レッドブルは後悔しているはず……ペレス、チーム離脱振り返り「僕を守るのは簡単だったのに、そうはならなかった」

　2024年シーズン終了後にレッドブルF1のシートを失って以来、セルジオ・ペレスが2026年まで続く予定だった契約が解除された原因について語るインタビューはほとんどなかった。

　しかし6月24日、メキシコの大富豪でペレスを支援していたカルロス・スリムとメキシコシティGPの主催者が支援する『Desde el Paddock』ポッドキャストに出演したペレスは、レッドブルが”有害”な環境を作り出し、圧力をかけたと語った。

　同じくスリムの支援を受け、デイトナ24時間レースを3回制したグイレモ・メモ・ロハスJr.との会話の中で、ペレスはレッドブルを離れた背景について次のように話した。

「結局、これがスポーツの現実だ。彼らが自ら作り出した過剰な圧力のため、決断が下された」

「僕はモナコで契約書にサインしたけど、その次のレース以降、みんなが僕の将来について話していたんだ。僕はもう契約にサインしたのに、だよ」

　そしてペレスは、チームがそんな噂を否定するのに積極的ではなかったと認めている。

「チームが僕を守るのは簡単だったはずだ。『次の2年間はドライバーが契約済みだ』と主張するだけで済んだはずだ。しかし、そうではなかった」

「それからは毎レース、みんながレッドブルのことについて話してばかりだった。結局、ガレージの僕側には多くのプレッシャーがかかっていた。そのプレッシャーがエンジニアたちや関係する全員に大きな負担をかけていた。最終的にそれが僕たちに多大な代償を強いる結果になったと思う」

　ペレスを追い出すような形となったレッドブルは、後任にリアム・ローソンを選んだが、わずか2レースで見切りをつけ、シーズン途中にも関わらず角田裕毅をレーシングブルズから昇格させるという決断を下した。

　理想的ではない形でレッドブルに加わった角田も、これまでのところレッドブル上層部を満足させられるような結果は出せていない。

　昨シーズン、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、コンストラクターズランキング3位に終わった責任をペレスに背負わせ、「チームメンバーがボーナスを受け取れなかった」と非難した。

　今季のレッドブルは現在コンストラクターズランキング4番手。マルコから同様の発言が飛び出す余裕はもうないだろう。

　ペレスは、自分と袂を分かつ決断を下したことをレッドブルが後悔していると確信しているが、チームに対して悪感情を持っているわけではないと付け加えた。

「彼らは内心では非常に後悔していることを、僕は確かな情報源から知っている」

「人々は僕が喜んでいると思うかもしれないけど、そうじゃないんだ……。僕たちは素晴らしいチームだったのに、結局のところ少しずつ崩れていったんだ」

　ペレスは、伝説的なデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイの離脱によってレッドブルが方向性を失い、マシン開発とパフォーマンスにも悪影響を与えるきっかけになったと考えている。

「僕たちはメルセデスがやっていたような、支配的な立場にいたわけではない。彼らはエンジン面で非常に大きなアドバンテージがあったんだ」

「僕たちのアドバンテージはそれよりもかなり小さかったけど、素晴らしいチームを持っていた。だけどエイドリアン・ニューウェイが去った時に、多くの問題が起き始めた。その後、チームの核心的なメンバーだった（スポーティングディレクターを務めていた）ジョナサン・ウィートリーも去ったんだ」

Comments

[goo********]

今シーズンペレスが乗っても角田とそんなに変わらないと思うよ

[ひろきち]

昨シーズン終盤のペレスは正直酷かったよ
それ以前の戦績が美化されてるけどレッドブルに競争力がなくなった昨シーズン末はペレスもポイント取れてない