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【アルファードやN-BOXにも死角あり!?】人気車こそ知りたい意外な弱点 6選

掲載 更新
【アルファードやN-BOXにも死角あり!?】人気車こそ知りたい意外な弱点 6選

 人気車の多くは、その人気を裏付ける高い実力を持っているもの。

 ただし、人気があって実力もあればこそ、「この車は素晴らしい!」という良い部分ばかりが目立ち、「良い車だからこそ知っておきたい弱点」は見えづらい。

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 本稿で紹介する延べ6台の人気車は、どれも人気だけでなく実力も折り紙付き。それでも、乗り心地や日常の使い勝手など気を付けておきたい点も少なくない。良い車だからこそ知っておきたい意外な弱点とは?

文:渡辺陽一郎、片岡英明
写真:編集部
ベストカー 2019年7月26日号

トヨタの2大人気車は乗り心地&床の高さが弱点!?

■クラウン/2019年1-5月の販売台数:1万9113台

2018年登場の現行型クラウン

 現行モデルは通算15代目。レクサス LSも使う「GA-Lプラットフォーム」により、走りの性能を高めた。パワーユニットは2Lターボエンジンのほか、2.5Lと3.5Lのハイブリッドを用意。

■弱点解説

 V6・3.5Lハイブリッドは、動力性能が4.5L並みに高いが、車重は2.5Lハイブリッドよりも100kg重い。

 峠道を走るとシャシーやサスペンションが動力性能に負け気味だ。挙動が乱れやすく、横滑り防止装置の作動頻度も増える。

 また、乗り心地は全グレードにわたり硬め。60年以上の伝統あるクラウンだから、優れた安定性と快適な乗り心地を両立させたい。

 メルセデスベンツに近づいた印象もあるが、3.5Lハイブリッドは走りに未熟な面が残る。

【渡辺陽一郎】

■アルファード/2019年1-5月の販売台数:3万176台

2015年登場の現行型アルファード。2018年にマイナーチェンジで改良が施されている

 日本の新しい高級車の形となったラージクラスミニバン。現在ではセダンのクラウン以上の売れ行きで名実ともに、トヨタを代表する車種のひとつとなっている。

■弱点解説

 アルファード&ヴェルファイアは床が高い。スライドドア部分の床面地上高は450mmだ。ノア・ヴォクシー・エスクァイアに比べて70mmも高い。床が高いと乗降性が悪く室内高も減る。

 そこで天井を高くすれば高重心になり、車両重量と空気抵抗も増える。そうなれば走行安定性、動力性能、燃費を悪化させる。

 つまり、床が高いと欠点が膨大に増えるのに、アルファード&ヴェルファイアは、外観を立派に見せ、乗員の見晴らしもよくする目的で床を高めた。

 でも好調に売れた。これがミニバンビジネスだ。

【渡辺陽一郎】

N-BOX&ジムニー 軽の人気&実力トップ車の弱点は?

■N-BOX/2019年1-5月の販売台数:10万4834台

2017年登場の現行型N-BOX。標準とカスタムをラインナップし、日本一の販売台数を誇る

 他の軽自動車を圧倒する完成度で抜群の人気を誇るスーパーハイトワゴン。これに乗ると「車はコレで充分だ」と思わせてしまう魔力を持つ。

 弱点などなさそうに思えるが……。

■弱点解説

 一定の距離を保って先行車に追従走行できるクルーズコントロール(ACC)を軽自動車で初採用した。

 ただし、追従走行中に先行車が減速を行い、25km/h未満になると自動的に解除される。停車まで作動する全車速追従型ではないから、速度が下がった時は注意(※警告はしてくれる)。

 また、収納設備は豊富だが、スペーシアなどに比べてフタの付かないトレイが多い。カップホルダーも引き出し式ではない。

【渡辺陽一郎】

■ジムニー/2019年1-5月の販売台数:1万4302台(シエラを除く)

2018年登場のジムニー。登録車のシエラも同時に発売され、玄人向けながら高い人気を誇る

 20年ぶりのフルモデルチェンジを受け、2018年6月に登場した4代目。

 レバー式のサブトランスファーやスクエアボディなど「わかっている」作りが受け、玄人のファンはもちろん、販売台数のうえでも人気を集めている。

■弱点解説

 5速MTの設定はうれしいが、舗装路だと2速と3速のギア比が離れすぎていて、つながりが今一歩。

 もちろん、高速走行では低いギア比のためエンジン音が耳につく。兄貴分のジムニーシエラも排気量を拡大したわりに、加速性能が物足りない。

 また、AT車は左側に足を置くスペースがあるが、5速MT車にはフットレストがない。高速道路で便利なクルーズコントロールも、定速だけの設定で追従機能がない。ここは少し残念な部分だ。

【片岡英明】

実力派マツダ&大ヒットRAV4 人気SUVの弱点は?

■CX-5&CX-8/2019年1-5月の販売台数:1万6487台(CX-5)

通算2代目モデルとして2017年に登場した現行型CX-5

 初代CX-5(2012年登場)は、SKYACTIVテクノロジーが初めて全面採用された意欲作。現行モデルの2代目は、2Lと2.5LのNA、2.5Lガソリンターボ、2.2Lディーゼルターボエンジンが用意される。

■弱点解説

 CX-5とCX-8は、スタイリッシュな外観を売りのひとつにしている。そのため後席に乗る人の乗降性は今一歩。乗り降りする際は頭と体の出し入れに気を遣う。

 CX-8は最小回転半径も5.8m。車庫入れは大変だ。

 鳴り物入りで登場した気筒休止エンジンは洗練されたパワーフィールだが、実燃費は思ったほどよくない。ATもそろそろ多段化してほしいと感じる。ついでに言いえばカーナビのモニタが小さい。操作性も今一歩にとどまる。

【片岡英明】

■RAV4/2019年1-5月の販売台数:9957台

海外専売だった基幹を経て復活した新型RAV4。高い実力でユーザーからも支持されている

 2019年4月10日、約3年ぶりに日本に復活するやいなや、月販目標の8倍となる2万4000台の受注を集めた人気車。

 2Lのガソリンと、2.5Lベースのハイブリッドの2種のパワーユニットが用意され、悪路での走破性も高い。

■弱点解説

 RAV4の後席は、床と座面の間隔が若干不足して、腰が落ち込む姿勢になりやすいが、そうなると座った時に体重がヒップに集中する。

 この時、ハイブリッドは後席下に駆動用電池が設置されているため、座面のストローク(たわみ量)が足りず、底突き感が生じて不快だ。15mm程度の違いだが、ガソリンエンジン車の後席は座面ストロークに余裕がある。

 また、エンジンの回転感覚もガソリンタイプが上品。ハイブリッドはアクセルペダルを踏み込んだ時に回転感覚が粗く感じる。

【渡辺陽一郎】

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