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フォルクスワーゲンの新型SUV「ID.4」登場!

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フォルクスワーゲンの新型SUV「ID.4」登場!

フォルクスワーゲンの電気自動車「IDシリーズ」にくわわったID.4について、オンラインでおこなわれた事前発表会に参加した小川フミオが解説する!

IDシリーズ初のSUV

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フォルクスワーゲンが「ID.4」を2020年9月24日に発表した。SUVタイプの電気自動車で、フォルクスワーゲン肝煎りのモデルだ。全長は4584mmと比較的コンパクトでありながら、室内はひろびろとしているのがセリングポイントという。

ID.4(アイディーフォー)は、フォルクスワーゲンの新世代BEV(バッテリー駆動の電気自動車)の第2弾だ。「MEB」と呼ぶ同社のBEV用プラットフォームを共用するモデルとしては、2019年9月にハッチバック「ID.3」が発表され、7月から欧州の一部地域で販売が始まっている。

ID.4の発表は、限られたジャーナリストを対象にオンラインでおこなわれた。登場したのは、プロダクトマネージャーを務めたフォルクスワーゲン本社のアナ・カタリナ・ムラー氏と、エルフィ・カウアー氏だ。

「力強いプロポーションとウルトラモダンなスタイリングが特徴です」と、メーカーはうたう。ムラー氏によると、SUVスタイルにしたのは、「このセグメントがいま世界でもっとも大きなマーケットになっているから」だそう。

とはいえ、それは必ずしも商業主義的な理由ゆえ、というわけではない。

MARTIN MEINERS「パリ協定」(2015年12月にフランスのパリで開催された第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において採択された、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための国際的枠組み)の遵守をうたうフォルクスワーゲンにとって、いわゆるグリーン化(有害物質の排出量を極力抑える)を促進するには、いまもっとも売れているセグメントにクルマを投入するのがより効果的である、ということが、まずある。

さらに、欧州委員会が企業の排出ガスにたいする規制を厳しくしているという事情がある。2020年9月17日、同委員会はCO2排出量について、2050年までに、1990年のレベルから、少なくとも55%に引き下げる必要がある、と発表した。これまでは40%だったものが、さらに厳しさを増したのだ。

この動きに対応するのが、ID.シリーズに代表されるフォルクスワーゲンの「Eモビリティ」である。「2025年までにゼロエミッション(有害成分ゼロ排出)カンパニーになる」(フォルクスワーゲンCEOのラルフ・ブランドシュテッター氏)という方針に合致したプロダクトラインだ。

ULI_SONNTAGULI_SONNTAGULI_SONNTAGULI_SONNTAGULI_SONNTAG2021年初めからデリバリー開始へ

ID.4の特徴はたんにエミッション(有害成分排出)ゼロにとどまらない。ボディサイズが「A-SUV」(AセグメントのSUV)と、扱いやすいコンパクトさをセリングポイントにしているのだ。いま、メルセデス・ベンツやジャガーをはじめ、SUVタイプのBEVを市販化してきているとはいえ、「Aセグメントではほぼ皆無」(カウアー氏)であるという。

モーターは後車軸の前に置かれ、後輪を駆動する。静止から100km/hまでの加速に要する時間は8.5秒と、けっこう速い。最高速は160km/hに抑えられている。

ULI_SONNTAGバッテリーは24個のパウチセルを収めたモジュール12個で構成される。性能は、77kWh。充電時間は、たとえば125kWの直流充電を使えば、320kmの航続距離ぶんが30分で可能になるという。もちろん交流式の充電器も使用可能だ。

安全装備や、コネクティビティ機能は、いまのフォルクスワーゲン車と同等か、それ以上(詳細はこの時点では不明)という。ダッシュボードの造型は、昨今の「T-CROSS」や「T-ROC」といったフォルクスワーゲン製SUVの延長のように、遊び心が感じられる。

WWW.MARTINMEINERS.DEちなみにほとんどのコントロールをダッシュボード中央の液晶スクリーンと、ステアリングホイールにマウントされたスイッチでおこなうそうだ。

日本への導入計画について問われると、「世界中の市場に(ID.4を)持っていきたい。ただし、まずはドイツを中心とした欧州数カ国、そして生産工場を持つ北米と中国で展開します」というのが、電気自動車のマーケティングとセールスを担当するジルケ・バグジク氏の回答であった。

デリバリーが始まるのは、ドイツをはじめとする欧州が2021年の年初からという。価格は、「ID.4 1st(ファースト)」が4万9950ユーロ(約613万円)、フル装備の「ID.4 1st MAX」が5万9950ユーロ(約736万円)という。この2車種は、いずれもドイツ向けである。こののち、4WDヴァージョンも含めて、グレードが増えていくようだ。ID.4のベースモデル(3万7000ユーロ)も予定されている。

文・小川フミオ

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