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【日本では想像できぬ意外なきっかけ!?】BMWやポルシェが巨額投資で自前サーキットを建設する理由

【日本では想像できぬ意外なきっかけ!?】BMWやポルシェが巨額投資で自前サーキットを建設する理由

メーカー主導の走行体験型施設、増加

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】やっぱりサーキットが似合う? ポルシェ/BMW【勇姿】 全78枚

ハイパフォーマンス車を、思い切り走らせたい。そう思うユーザーは、サーキットやオフロードコースに自分のクルマを持ち込むのが一般的だ。

一方で、海外では最近、自動車メーカーがメーカー自前の施設で、ユーザーが最新モデル各種を操り本格的な走行体験ができる試みが広がっている。

日本にも、計画がある。

ポルシェジャパンは2021年に、「エクスペリエンスセンター」(千葉県木更津市内)を開業する予定だ。2018年末に計画を発表している。

アメリカではすでに南部ジョージア州アトランタ郊外に同様の施設がある。

ショートサーキットやオフロードコース、またウェット路面を体験施設など、まるで自動車メーカーのテストコースのような充実した内容だ。

この他には、BMWが「パフォーマンスセンター」として、韓国を皮切りにアメリカでは南部サウスキャロライナ州や西部カリフォルニア州で大規模な施設として運用している。

ポルシェもBMWも、基本的には施設側が用意する車両を使い、初歩的な走行体験から、いわゆるレーシングスクールのような本格的な内容まで、プログラムの内容は多彩だ。

それにしても、なぜ最近になって、こうしたメーカーが主導する走行体験型施設の建設が進むのか?

背景には、自動車産業界が直面している大きな課題がある。

きっかけは、ディーラーへの来客急減

「課題」が浮き彫りになったのは、アメリカのディーラーだった。BMWやポルシェに限らず、アメリカではディーラーへの来客数が急減してしまったのだ。

具体的な数字を、BMW USAの幹部が示した。

2015年1月半ば、ミシガン州デトロイトで行われた、米自動車関連の大手メディア「オートモーティブ・ニュース」主催の業界向けカンファレンス。自動運転、EVなどの電動化、そして新しい販売戦略など、世界各国の自動車メーカー幹部が、業界の実情と将来について話し合う場である。

メディアとして参加した筆者(桃田健史)にとって、数ある講演の中で最もインパクトが大きかったのが、BMW USAが示した「数字」だった。

この「数字」とは、BMW購入を考えているユーザーが、ユーザー自宅近くのBMWディーラーを訪れる回数の変化を示したものだ。

2003年には、1ユーザーあたり4回だった。

それから11年後の2014年には、なんと1回になってしまったのだ。

なぜ、1回なのか?

それは、最終契約した後、アメリカでは仮ナンバーで持ち帰ることができるため、来店は1回で済むのだ。

それまで、ユーザーは新車を購入するために、一度もディーラーに足を運ばなかったということだ。

なぜ、そうなってしまったのか?

そこには、ネット社会の発達と、アメリカ特有の社会事情がある。

歯医者とディーラーには行きたくない

2000年代になり、自動車ディーラー各社が自前のウェブサイトを立ち上げ、新車在庫の詳細を公開するようになった。

アメリカの場合、日本のように注文販売ではなく、ディーラーがオプションなど各種装備品を組み込んだ状態で新車を在庫するのが一般的だ。

ユーザーとしては、サイト上で車両の個体を特定するVINナンバーを指定して、メールや電話で商談をしてしまう。

とはいえ、実物がディーラーにあるのだったら、なぜ車両そのものを確認せずに商談を進めるのか?

日本人なら当然、疑問に思うだろう。

ここに、日米でのカーディーラーに対する考え方の大きな違いがある。

「歯医者とカーディーラーには、行きたくない」。アメリカでは昔から、こんな言い回しがある。

歯医者は、治療が痛そうだし、なんとなく行くのに気が引けるから。

カーディーラーは、営業マンとの価格交渉を含めて、なにかと面倒だから。

そう言われてきた。

日本では、担当営業マンが接客、商談、契約、保険対応など一連の流れをひとりでこなす。一方、アメリカでは完全分業なのだ。また、装備品込みの在庫を売るのが基本なので、値引きについても幅が広く、商談中に担当者の提示額が何度も変わることがある。

そんな旧態依然とした販売体制に、若い世代を中心にユーザーの嫌気がさしたのだ。

マス広告よりもマンツーマンで深堀り

こうした状況についてBMW USA幹部は、ユーザーとメーカーとの関係を大きく見直すべき時期だとして、パフォーマンスセンターへの投資を決めたと説明。

その後に講演したポルシェ幹部も、BMWと同様な状況を改善するため、パフォーマンスセンターをアトランタで計画を進めていることを明らかにした。

一方、日本の場合、ユーザーとディーラー、またユーザーとメーカー(現地法人)との関係はアメリカの場合とは大きく違い、友好な関係にある。

その上で、ポルシェがエクスペリエンスセンター建設を進めている背景には、プレミアム系ブランドにおけるブランド戦略がある。

モーターショーによる、幅広い年齢や収入層への「マス(メディア)広告」ではなく、ユーザー層を絞り込んだマンツーマンでのブランド戦略。そこからSNSなどを通じた、横への広がりを狙っている。

近年は、フェラーリ、ランボルギーニ、さらにマクラーレンなどがサーキット走行会を取材するケースが増えてきたが、さらに一歩踏み込んで、自前コースや施設を作るという動きの1つが、日本でのポルシェエクスペリエンスセンターとなる。

そもそものきっかけはどうであれ、日本でハイパフォーマンス系モデルを安心安全に楽しめる機会が増えることは、自動車産業界にとって大きなプラス要因だと思う。

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