トヨタが持つ確かな実行力がカタチに
数10年に渡る実績を持つトヨタ・プリウスは、5代目へのモデルチェンジ直前に、英国のラインナップから消えていた。クロスオーバーのC-HRの支持率上昇を受け、年間の販売数は1000台を割っていたが、難解な判断に思えた。
【画像】エコなだけじゃない 運転を楽しめる5代目 トヨタ・プリウス 競合のハッチバックたち 全132枚
しかし英国での反響を受け、トヨタはそれを覆した。スタイリングは、思わず目線を送ってしまうほど印象的。しかも、英国仕様はプラグイン・ハイブリッドのみの設定となるものの、最高出力は先代の121psから223psへ上昇している。
プラットフォームは、4代目も採用していた進化版で、TNGA GA-Cを名乗る。エンジンは自然吸気の2.0Lガソリンで、駆動用バッテリーは13.6kWh。パワートレインの基本的なレイアウトやコンセプトは先代と同じでも、排気量と充電容量は増えている。
蓄えた電気だけで走行できる距離は、カタログ値で80km以上。過去にないほど流暢な操縦性も獲得している。現在のトヨタが持つ、確かな実行力がカタチになっている。
空力特性を求めた思想が見事に昇華
トランスミッションは、e-CVTと呼ばれる電子制御の無段変速。ドライサンプ式で、遊星ギアが組み込まれている。152psのエンジンと、163psの駆動用モーターが個別に最適な回転数で協働できる、有能なシステムだ。
サスペンションは、前がマクファーソンストラット式で、リアがダブルウィッシュボーン式。コイルスプリングと、可変式ではないダンパーが組まれる。ホイールは17インチから19インチまで用意されるが、タイヤの幅は195と、最近のモデルでは細い。
全長は4599mmと、5代目から45mmほど短くなった。しかしホイールベースは50mm長く、ルーフラインの頂点が後方へ移動し、精悍なシルエットを生んでいる。フロントガラスは強く寝かされ、角度は21.6度とのこと。
初代プリウスはずんぐりしていたが、魅力的なデザインだった。それ以降も、可能な限り空力特性を求めた、特徴的なスタイリングを得ていた。5代目は、その思想が見事に昇華された印象。シド・ミード氏が描く世界観にも、重なるように思う。
ラウンジのように居心地が良い車内
運転席へ座ると、大きく傾斜したフロントガラスで、思いがけずワクワクする。スポーツカーのコクピットのようで、程よい包まれ感がある。フロントサイドには大きめの三角窓があり、斜め前方の死角も抑えられている。
スリムなシートは美しく、ラウンジのように居心地は良いが、高級感はほどほど。試乗車のデザイン・グレードの場合、シート表皮はファブリック。ダッシュボードは、光沢のあるプラスティック製トリムでアクセントが付く程度だ。
とはいえ、グレードを問わず装備されるシートヒーターがうれしい。ステアリングホイールの握り心地は好ましく、製造品質は高い。エクセル・グレードならシートが合成皮革になり、それ以外の素材もアップグレードされる。
フォルクスワーゲン・ゴルフほどの、満足感ではないかもしれない。だが、高速道路の巡航でも、市街地の渋滞でも、気分の良い時間を過ごせる。
必要な操作の殆どをハードボタンで実行できる
人間工学は良好。必要な操作の殆どを、実際に押せるハードボタンで実行できる。メーター用モニターは7インチ。レイアウトはプジョーのi-コクピットに通じるところがあり、ステアリングホイールの位置によっては、表示がリムで隠れてしまう。
リアシート側の空間は、フロントシートほど優れない。ルーフラインの影響で、身長が180cm程あると少々窮屈。膝前には余裕があるけれど。
荷室の床面が高めで、荷室容量はトノカバー下で273L。これはゴルフのプラグインHVと同等だが、あちらの場合はリアガラスが倒れておらず、トノカバーより上側にも荷物を高く積み上げられる。
もっとも、エネルギー効率を狙ったモデルとして、強く指摘する部分ではないだろう。リアシートの背もたれは、60:40の分割で倒せる。
この続きは、5代目 トヨタ・プリウス(2)にて。
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