現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「これは楽しい!」 トヨタの本気4WD「GRヤリス」 攻めたくなる魅力

ここから本文です

「これは楽しい!」 トヨタの本気4WD「GRヤリス」 攻めたくなる魅力

掲載 更新 66
「これは楽しい!」 トヨタの本気4WD「GRヤリス」 攻めたくなる魅力

■トヨタが約20年ぶりに開発したスポーツ4WD「GRヤリス」の本気度合い

 燃費規制の強化により、今や「エンジンだけで走るスポーティモデル」は世界規模で希少車種となりつつあります。
 
 そんななか、トヨタがハイパワー4WDターボの「GRヤリス」を発表しています。ハイブリッド車に代表される低燃費車が多いトヨタにのみ許された贅沢かもしれません。
 
 世界中のクルマ好きから熱い視線を浴びるGRヤリスの最終プロトタイプに試乗したのでレポートします。

ホンダ「S2000」復活! ファンの声に応えた試作車を世界初公開!

 嬉しいことに今回はショートサーキットだけでなく、グラベル(砂利道)もたっぷり走れました。まずショートサーキットから走ります。

 ピットレーンに用意されていたGRヤリスは、1.6リッターターボに前後デフのLSD+大容量ブレーキを装備する「ハイパフォーマンス」と標準の「RZ」(ともに4WD)、そしてFFで1.5リッター+CVT仕様の「RS」。ハイパフォーマンスから試します。

 横滑り防止装置は「切」。1速に送り込んでクラッチミート。コースインします。チェックを兼ね7割くらいのアクセル開度で1ラップ、ワインディングロードをハイペースで流すイメージです。

 この程度のペースだと、ひたすら滑らか&余裕。エンジンは軽やかに回り、ハンドル切ったら切った分だけ曲がっていく。

 7割ペースで走っていても十分速く、「とっても楽しい!」。3気筒エンジンは低い回転域からトルクを出しているし、クルマ全体の挙動が軽快です。

 基本性能の高さをしっかり感じる。ブレーキだって手応え上々。もっといえば質感だって高い。よく出来たスポーツモーデルに共通する「安心感」を明確に味わえることだろう。

 では攻めてみましょう。2速で最終コーナー立ち上がってレッドゾーンまで全開で引っ張り、3速へ。

 1コーナー進入はちょうど3速吹けきり。高回転域でのエンジン音は4気筒の三菱「ランサーエボリューション」とまったく違う。良い意味で3気筒特有の野太いブラストを響かせます。振動は感じない。もちろんパワーだってタップリあります。

 フルブレーキングすると前後のバランス良好。思い切り突っ込めるし、ブレーキング終わって横方向のGを残しながらコーナーに飛び込んでも、テールが暴れるような挙動なし。リアサスがキッチリと伸びて路面を掴んでいるのだろう。

 左コーナーから右コーナーへの切り返しは、回転方向の重さを感じさせず「くるり」とノーズの向きを変える。

 2速全開の左コーナーは前後のLSDがキッチリ仕事している。4輪に駆動力掛けつつ&ホンの少しリアがパワースライドするため気持ちよく曲がっていく。

 その次の3速全開で曲がる右コーナーでGRヤリスの数少ない弱点となるアンダーステアが出ます。アンダーを消すべく前輪荷重しても、やはりアンダーになってしまう。

 年次改良やマイナーチェンジで対応したいところ。おそらく前輪荷重を掛けにくいんだと思う。フロントの車高を少し下げるだけでずいぶん違うと思います。

 そうすると今でも前斜姿勢のため、ほかの課題が出てくるかもしれません。サスペンション交換するなら、この特性をカバーしたいところですが、市販モデルでそんなことまで考えるほど楽しいです。

■CVT仕様やグラベル路はどんなキャラクター?

 続いて標準モデルのRZを試します。走りの質は同じ。唯一の違いを上げるなら、2速全開の立ち上がりでトラクションが抜けることですが、LSD付いてないから当たり前です。

 これからGRヤリスを買うなら、少し高くなってもハイパフォーマンスを選ぶか、オプションの前後LSDを付けるかで、直線しか頑張らないのならLSD不要です。

 そして1.5リッターのFF。CVT仕様だからAT限定免許で運転可能。1.6リッターターボと比べたら大人しいものの、必要にして十分な動力性能だと思います。

 コーナリングは軽快で、よく曲がってくれる。安くない価格も輸入車と好勝負の走りを考えたら納得出来るかも。WRCファンで通勤やお買い物、奥様用のクルマが欲しいなら、案外面白い狙い目かもしれない。

 では、グラベル路はどうでしょうか。現役のラリードライバーのつもりなので、存分に振り回してみました。

 前後バランスがいいのだろう。素直なハンドリングでポテンシャル高いです。

 ラリーの卒業は、ぜひGRヤリスでWRCのグラベルイベントに出場したいと思っています。早く競技用のコンピューターやロールゲージなど出ないかと期待。

 今後、いくつかの競技用パーツはGRガレージ専用パーツとして出てくる予定です。

こんな記事も読まれています

最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
SFドライバーのテオ・プルシェールがインディカー参戦決定。第2戦ロングビーチでマクラーレンから代役出走へ
SFドライバーのテオ・プルシェールがインディカー参戦決定。第2戦ロングビーチでマクラーレンから代役出走へ
AUTOSPORT web
未来のWRC戦士は誰だ? 若武者激突! モリゾウチャレンジカップ第2戦レポート
未来のWRC戦士は誰だ? 若武者激突! モリゾウチャレンジカップ第2戦レポート
ベストカーWeb
プリウスもない! クラウンセダンにもない! 最近フォグランプのあるクルマ減ってない?
プリウスもない! クラウンセダンにもない! 最近フォグランプのあるクルマ減ってない?
ベストカーWeb
宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
宮田莉朋が2度目のWEC出走へ。第3戦スパでレクサスRC F GT3を代役ドライブ
AUTOSPORT web
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
ベストカーWeb
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
グーネット
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
グーネット
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
グーネット
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
グーネット
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
ベストカーWeb
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
ベストカーWeb
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
AUTOSPORT web
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
グーネット
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
ベストカーWeb
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
乗りものニュース
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
AUTOSPORT web
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
ベストカーWeb

みんなのコメント

66件
  • 車重が軽いのでWRX STIより面白そう。
    ただ、中身を知ってる人以外は500万円の車には見えないだろうね。
  • 楽しい車だろうね。

    ただヤリスGRで500万円は「家庭持ち」の一庶民には嫁を説得させる自信はない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村