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トヨタの「野心」爆裂! ヤリスの頂点「GRMN」にGR GT3もあって見どころしかない【東京オートサロン2022】

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トヨタの「野心」爆裂! ヤリスの頂点「GRMN」にGR GT3もあって見どころしかない【東京オートサロン2022】

 市販モデルのハイライトは2台のGRMNヤリス!

 意外にも、ホール8の一番奥、トヨタGAZOOレーシングのブースはしっとりと暗い。正確にはスポットライトを浴びるべき主役が多々あるので、光と陰のコントラストで浮かび上がらせる、という演出だ。

3~400万円のクルマに載るシロモノじゃない! 量産だけど高精度なGRヤリスの「エンジン」の生産に迫る

 周知のとおり、「走って壊して直す」を繰り返して人材ごと強くなることを目指すトヨタGAZOOレーシングおよびルーキー・レーシングは、今やある意味、トヨタの開発の1丁目1番地でもある。今回の東京オートサロンの展示テーマを、トヨタは「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」に定めてきた。

 ワールドプレミア(世界初)発表の市販モデルやコンセプトも野心的といえるが、スーパー耐久を闘ってきたあの水素カローラをはじめ、2021年ル・マン24時間を制覇した#7のトヨタGR010ハイブリッドの、レプリカとはいえWRCでコンストラクターとドライバー両タイトルを獲ったヤリスWRCとのツーショットなど、なかなかお目にかかれるものではない。

 要は耐久やラリーのチャンピオンマシンを背景に、コンセプトから市販のスペシャル・モデルまで、開発現場からユーザーエンドへの提案まで、一気通貫にトヨタGAZOOレーシングの今を眺められる贅沢な展示となっていたのだ。初日朝一番のプレスカンファレンスとはいえ、モリゾーこと豊田章男社長とレクサスとGAZOOレーシング両カンパニーのプレジデントでトヨタのチーフブランディングオフィサーを兼ねる佐藤恒二氏が、リモートとはいえ掛け合いのトークを通じて、見どころを紹介するというリラックスしたものだった。

 今回、市販モデルのハイライトは「GRMNヤリス」。GRヤリスをさらに磨きこんでチューニングしたバージョンだが、驚くことに「ラリーパッケージ(エモーショナルレッドII)」と「サーキットパッケージ(マットスティール)」という異なる2台が用意された。前者が837万8764円、後者が846万7000円だ。ベースモデルは上記ふたつのパッケージとは別にラインアップされ、731万7000円となる。ドライバーファーストを掲げるモータースポーツベースのヤリスとして、同時に補強ブレースや機械式LSD、クロスミッションやローファイナルギアキットも発売されている。

 気になるチューニングメニューは、545点にも及ぶスポット増し打ち、構造用接着剤の延長による接合部の高剛性化。ストラット周りやAピラー付け根に印をつけられたベアボディも展示された。エンジンフードやルーフパネルはカーボンでさらに軽量化されている。1.6リッターエンジンは272馬力・390Nmというスペックで、S耐や国内ラリーでのカスタマーレーシング需要を見込んだ究極のGRヤリスといえるだろう。

 レースへの参戦を前提としたGR GT3コンセプトも

 もうひとつの野心的な提案は、「GR GT3コンセプト」だ。こちらもカスタマーレーシング向けだが、GT3はFIAレギュレーションでツーリングカーの最高峰カテゴリーゆえ、WECのLMGTクラスなど国際格式レースへの参戦を前提としている。GRレーシングはワークスとしてWECとWRCを制覇した次の目標として、いわばGRブランドやルーキー・レーシング的アプローチの、海外市場展開を目指すだろう。今回は外寸のみが発表され、全長4590×全幅2040×全高1140mm、ホイールベースは2725mmとなっている。

 またカーボンニュートラルへの取り組みにおいても、レクサスがカスタムとスポーツを軸に独自色を出していた。NX450h+をベースに、ブロンズとブラックのマットボディをまとい、大径オールテレインタイヤを履いた、コアなキャンプ仕様だ。それだけではなく隣には、水素エンジンを搭載したレクリエーショナル・オフロード・ヴィークル「ROVコンセプト」が、華を添えたのだ。つまり目的地まではガソリンとハイブリッドで、大自然の中へさらに分け入って踏み込む際にはゼロエミッションの水素で……と、適材適所のパワーソースをシームレスに運用するという提案だ。自然との共生や環境へのリスペクトと、クルマで思い切り遊ぶことが矛盾しないというメッセージを、鮮やかに描き出してる。

 さらにはBEVでも、まだコンセプト段階ながら完成度は高いであろう、「bZ4X GRスポーツ・コンセプト」も展示された。

 ちなみにレクサスの出展には、今季から始まるエアレース世界選手権に参戦する「チーム レクサス/パスファインダー」の室屋義秀選手の愛機、「Zivko Edge 540 V3」の3分の1スケールモデルもあった。

 モータースポーツやカスタムを軸としつつ、死角のないラインアップと世界観をトヨタGAZOOレーシングは完成させつつある。一方で今いちど注目したいのは、ホール内で対角線状の反対側、JAOSのブースだ。海外ラリーレイドで磨いたクロスカントリー&SUV用パーツを手がけるJAOSが、レクサスと作り上げた「LX600 “オフロード”JAOS ver.」が展示されている。

 カーボンパネルのスキッドプロテクターやビス止めのラギッド感あふれるオーバーフェンダーなど、LX600が本来もつワイルドな一面が魅力的なコンセプトだ。

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みんなのコメント

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  • 2022/1/16 17:56 2022/1/16 17:54 2022/1/16 18:00 2022/1/16 18:02 ただ騒ぎたいだけの情けない奴とはこのことですやん
  • トヨタがこれだけスポーツモデルを出せるのは、少燃費技術を多車種で展開、さらに売れているから、それが例え下請けの技術の塊でも、アセンブリーして一台の車として纏め挙げる力はトヨタの力。
    そして欧州メーカーが電気自動車に力を入れるのは、ハイブリット技術でトヨタに勝てないからハイブリッドを諦めているから。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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