絶大な安心感を与え、運転好きには「思い通りに操れる」という歓びを提供する。大切な家族や友人を乗せて、冬の長距離ドライブへ。CX-80は、そんなシーンで最も頼りになる一台と言えるだろう。
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みんなのコメント
雪の坂道でスタックせずにしっかりグリップして走り出せるのは車の性能というよりタイヤの性能の良さだと思います。