力強さと親しみやすさをイメージさせる車名
レンジャー、エクスプローラー、ラングラーにフォレスター。力強く、華やかで、冒険心に満ちた車名を付ける慣習は、自動車の誕生初期から続いてきた。
【画像】クロスオーバーのパイオニア! 毎日頼れる相棒に【最新世代のスバル・フォレスターを詳しく見る】 全45枚
スバルの『フォレスター(Forester)』は、英語で「林業家」や「森林に住む人」といった意味があり、比較的穏やかなイメージを連想させつつ、タフな使い方をほのめかすものだ。1997年に登場した初代フォレスターは英語圏で「SUVのタフさ、乗用車の扱いやすさ」というシンプルなキャッチコピーで売り出された。
実際は背の高い四輪駆動のステーションワゴンで、水平対向4気筒エンジンが刻むリズミカルな鼓動から、意外な音響的キャラクターを持つ。このエンジンを除けば、決して革新的な存在というわけではない。1982年のトヨタ・ターセルワゴン(日本名:スプリンターカリブ)は、すでにほぼ同様の特性を備えていた。
しかし、ターセルワゴンが生産終了となった一方、フォレスターは、初期の世代とは異なるコンセプトながら今も健在だ。
良い意味で見た目を裏切る走行性能
スバルが2002年に発表した2代目フォレスターは、特に米国市場で高い評価を得た。だが2008年には、ほぼ必然的に、本格的なSUVへと移行した。今日のスバル・フォレスターは、コンセプト上では他のSUVとほとんど変わらない存在と言えるだろう。
本稿で注目したいのは、初代モデルだ。知る人ぞ知る初代フォレスターの秘密。それは、『インプレッサ』とプラットフォームを共有している点にある。インプレッサはおとなしい小型セダンだが、ターボを装着し、英国のプロドライブ社がチューニングを施したラリーカーは、コリン・マクレー、アリ・バタネン、カルロス・サインツらの手によって世界ラリー選手権(WRC)で3度の優勝を飾った。
フォレスターの核心は、まさにこのラリーステージを走破する性能にある。同じシャシー、同じ水平対向エンジン、四輪駆動、そしてルーフの高さをある程度相殺する低重心を備えているのだ。
確かに、初代フォレスターの内装は『インプレッサSTi』や『WRX』ほど洗練されてはないが、ターボが効けばワインディングロードでも十分に楽しめるし、思わず笑みがこぼれるほどの速さを見せる。頑丈そうなツートーンのボディやインテリアからは想像もつかないほど、その運動能力は高かった。
本質はスバル車らしい走りと信頼性にあり
フォレスターは20世紀末のスバル車らしい実用本位の造りだった。室内は大量のグレーのプラスチック部品に、斜めストライプのシート生地(まるで誰かが熊手を持ったままシートに倒れ込んだような模様)が組み合わされている。その生地もまたグレーである。
最上級グレードには、エアベントとセンターコンソールを囲むウォールナットのアクセントが施され、多少の彩りを添えている。しかし、樹木を思わせる車名とは裏腹に、これはフェイクの木目調パネルであり、シート生地とも調和していない。
派手なインテリアは、タフなフォレスターの本質から離れたものである。フォレスターの信頼性は極めて高く、走行距離10万マイル(16万km)をはるかに超えていても、砂利道が延々と続く森の奥深くまで安心して走り、帰還できるほどだった。少なくとも、タイミングベルトを必要に応じて交換していればの話だが。
25年前のクルマだが、状態の良い中古車を見つけるのは難しくない。ただし、下回りは入念にチェックすべきで、リアサスペンションのストラットタワーは錆が発生しやすいことで知られている。つまるところ、フォレスターは予想以上に魅力的な性能を持ち、個性も実用性も、そして、えーと、醜さもたっぷり備えたクルマなのである。
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みんなのコメント
シャシーを1個しか持っていないスバルなんだから当たり前の話で、殆どの人が知っている事実でしかない。
全高はそこまで高くない
ラシーンデビューの3年後、フォレスターは生まれた
現在のようなクロスオーバーSUVのカタチになったのは、3代目フォレスターから