この記事をまとめると
■ドリフトにかかわる驚きの世界記録を紹介
「D1」や「頭文字D」などでお馴染みのドリフトってそもそもどういう意味?
■各メーカーとドライバーが技術力、執念、発想力を結実させて挑戦
■もはや単なる曲芸ではなく極限技術の実験場といえる
常識外れの記録挑戦が続出
一般的なドライバーであれば、リヤタイヤが10センチもスライドすればヒヤリとするもの。まして、ドリフトなどは「なぜにコントロールできるのか」と不思議に思うことしきりかと。そんなドライバーたちが驚くべきことに、ドリフトによる世界記録が次々と生まれています。一般人にとっては驚愕、腕に覚えのあるドライバーとて無闇やたらと挑戦できるものではなさそうです。
世界最高速でのドリフト記録
時速304.96kmという途方もない速度でドリフトを決めたのは、やっぱりというか当然というか日産GT-Rでした。もちろん、ノーマル車両ではなくチューニング業界の伝説的存在のトラストが、NISMOによる支援の下で作り上げた1380馬力のモンスターマシン。
そして、ドライバーにはドリフト走行選手権でのシリーズチャンピオン、ハイスピードドリフトで定評のあるTeam TOYOの川畑真人選手を起用。国内屈指のハイスピードコース、富士スピードウェイで走行チェックを重ね、万全の態勢で会場となったアラブ首長国連邦のフジャイラ国際空港へと向かったのでした。
同空港は3kmにおよぶ滑走路を有しており、300km/h以上のドリフトも受け入れるとの想定だったものの、コース上に浮かぶ砂塵にはだいぶ苦労をしたとか。また、ギネスワールドレコードによって厳しいガイドラインが定められており、トラストのエンジニアたちは本番の3日前から入念な準備が強いられたとのこと。いくら、だだっぴろい空港といえども慎重なアプローチが求められたに違いありません。
そして、走行&ドリフトすること3回目で304.96km/hを記録。チューニングカーといえども、ドリフトしながら最高速を伸ばすというのは生半可なチャレンジではありません。さすがトラスト、さすがGT-Rと世界が驚いたことでしょう。
メーカーとドライバーの執念に脱帽
長時間ドリフト世界記録
GT-Rがドリフト最高速なら、BMW M5は8時間におよぶ長時間連続ドリフトで世界記録を樹立しました。その距離はなんと374.2kmに及んだといいますから、ドライバーはもとより、サポートチームは血のにじむような努力をしたものかと。
2017年、サウスカロライナ州のBMWパフォーマンスセンターを舞台に、レーシングドライバーでありBMWドライビングインストラクターのヨハン・シュワルツがハンドルを任されました。もっとも、シュワルツにとっては2度目の挑戦であり、2013年には82.5kmの記録を樹立していたのです。後年、他社によって記録が塗り替えられたことで、シュワルツにとっては雪辱戦となったのでした。
ギネス記録の樹立に選ばれたクルマはM5(F90)のMxDrive、四輪駆動モデル。4.4リッターのV8 DOHCにM社によるツインターボを搭載し、600馬力/5600-6700rpm、750Nm/1800-5600rpm(ベースグレード)を発揮する紛れもないスポーツセダンの雄。ですが、このパワーゆえに実燃費は街乗りレベルでリッター5km程度だとか。すると、90リットルの燃料タンク、パワースライドによる燃料消費を考慮すると「途中で燃料給油しなければ断トツの記録は無理」となってしまったのです。
ところが、BMWのエンジニアたちは航空機の空中給油に似た給油リグを開発。ドリフト車に並走しながら、給油要員が窓から身を乗り出すというアクロバティックな給油に成功し、見事な記録を樹立したのでした。なお、この際「水面に覆われたトラック上での最長の双車ドリフト」という記録も樹立したとのこと。BMWのド根性を見せつけるチャレンジといったところでしょう。
EV氷上最長ドリフト記録
ドリフトといえばポルシェも黙っていません。2025年にスポーティEVの横綱、ポルシェ・タイカンによる氷上での最長ドリフト記録を樹立しているのです。じつは、こちらも2度目の挑戦で、以前は14.809kmという記録を出したものの「ドリフトするタイカンの極端な連続荷重の下で、氷のトラックは予想以上に早く劣化した」とのことで、記録途中で中止せざるを得なかったのだとか。
そこで、チームはスパイクタイヤのスパイクを短いものへと変更し、また気温が下がりはじめて氷のコンディションが増す夕暮れ時を狙って再チャレンジ。ハンドルを握ったのは前回に続いてポルシェ・エクスペリエンスでインストラクターを務めるイエンス・リヒターで、タイカンのパワー、スパイクタイヤのトラクション、さらには氷上の走りを熟知した人物です。
コースはフィンランドにあるポルシェ北極センターの氷上トラックで、全長59mのサークルコースが作られました。ここを46分間、ドリフトで132周して17.503kmのギネス記録を樹立。記録もさることながら、ポルシェは北極にまでテストコースを設けているのかと、世界中が驚いたニュースとなったのでした。
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みんなのコメント
外装ボロボロでめちゃめちゃカッコ悪い。
タイヤもハの字。
趣味の違いなんだろうけど・・、
綺麗に乗ったらカッコいい車なのに残念。
自分も昔は90ツアラーV乗ってたから、
とても残念な気持ちになる。