絶妙な改良を施したレストアの延長
FVG 673Jのナンバーをぶら下げた今回の車両は、ドウェイン・エイスラビー氏率いる英国のシルバーファーン・パフォーマンス社でレストアを受けた、マツダR100。オーナーのライアン・セオドア氏の努力もあって、見事な状態に仕上がっている。
【画像】小柄なボディが残した確かな功績 マツダR100 RX-7にRX-8 ロータリーなモデルたち 全152枚
艶深いダーク・グリーンは、レクサスの純正色。この塗装は、ベイサイド・サービス社が担当した。完璧な防錆処理が施され、延べ400時間が投じられたという。
「シャシーを別物にするような、本格的なレストモッドではありません。オリジナルのコンセプトを尊重し、絶妙な改良を施したレストアの延長といえます」。ロータリーエンジン・マニアのセオドアが説明する。
RX-7用の12Aユニットへ換装
チリ1つないエンジンルームに収まるのは、ブリッジポートが組まれた、マツダRX-7用の12Aユニット。本来の10Aユニットと同じく、改造でサイドマウントされている。
バランス調整されたローターも、RX-7用。排気ポートや点火系、5速マニュアル、リアアクスル、後ろのディスクブレーキも、RX-7から拝借されている。前のブレーキはR100用のままだが、荷室内へバッテリーと一緒に電子制御サーボが追加されている。
オイルポンプは高出力型で、最新のオルタネーターが発電。ステンレス製マフラーと、大容量ラジエーターは特注してある。リミテッドスリップ・デフと点火コイルも。
「純粋なロードカーで、サーキットを走らせるつもりはありません。本来の個性は、損なわれていないと思いますよ。マツダがR100を改良し続けたら、こんなクルマが生まれるんじゃないでしょうか」。セオドアが微笑む。
不自然に見えるほど小柄なボディ
初代RX-7も小さかったと記憶しているが、R100は更に小さい。全長は3854mm、全幅は1480mmだ。肥大化が進む現代のクルマと並ぶと、不自然に見えるほど。リアピレーへ、小さなエアアウトレットが並んでいる。
ホイールは、R100オリジナルのスチール製。ホイールキャップは、信じられないほど高額なのだとか。
英国人の平均より少し体格が良い筆者でも、R100の運転席はそこまで窮屈ではない。フロントシートは、ヘッドレストが一体。後席の足元空間はほぼ残らないが、シートを目一杯後ろへスライドすれば座れる。
ダッシュボードは輸出仕様。レシプロエンジンを積むファミリアの、上級グレードと同じモノだという。中央に補機メーターが並び、コスモスポーツとイメージが重なる。ウッドリムのステアリングホイールと、4速用シフトレバーも、標準のままだ。
2速や3速でシームレスに湧くパワー
セオドアのR100は新車時の2倍、200psの最高出力を得ているから、走りは極めて活発。やる気のなさそうな見た目を裏切るように、積極的に加速してみせる。
アイドリング時は、脈打つようなサウンドが、2ローター・エンジンであることを静かに主張する。回転上昇とともに、タービンの悲鳴のような高音へ変化する。クラッチペダルは軽く、滑らかに繋がり、ステアリングも速度が増すほど正確性が高まる。
チューニングによって、柔らかい減衰特性とリアアクスルの横揺れは解消済み。高速域でのコーナリングへ、フラットに耐える。旋回性もニュートラルだ。
小柄なボディが、敏捷な身のこなしを一層引き立てる。ブレーキはバランスに優れ、確実に速度を落としてくれる。変速も軽妙で気持ち良い。ギア比が高く、2速や3速で引っ張ると、パワーがシームレスに湧いてくる。低域での粘り強さにも驚かされる。
RX-7の礎として多大な功績を残したR100
すっかり珍しい存在になったR100だが、当時はそこまで珍しいマツダではなかった。1973年までに9万5800台がラインオフし、1971年と1972年には、北米市場への輸出を牽引する1台になってきた。
ただし、英国では殆ど売れなかった。1649ポンドという価格は、3.0Lエンジンのフォードや、イタリアのアルファ・ロメオに並んだ。ディーラー数も30店ほどで、奇抜なクーペへ手を伸ばす英国人は限られた。現存例も、3・4台と考えられている。
それでも、RX-7の礎として、多大な功績を残したことは事実。コスモスポーツと同時期を生きた神秘的なマツダを、忘れてしまうのは余りに惜しい。
協力:シルバーファーン・パフォーマンス社
マツダR100(ファミリア・ロータリークーペ/1968~1973年/英国仕様)のスペック
英国価格:1650ポンド(新車時)/5万ポンド(約1040万円)以下(現在)
生産数:9万5800台
全長:3854mm
全幅:1480mm
全高:1346mm
最高速度:173km/h
0-97km/h加速:10.9秒
燃費:6.4-7.4km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:803kg
パワートレイン:ツインローター982cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:100ps/7000rpm
最大トルク:13.5kg-m/3500rpm
ギアボックス:4速マニュアル/後輪駆動
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