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JAF公認のeモータースポーツレース開催! SFドライバーたちが大激闘!

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JAF公認のeモータースポーツレース開催! SFドライバーたちが大激闘!

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためにレースが延期されている中で、eモータースポーツが盛り上がりを見せ、プロドライバーが参加するようなイベントも開催されている。

 人気が高いのはやはりプレイステーション4のグランツーリスモスポーツだが、2020年6月12日には新型のプレイステーション5が発表された。

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 さらに配信映像による発表イベントでは、新しいグランツーリスモ7の映像も公開されている。ハード・ソフトともに発売日はまだ発表されていないが、多くのファンが登場を心待ちにしている。

 厚生労働省がイベント開催のガイドラインを発表したことで、ようやく国内レースの日程が発表されている。「2020年全日本スーパーフォーミュラ選手権」は、2020年8月29~30日のツインリンクもてぎを皮切りに全7戦で戦われることとなった。

 開幕が待ちきれないファンのために「JAF認定スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ・スペシャルラウンド」というコンテンツが準備され、その模様をJ SPORTSが配信した。現在はYouTubeでも観覧可能となっている。

 今回は2020年5月14日に開催されたこのeモータースポーツイベントをレポートする。

【画像ギャラリー】スーパーフォーミュラ・ヴァーチャル・スペシャルラウンドの様子

文:森吉雄一/写真:JRP、costick.

■JAF認定スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ・スペシャルラウンド

スタートシーンの様子

 このイベントは実際に2020年シリーズにエントリーしている16人のドライバーが参戦するという国内eモータースポーツとしてかつてないほど豪華な顔ぶれでの開催となった。

 だが、タチアナ・カルデロン選手(唯一の女性ドライバー)のみチームオーナーの道上龍選手が代役として出走、レジェンドドライバーが若手ルーキーとどう戦うのかも注目された。

 今回使用されたのはリアルドライビングシミュレーターであるPlayStation4用ソフトウェア『グランツーリスモSPORT』。コースはオートポリス、マシンはもちろんSF19(スーパーフォーミュラ用ワンメイクシャシー)、エンジンはトヨタとホンダが選べるなどグランツーリスモらしいリアリティー溢れる設定だ。

 レース実況には実際のレースでマイクを握るピエール北川氏、解説には現役レーシングドライバーでもあり「つちやエンジニアリング」代表 土屋武士氏とグランツーリスモ開発に携わる山田和輝氏(「YAM23」)を迎えた。

 リアルレース視点とヴァーチャル側からの両視点からのコメントが分かりやすくて新鮮だ。

■ルーキーとベテランが魅せた予選

ゲームならではのテクニックが光った予選

 まずは予選。各ドライバーは自宅などグランツーリスモをプレイできる環境からリモートで紹介され、各車1アタックのみのスーパーラップ方式で行われた。

 中でも注目されていたのは今期F3からのステップアップを果たしたルーキー大湯都史樹選手。なぜ彼が注目されるかというと3~4月に行われた鹿児島国体グランツーリスモSPORT部門オンライン予選で全国3位という驚きの結果を残して話題となった。

 その実力は本物、アタックラップに入る手前の最終コーナーでは一人だけラインを大きく取り、よりアクセルを早く全開にしてストレートの伸びを得られるようなアタックラインを走行。

 これはゲーム特有のライン(実車だと埃に乗ったりタイヤカスを拾ってしまう)で、この走りからも完全にグランツーリスモをモノにしていることが伺えた。本人の「自信がある」というコメント通りしっかりとポールポジションを獲得。

 2位には坪井翔選手、3位福住仁嶺選手、4位には平川亮選手とシミュレーター経験の多い若手ドライバーが続いた。

 そんな中ベテランの野尻智紀選手が魅せてくれた。他のドライバー全員がハンドルコントローラーで実車さながらの操作を行っているのに対し、野尻選手は「誰もが楽しめる」とPlayStation4標準コントローラーを使用。

 一般的に標準コントローラーだとどうしても動きがカクカクしてしまうプレイヤーが多いのだが、野尻選手はハンドルコントローラー以上のスムーズなドライビングを披露。素晴らしい走りで5位に食い込んでみせた。

■リアルなレースを彷彿とさせる見応えのある決勝ラウンド

2ピット作戦で挑んだ山下選手と大湯選手の競り合い

 決勝ラウンドは周回数32周、タイヤ消耗3倍、燃料消耗2倍という設定で行われた。必ず1度ないし2度のピットインが必要になる消耗設定だ。(グランツーリスモSPORTはレースを面白くするために独自のレース設定ができる) 

「eモータースポーツではスタート直後の1コーナーが荒れやすい」と言われるが、今回も複数台が絡むアクシデントが発生。ポールの大湯選手は冷静にバックミラーで見て対処するも行き場がなくなってしまい大きく順位を落としてしまう。

 以後トップ争いは坪井翔選手、平川亮選手、山下健太選手とeモータースポーツ経験の豊富な3名に絞られたかに見えた。

 坪井、平川両選手はタイヤと燃料をセーブしてピット回数を抑える1ピット作戦。山下選手は他の2人と違い軽い燃料と新しいタイヤでプッシュし続ける2ピット作戦という勝負に出た。

 こういった作戦もチーム無線がなくドライバーが自分の判断で行うのがeモータースポーツ。全力で走り続けながらも周りの様子を見ながら自分でレースを組み立てる頭脳が必要となる。ただ速いだけでは勝てないのだ。

白熱のレース展開

 トップ坪井選手の後ろでスリップストリームを使いひたすら燃費を抑えるクレバーな走りに徹していた平川選手。ピットでの給油時間を短くできピットストップで坪井選手を逆転しトップに立った。

 このまま平川選手が逃げ切るかと思いきや坪井選手を引き離そうと燃料を使いすぎファイナルラップでまさかの給油ピットイン! 見事再逆転で坪井選手がスペシャルラウンドを制した。

 2ピット作戦を取った山下選手は3位まで順位を上げてきた大湯選手と手に汗を握るような激しい3位争いを展開レースを盛り上げた。こちらも大湯選手がまさかのガス欠でスローダウン。ファイナルラップまでドキドキするような見応えあるレースでますますリアルの開幕戦が楽しみになった。

周回ごとの順位

 テクニックもさることながらクリーンなバトルからペナルティースレスレのバトル。ドライバーそれぞれの性格も見えて「これぞ本物のレース」と言えるような内容だった。できることなら是非ヴァーチャルシリーズももっと見てみたい。

■eモータースポーツおすすめアイテム

costick製STRASSEレーシングコクピット

 今回紹介するeモータースポーツ用品はcostick製STRASSEレーシングコクピット。ハンドルコントローラーを使ってリアルなレーシングシミュレーターをプレイするには環境も大事。最高の環境といえばやはりレーシングコクピットを導入することだが決してどれでもいいという訳ではない。

 ハンドルコントローラーからのフィードバックを遅れることなくしっかりプレイヤーに伝える為にはしっかりとした剛性が必要。より実車に近いポジションでプレイすることで長時間のプレイでも走りに集中でき成長も早くなる。

実車に近いポジションでプレイできる

 高級感のあるアルカンターラ調のシート付きで5万円台コストパフォーマンスも高く、世界のトッププレイヤー宮園拓真選手も愛用していることも有名。細かな部分までプレイヤー目線で開発され使い勝手がよく非常に人気の高いコクピットだ。

*   *   *

 森吉雄一/元全日本ジムカーナドライバー。引退後はドラテクだけでなく、車両の分析力・セットアップ能力を買われ、チューニングショップやパーツメーカーのデモカー開発やタイムアタッカーとしても活躍。

 現在はドライビングアンチエイジングの一環としてe-motorsportsに挑戦。「50歳を超えてもまだまだ戦えることを証明したい!」

【画像ギャラリー】スーパーフォーミュラ・ヴァーチャル・スペシャルラウンドの様子

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