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秋晴れの日に映えるクラシックカーでピクニック?パリの蚤の市に現れたレア車にせまる

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秋晴れの日に映えるクラシックカーでピクニック?パリの蚤の市に現れたレア車にせまる

運営元:旧車王
著者 :スミ

財布のヒモは緩みっぱなしか!?新製品がヤバすぎるクルマホビー製品

10月に入ってもパリは晴天続きで、ブロカントと呼ばれる蚤の市も各エリアで催されていました。

そんななかで見つけた一枚の張り紙。

『愛車を展示しながらピクニック』の文字が。

なんとも心惹かれるフレーズ!

早速行ってきました。

ついた頃は思っていたよりクルマが少なく少しガッカリしてしまいましたが、どうやらお昼ご飯に出掛けている方々が多かったようです。

この日は本当に日差しが強く、公園内でピクニックどころではなさそうでした。

それでもパラソルを持参してサンドイッチやワインで愉しんでいたり、自動車にカゴバックを付けてピクニック仕様で来場するなど、それぞれでテーマを解釈して楽しんでいるようでした。

■ベスパのクルマ!?クルマが少ないとはいえ、来ているクルマは珍しいものばかり。

オーナーさん達が木陰でお昼ご飯を取っている最中、私はゆっくりと公園内のクルマを吟味することができました。

そんななかで目に付いた一台。

『ベスパ400』なんて可愛らしいのでしょう。

ベスパといえば、もちろんイタリアのピアッジオ社のスクーター。

見たことがない人はいないのではないでしょうか。

しかし、私は公園内でも一際小さなこのベスパの“クルマ”を初めて見ました。

タイミング的にオーナーさんはいらっしゃらず、お話は聞くことができなかったのですが、窓際に当時の広告を用意してくれていたのでジロジロと覗き込む姿勢で読んでみました。

▲抄訳:「パリや近郊の街は渋滞もどんどん多く、駐車場も満車。そんな状況を回避するのはベスパ400だけ!フランス国産車よりも安い321フラン!」

すると、そんな私をみて80歳代のご夫婦が話しかけて来てくれました。

「あなた見たことないでしょ、こんな小さなクルマ~」と。

こちらのご夫婦は3年前まで同じクルマを所有していたそうで、大変懐かしい様子で思い出話をしてくれました。

60年代当初は奥様が通勤の為に毎日使っていて、定年後はご主人が主に運転をしていたのだそう。

「トラックの間で運転をしていると、小さすぎて気づかれないから何度も驚かれたよ~」とお二人で大笑い!

偶然ここで見掛けられたことを大変喜んでいて、私も暖かい気持ちになれました。

■ブリテッシュグリーンに輝くジャガー XK140さて、続いてはこちらのクルマ、1956年製の『ジャガー XK140』。

広場の真ん中にカッコ良く陣取っていました。

深緑色に輝く車体の横には、足元まで昔の操縦士スタイルできめている70歳代のムッシュが。

14台ものクラシックカーを所有しているジャックさんです。

「見てごらん、このフォルムを。波打った車体は140までのもので、150になると真っ直ぐなモデル変更するんだ。(近くにある『ジャガー XK120』を指さして)そこにある120も同じように流れるようなフォルムだろ。内装も140までが木装でそれ以降は木は使われないんだよ」

と、このクルマに惹かれたポイントをなんとも雰囲気のある酒焼け声で説明をしてくれました。

外装は元々黒色で、当初オランダの政治家が所有し、その後フランスに渡り前所有者であるフランス人が30年以上保管していたようです。

その際に車体の色がブリテッシュグリーンと呼ばれるこの深緑色に変わったと。

その後、ジャックさんは6年前からこのクルマの3代目オーナーとなりました。

ジャックさんは私に試乗を薦めてくれ、ドキドキしながら乗り込むとコンパクトなシートですがすっぽりと収まることができ、操縦席から見える内装も本当にかっこいいです。

「初めてジャガーのクラシックカーに乗りました」と伝えると、ジャックさんが大笑い!

クルマの知識も多く、お話も大好きなジャックさんの周りにはたくさんのオーナーさんが集まっていて、日曜の午後のクルマ談義に花が咲いておりました。

■到着早々注目の的!フォードのマスタング312そろそろ帰ろうと準備をしていると、一台のクルマがやって来ました。

白のボディに2本のライン。園内にいた全員が釘付けになり、一気に人が集まって来ました。

1974年『フォード マスタング312』です。

友人と来ていたオーナーのスティーブンさんにも、少しお話を聞くことができました。

6年前から所有しているこのマスタングは、前回のオーナーさんによりエンジンはV8のものに変えられていて、オリジナルと同じ外装ですが塗り直しがされています。

後ろに貼られている「Mach 1」もこの車体のモデルではないけれど、フェイクで貼られていたままわざと残しているようです。

エンジンはオリジナルのままですが、前オーナーさんが色々カスタムしていた点もお気に入りのようです。

「俺も日本人のコレクター友達がいるけど、日本じゃ珍しくないだろう?」とおっしゃるスティーブンさん。

「東京ですと、確かに高級車は多く見かけますが、やはり年々クラシックカーは貴重になってきています。その分憧れるファンはたくさんいるでしょうね」と答えると、近くにあった『シトロエン トラクシオン・アバン』の黒色を指さし、「あれの白色を持ってるよ、かなりレアだからこういったところには持ってこないけどね。しかもコンバーティブルの」と、携帯に入っているコレクションの写真を何枚も見せてくれました。

「あと、この2台も同じモデルに同じ色なんだ。おもしろいだろう」と『プジョー 504』の赤いクーペの写真も。

実物が見れないのは残念でしたが、ご友人と良くこういったイベントに参加しているとおっしゃていたので、またの機会にお目にかかれるのが楽しみです。

■クラシックカーに落書き!?今回のイベントは公園で行われたこともあり、昼過ぎにはたまたま遊びに来ていて居合わせた家族連れや子供達もチラホラ。

そんな方たちも楽しめるようにでしょうか。

会場の隅に、フランス人にとってはド・ゴール元大統領の専用車としても有名な『シトロエン DS パラス』の外装が、黒板仕様になって来園しておりました。

子供たちもボンネットの上に準備されたチョークを取って思い思いに落書きを楽しんでいて、横にいたムッシュから「君も何か日本語で書いてみたら?」といわれたので…

フランス国産車に『旧車王』の文字を書き残して参りました!

始まったばかりの秋も一瞬で終わりそうなフランスですが、クルマ好きな人も、偶然公園に遊びにきた人も、同じ場所で楽しめている風景が本当に素敵でした。

[ライター・画像 / スミ]

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