上下2段の羽根を備えるものも!
高性能車の代名詞とも言えるのが大きなリヤウイング。最近ではさまざま解析技術も進んで小ぶりでも効果的なウイングも多く存在するが、一昔前まではとにかく大きなウイングが正義、という時代もあった。
レース仕様車は空力を極めているのになぜ? レース用空力部品が市販車に採用されないワケ
そこで今回はインパクト大の大型リヤウイングを備えた車種を独断と偏見でピックアップ。もし、効果が薄かったとしても、その存在感だけでも装着する価値があったと思えてくる車種ばかりだ。
1)三菱ランサーエボリューション
何の変哲もないコンパクトセダンのランサーに、ギャランVR-4に搭載されていた2リッターターボエンジンと4WDシステムを押し込んだラリーウェポンであるランサーエボリューション。戦うクルマに相応しく、エアロパーツで武装されていたが、ひと際目立つリヤウイングはセンターに支柱が入った大型のもの。
そんなリヤウイングは世代が進むごとに大型化され、ランエボ6では上下2段の羽根を備えるまでに進化していった。その一方で、最終型のランエボ10ではリヤウイングレス仕様も用意されていたのが興味深いところだ。
2)トヨタ・スープラ
トヨタが誇るピュアスポーツモデルであるスープラ。現行型もリヤウイングは備わるが、それよりも大きなものを装着していたのが先代モデルとなる80系スープラだ。
ルーフの高さに迫ろうかという大きなアーチ型のリヤウイングは上級グレードに標準装備、その他のグレードにメーカーオプションとして設定されていた。その大きさから後方視界に支障がでそうなイメージだが、そこは純正クオリティで、後方視界が極端に悪化しない絶妙な位置にマウントされていたのである。
まるでガンダムのような現行車も登場
3)プリムス・ロードランナー スーパーバード
当時クライスラーが展開していたプリムスブランドからリリースされていたいわゆるマッスルカーのロードランナー。同名のワーナーブラザースのキャラクター、ロードランナーをマスコットキャラクターとし、同キャラクターの鳴き声をクラクションの音に採用したことでも知られるモデルだ。
そんなロードランナーがナスカーへ参戦するためのホモロゲーションモデルとしてリリースされたのがスーパーバードだ。フロントセクションもベース車の面影がなくなるほど変更されているが、リヤウイングに至っては高さ70センチとも言われ、ルーフよりも明らかに高い位置に備わっており、真横から見た姿はまるでロケットのようだった。
※写真はミニカー
4)ホンダ・シビック タイプR
もともとスポーティーなモデルであったシビックをベースに、レーシングエンジンと見まがうような高回転型のエンジンとサーキット走行も許容するハードなサスペンション、そしてそれを受け止めるボディ補強が施された硬派なモデルとして登場したシビックタイプR。
初代はベース車にほど近いエアロパーツ程度だったが、代を重ねるごとにエアロパーツ類は大型化。ターボエンジンを搭載するようになった先代モデルからはそのテイストが顕著になり、現行型では大型リヤウイングのみならず、数多くの空力パーツが装着されて、まるでガンダムかのようないかつさを醸し出している。
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