メルセデスのドライバーであるルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは、F1スペインGPの予選Q2をソフトタイヤを履いて通過した。これにより、このソフトタイヤを履いて、決勝レースをスタートすることになった。この理由についてふたりは、ミディアムタイヤでスタートするメリットはないと説明した。
メルセデス勢は、予選Q2でミディアムタイヤを使い、このミディアムタイヤでスタートすることを狙うことが多い(予選Q3に進出したドライバーは、予選Q2最速タイムを計測した時のタイヤで決勝をスタートすることが義務付けられている)。ミディアムタイヤは、通常ではソフトタイヤよりも航続距離が長いため、戦略の幅を広げることに繋がる場合が多い。
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レッドブルのマックス・フェルスタッペンも同様。つまり今週末のスペインGPは、上位3人も含め、トップ10の全員がソフトタイヤを履いてレースのスタートに挑むことになる。これは、昨年のスペインGPでも見られた光景だ。
ミディアムタイヤをスタートタイヤに選ばなかった理由についてボッタスは、カタルニア・サーキットがオーバーテイクが難しいコースであること、そしてソフトタイヤに比べてスタート時のグリップが低く、ポジションを落とす恐れがあると、予選後の記者会見で語った。
「このサーキットは、コース上での順位がとても重要になる。なので、レースのスタート時にポジションを失いたくなかったんだ。それが、(今回の選択の)主な理由だ」
ボッタスはそう語った。そしてチームメイトのハミルトンも、次のように語る。
「ターン1までは600mもある。(ソフトとミディアムの)グリップの違いで、6mの差が生じるんだ。だから(ミディアムタイヤでスタートすることに)アドバンテージはない」
さらにハミルトンは、戦略上のメリットもないと語る。
「特にミディアムを履き、後続のマシンがソフトタイヤを履いていた際、例えば彼らがピットインすると、チームは僕にも、とにかくピットストップするように指示することになる」
「そうなると、ミディアムの方が耐久性があるというメリットを享受することができず、ただチャンスを放棄したということになってしまう。それが理由だ」
メルセデス勢の最大のライバルであるフェルスタッペンは、予選Q2をミディアムタイヤで突破することも可能だったが、「そうする必要があるとは思わなかった」と感じたと語る。
またフェルスタッペンは、予選Q3で前を行くマシンを抜いていった理由について、次のように説明した。
「僕はただ、隊列の後ろに付きたくなかったんだ」
「ガレージを出た時に、目の前に7台のマシンがいるのが見えた。経験を通じて、ターン10を越えたところで、ほとんど止まるような状態になってしまうのは明らかな状態だった。そうなるのは、僕にとって良いことじゃないと思った」
「それで僕らは、彼らを抜いていくことにした。最後のアタックを始めた時には、僕のタイヤ温度はちょうど良い状態だった。とにかく、最後のふたつのコーナーで混乱した状況に陥りたくはなかったんだ」
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