この記事をまとめると
■日本を代表するHKSは世界中に愛用者の多い老舗チューニングメーカーだ
サーキットの名門が「悪路に降臨」したらもの凄い強かった! そもそもなぜ「HKS」がダートラに挑戦しているのか?
■国産チューニングメーカーとしてさまざまな偉業を成し遂げてきた
■最近では環境に配慮した製品の研究開発も行っている
HKSってよく見かけるけどいったい何屋なの?
ターボチャージャーキットからマフラー、サスペンション、コンピュータ、ボディキット……etcと、総合チューニングパーツメーカーとして、世界にその名が知られているHKS。
そんなHKSの創業は1973年10月。今年でちょうど50周年を迎える。
創業者の長谷川浩之はヤマハ発動機の出身で、四輪用のエンジン研究開発を担当。その後トヨタに出向し、あのトヨタ7(※)など、トヨタのレース車のエンジンやシャシーの開発に携わったあと、日本のコスワースを目指して独立。HKSを立ち上げた。
※トヨタ7の最終型は、ギャレットのツインターボを装着した国産初の過給式レースエンジンだった! 5リッターDOHCターボエンジンで出力は800馬力以上。
会社名HKS(正式には株式会社エッチ・ケー・エス)の“H”は創業者の長谷川浩之と、のちの専務、北川五一の“K”、“S”は創業時に出資等協力したシグマ・オートモーティブに由来している。
創業当時、早速フォードBDAベースの自社エンジンの開発に乗り出すが、資金不足等で断念。しかし、1974年に業界初の後付けターボチャージャーキットを発売し、会社を軌道に乗せることに成功。1977年には自社ブランドのターボチャージャーキットの発売にも漕ぎ着けている。
1981年には、レース専用エンジンの開発に乗りだし、オートレース用の600cc、DOHC4バルブ、単気筒のHT600を発売。圧倒的なシェアを誇るヒット作に。
1980年代に入ると、国産チューニングカーは最高速アタック全盛期に突入。
どのメーカー、どのチューナーが最初に300km/hの壁を破るかが話題だったが、HKSはセリカXXベースの5M-GEU改ツインターボ「M300」を開発し、1983年12月、301.25km/hをマークして、国産車初の300km/hオーバーを達成。
それに先駆け、電子制御による燃料調整を可能にするF-CONを開発したのもトピックだ。
コンプリートカーまで作って販売していた!
そして、1989年にスカイラインGT-R(R32)がデビューすると、ゼロヨン、最高速、サーキットのラップタイムと、チューニングカーのあらゆるレコードが塗り替えられていった。
そうしたなか、HKSは「270km/hオーバーでの、巡航性能、快適性、保安基準適合」をテーマにした、コンプリートカー「ZERO-R」を発表、発売(1991年に10台限定で1600万円にて販売)。
また、ドラッグレースでは、7M-Gツインターボの「HKS DRAG 70 SUPRA」で、「8秒の壁」の壁を見事破り、7秒91の大記録を打ち立てた。
翌1992年には、人気絶頂のグループAレースにR32GT-Rで参戦。エンジンもワークス(日産工機)に頼らず、独自のメンテナンスで1993年のSUGOで殊勲の1勝を挙げている。
また同年、幻のF1エンジンHKS300Eも発表。これは、究極のエンジンをゼロから造るという創業者長谷川浩之の夢を体現させたユニットで、当時のF1レギュレーションに合致する、NA3500cc、V12気筒。5バルブで650馬力以上のスペックを誇った。12月に富士スピードウェイで公開テストを行い、「ホンダ、ヤマハ、無限、スバルに続く、国産5番目のF1エンジン」と話題になった。
そのほか、日本証券業協会に株式を店頭登録したり(2004年、日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場)、航空機用エンジンとしてULP(ウルトラライトプレーン)エンジン「A700E」を開発・発売したり、JTCCやD1に参戦、自社開発のスーパーチャージャーをリリース、マリンジェット用スーパーチャージャーの供給を開始、エンジンの燃料をガソリンと圧縮天然ガス(CNG)とで切り替えて走ることができるバイフューエルコンバージョンキットを発売と、つねにチューニング業界をリードしてきたHKS。
自動車業界を取り巻く環境は、カーボンニュートラルなどいろいろ厳しい課題が山積みとなっているが、これから先も時代の変化に合せつつ、クルマの魅力、未来のチューニングに真正面から向き合っていくのが、チューニング業界のリーディングカンパニー、HKSの役割になるに違いない。
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みんなのコメント
やはりNISMOやオーテックなどのメーカー純正には敵わなかった