ぼかし越しでもわかる“低く長いシルエット”
トヨタの次期型「カローラ」を巡り、海外の自動車メディアが相次いで取り上げている写真と映像があります。そのきっかけとなったのが、2026年7月19日に放送されたNHKスペシャルです。
【画像】超カッコいい! 国内外で話題沸騰中のトヨタ「カローラコンセプト」を写真で見る(30枚以上)
同番組は、トヨタが進める次世代「カローラ」の開発プロジェクトに長期密着したもの。通常は外部へ公開されない開発会議や試作検討の現場、役員らが商品の販売を決める最重要会議にもカメラが入りました。
番組では、ガソリン車からハイブリッド車、BEV(電気自動車)まで幅広く対応するプラットフォームを並行して開発しながら、車両全体の開発期間を短縮しようとする取り組みも紹介されています。
注目されたのは、トヨタのスタッフが将来の商品について説明を受けている場面です。スクリーンには複数の車両が表示されていましたが、車体全体にぼかし処理が施され、具体的なデザインを判別できない状態でした。
それでも、そこに映った1台は低く長いプロポーションを備えており、「ジャパンモビリティショー2025」で世界初公開された「カローラコンセプト」を思わせる姿だったのです。
海外メディアは、この車両を次期型「カローラ」とみられるモデルとして紹介。ぼかされた映像からも、コンセプトモデルと共通するウェッジシェイプや、低く伸びやかな車体が確認できると分析しています。
特に似ているのが、クルマ全体の基本的なプロポーションです。
「カローラコンセプト」は、低く抑えられたノーズからルーフ、リアへとつながる流麗なラインを特徴としています。一般的な3ボックス型セダンというより、4ドアクーペやファストバックに近いスタイルです。
映像内の車両も、フロントオーバーハングが短く、キャビンから後方へ向かってルーフがなだらかに下降し、車体後端まで伸びているように見えます。
さらに注目したいのが、フロントドアまわりの造形です。コンセプトモデルでは、サイドミラー後方のガラスエリアが下方へ斜めに切れ込んでいます。この造形によってキャビン前端にくぼみが生まれ、ボディをより低く長く見せています。
番組に映った車両にも、同じ位置に似た形状が確認できると海外メディアは分析しています。
ドア下部にも共通点があります。「カローラコンセプト」は、ボディ側面の下側に鋭くえぐられた面を設け、そのラインが後方で三角形を描くように収束するデザインを採用していました。
映像内の車両にも、ドア下部からリアへ向かって伸びる角張ったラインが見えます。海外メディアは、このサイドパネルの処理がコンセプトモデルから引き継がれている可能性を指摘しています。
細長いリアランプらしき形状も共通しているように見えますが、映像は不鮮明。ライトの具体的なデザインや、コンセプトモデルに設けられていたガラスルーフなどが市販型に採用されるかどうかは現時点では不明です。
コンセプトモデルの“ワイド&ロー”は市販型にも残る?
そんな、ぼかされた映像から読み取れる共通点の多くが、ライトやホイールといったディテールではなく、車体のプロポーションやキャビン形状である点は見逃せません。
コンセプトカーが市販化される際には、大径ホイールや鋭すぎるボディエッジ、特殊なドア構造などが現実的な仕様へ変更されるケースが一般的です。
一方、ノーズの高さやルーフライン、キャビンの位置、前後のオーバーハングといった基本プロポーションは、車両のプラットフォームや室内パッケージと密接に関係します。
映像内の車両は「カローラコンセプト」と同じような低く長い姿を備えており、そのデザインが単なるショーモデル向けの演出ではなく、次期型の基本的な方向性として検討されている可能性があります。
トヨタは「ジャパンモビリティショー2025」で、道路環境やエネルギー事情が異なる世界各地に向け、BEV、プラグインハイブリッド、ハイブリッド、内燃機関など複数の動力源を用意する考えを示していました。
番組で紹介された開発計画でも、ガソリン車からハイブリッド車、BEVまでに対応するプラットフォームの並行開発が進められています。ただし、地域やパワートレインによってボディ形状やフロントデザインが変わる可能性はあります。
そのため、今回映った車両が世界共通の次期型「カローラ」そのものとは限りません。それでも、コンセプトモデルが示した低く流麗な基本プロポーションが、量産車の開発にも反映されている可能性は高まったといえそうです。
そして「カローラ」は、世界各地でセダン、ハッチバック、ツーリングなどを展開してきた世界戦略車です。次期型でも単一の仕様を全世界へ投入するのではなく、地域ごとのニーズに合わせた複数のバリエーションが用意されると考える方が自然でしょう。
番組で映った車両についても、一般的なトランクを持つセダンなのか、リアガラスごと開くファストバックなのかは不明です。
後方へ長く伸びたルーフラインは、従来のセダンよりハッチバックに近い実用性を獲得していることを想像させますが、現時点でボディ構造を判断できる材料はありません。
2026年秋、初代モデルの登場から60周年を迎える「カローラ」。2025年に披露されたコンセプトモデルは、長年親しまれてきた“大衆車”のイメージを覆す大胆なデザインに対し、市販化を望む声やセダンへの関心を示す反応も見られました。
番組の映像だけで、市販型がコンセプトモデルと同じ姿になると結論づけることはできません。それでも、低いノーズ、斜めに切れ込むサイドウインドウ、特徴的なドア下部の面構成、後方へ伸びるルーフラインなど、コンセプトモデルとの複数の共通点を読み取ることができます。
細部は量産車として現実的なデザインとなるにしても、「カローラコンセプト」が示したワイド&ローの基本プロポーションは、市販型にも色濃く残されるかもしれません。(VAGUE編集部)
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みんなのコメント
かつて「いつかはクラウン」という流行語があったが、「いつかはカローラ」になったりして。
同じようなモノが置いてあります