現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 一番乗りはスズキ! クルマ好きでも意外と知らない各国産メーカー「最初のFF車」って何?

ここから本文です

一番乗りはスズキ! クルマ好きでも意外と知らない各国産メーカー「最初のFF車」って何?

掲載 3
一番乗りはスズキ! クルマ好きでも意外と知らない各国産メーカー「最初のFF車」って何?

 この記事をまとめると

◼︎日本メーカー各社で初のFF駆動のクルマをピックアップ

お金のない若者がこぞって腕を磨いた! かつて走り屋たちに愛されたFF国産スポーツ車13選

◼︎今では当たり前の駆動方式でも苦労の連続だった

◼︎技術の発展により、今では何も不自由なく使用できるようになっている

 今では当たり前のFF駆動も当時は苦労の連続だった

 世界的にはフォルクスワーゲンの初代ゴルフが先鞭をつけたFF&2ボックスというスタイル。FFにすることで、フロア下を貫くプロペラシャフトやラゲッジスペース下のリヤデフが不要になって、実用車として非常に優れたパッケージングを実現できるというのが大きなメリットだ。ただ、初代ゴルフに始まったわけではなく、日本車も含めて個々のメーカーでトライされていたもので、まずは主なメーカーの初FF車を見てみよう。

 1)トヨタ ターセル/コルサ

 ターセル、コルサ、カローラIIはFFハッチバック3兄弟としてタコツーの愛称で親しまれた。1978年に登場した初代ターセル&コルサでFFを採用していて、これがトヨタ初となる。

 ただ、当時はFR全盛で、シャーシの共有化もあって縦置きとするなど、FFのメリットを活かしきれず、販売面はパッとしなかった。その後、カローラ、カムリなど続々とFFになっていく端緒にはなった。

 2)日産 チェリー

 1970年に発売されたのが日産初のFFとなるチェリーで、2ドア/4ドアのセダンに加えて、クーペのホットモデルX1-Rはツインキャブやオーバーフェンダーなどを装着していて、レースでも活躍した名車でもある。

 初期のFFゆえ、走りのクセは強かった。

 3)スバル スバル1000

 スバル360の次に小型車への進出としてリリースされたのが、1966年のスバル1000でFFを先駆けて採用した意欲作だった。レイアウト自体は現在と同じで、縦置きでその後ろにミッションが付いていた。

 若干、室内スペースに対しては不利だったが、到来しつつあった高速時代を見据えた、安定した走りをウリとしていた。

 FFの名手の歴史は50年以上前まで遡る

 4)ホンダ N360

 今に至るまでFFのイメージが強いホンダ。1967年に登場した最初の軽自動車であるN360からFFだったし、1972年の初の小型ハッチである初代シビックも当然FFだった。

 2ボックススタイルとうまく組み合わせていたのは、初代ゴルフに通じる部分である。

 5)マツダ・ルーチェ ロータリークーペ

 すでに見たように、やはりFFは実用車向けの技術として採用されて進化してきた。当然ではあるのだが、マツダはなんと流麗なクーペ。それもロータリー搭載車が初となる。それが1969年に登場したルーチェロータリークーペだ。

 ジウジアーロがデザインした伸びやかなスタイルとロータリーの組み合わせで、「ハイウェイの貴公子」というキャッチコピーが実に似合っていた。ただ、販売的には芳しくなく、マツダのFFとしてはやはりファミリアのほうが有名だ。

 6)スズキ スズライト

 日本のFF先駆者といえばスズキだ。1955 年のスズライトで初採用していて、これは日本車としても初採用となる。

 採用した目的はやはりパッケージングやトラックの場合は積載性で、FFを採用していたドイツのロイトと呼ばれる小型車をコピーする形で開発を進めて形にした。ただ、技術的には未熟で耐久性などに問題があった。

 番外)日野 コンマース

 現在もなくはないが、耐久性などの問題でFFは商用車に適しているとはいい難い。しかし、積載性の高さは魅力で、そこにチャレンジしたのが1960年に登場した日野のコンマースというワンボックスだ。

 デザインも丸みを帯びたものでかなり垢抜けていたが、やはりFFのウイークポイントが出て、人気は出なかった。

 各社、個性派揃いだが、FRやRRが主流の時代にやっと出た感があるのも事実。現在はFFならではのクセを感じることはないが、創成期にあってはこのクセの解消が大きな課題だった。まず、問題は駆動と操舵を一緒に行うということで、車輪に付くジョイントが高性能なものを作ることができず、振動が出やすく、耐久性も低かった。それを解消したのが、ステアリングを切った状態でも滑らかに動く等速ジョイントで、これにより、飛躍的にFF車が増えた。

 さらに左右のドライブシャフトを同じ長さにしないと、ステアリングを真っ直ぐにしていてもアクセルを踏むだけで曲がったり、暴れたりするトルクステアが発生してしまう。エンジンにパワーがあると発生しやすく、解消のためにはドライブシャフト長を左右で同じにすればいいが、スペースが限られているので苦労する部分でもある。

 そのほか、重量物がフロントに集中するため、コーナーでアンダーステアが発生しやすいのもFFの特徴で、サスペンションの熟成など、その対処に苦労してきた歴史がある。今では違和感なくなったのはひとえに技術進化の賜物と言っていい。

こんな記事も読まれています

フェルスタッペンの支配、いつまで続く? ホーナー代表「楽しめるうちに楽しんでおくべき!」
フェルスタッペンの支配、いつまで続く? ホーナー代表「楽しめるうちに楽しんでおくべき!」
motorsport.com 日本版
ホンダが新型「軽バン」発売!“ 柱無い”斬新モデル、反響は? 6速MT&CVTの「N-VAN」136万円から
ホンダが新型「軽バン」発売!“ 柱無い”斬新モデル、反響は? 6速MT&CVTの「N-VAN」136万円から
くるまのニュース
新開発水冷エンジン搭載 MUTT MOTORCYCLES「DRK-01 125/250」発売
新開発水冷エンジン搭載 MUTT MOTORCYCLES「DRK-01 125/250」発売
バイクのニュース
ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
レスポンス
クルマの事故で散らばった破片は「基本的に当事者」が片付ける必要あり! ただし勝手に「持ちかえる」「捨てる」はNGなワケ
クルマの事故で散らばった破片は「基本的に当事者」が片付ける必要あり! ただし勝手に「持ちかえる」「捨てる」はNGなワケ
WEB CARTOP
情報処理推進機構、欧州「カテナ-X」とデータ連携基盤の相互運用を検討 欧州の電池規則に対応
情報処理推進機構、欧州「カテナ-X」とデータ連携基盤の相互運用を検討 欧州の電池規則に対応
日刊自動車新聞
【スーパーテスト】馬力アップ+軽量化+縦と横方向のダイナミクス!630馬力の新型「アウディ RS7 パフォーマンス」がサーキットを駆け回る
【スーパーテスト】馬力アップ+軽量化+縦と横方向のダイナミクス!630馬力の新型「アウディ RS7 パフォーマンス」がサーキットを駆け回る
AutoBild Japan
渋滞135分!? 中央道「地獄のGW渋滞」いつ走れば回避可能? 「穴場の時間帯」を知れば全然混んでないことも 「ずらし移動が効果的」NEXCOの予測は
渋滞135分!? 中央道「地獄のGW渋滞」いつ走れば回避可能? 「穴場の時間帯」を知れば全然混んでないことも 「ずらし移動が効果的」NEXCOの予測は
くるまのニュース
新車販売はN-BOXとカローラが相変わらず絶好調だが……じわり「ホンダの登録車勢」が勢いを増していた!
新車販売はN-BOXとカローラが相変わらず絶好調だが……じわり「ホンダの登録車勢」が勢いを増していた!
WEB CARTOP
調子良かったのは何で? ノリス、苦戦予想した中国での好パフォーマンスにハテナ残る
調子良かったのは何で? ノリス、苦戦予想した中国での好パフォーマンスにハテナ残る
motorsport.com 日本版
トヨタ“新”「カローラ」発表! めちゃ精悍エアロに「上質内装」採用! 「スポーティな走り」の新「ACTIVE SPORT」 ベースモデルとの違いとは
トヨタ“新”「カローラ」発表! めちゃ精悍エアロに「上質内装」採用! 「スポーティな走り」の新「ACTIVE SPORT」 ベースモデルとの違いとは
くるまのニュース
ヤマハ「XSR900」 新型モデル「XSR900 GP」とリレーションを図った新色を設定
ヤマハ「XSR900」 新型モデル「XSR900 GP」とリレーションを図った新色を設定
バイクのニュース
空力とエンジン性能を高める“穴”の真相~カスタムHOW TO~
空力とエンジン性能を高める“穴”の真相~カスタムHOW TO~
レスポンス
メルセデス・ベンツ Gクラス【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
メルセデス・ベンツ Gクラス【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
MBP Motoが「モルビデリ」を買収! 歴史的ブランドが復活へ
MBP Motoが「モルビデリ」を買収! 歴史的ブランドが復活へ
WEBヤングマシン
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
【20世紀名車ギャラリー】ポルシェの原点にして傑作RRスポーツ、1959年式ポルシェ356Aの肖像
カー・アンド・ドライバー
次期型「ステップワゴン」!? ホンダ「新型ミニバン」公開! “窓なし”「丸テール」が斬新すぎる! 新型「スペースハブ」にユーザーの反応は?
次期型「ステップワゴン」!? ホンダ「新型ミニバン」公開! “窓なし”「丸テール」が斬新すぎる! 新型「スペースハブ」にユーザーの反応は?
くるまのニュース
まもなく世界初公開!? BMW新型「X3」が最終テストを終了 人気のミドルSUV 4代目はどう進化する?
まもなく世界初公開!? BMW新型「X3」が最終テストを終了 人気のミドルSUV 4代目はどう進化する?
VAGUE

みんなのコメント

3件
  • ルーチェ・ロータリークーペは実車を見た事ないな。
    FFだったのか。価格帯もクラウンより上だと厳しいかな。
    数十年後にユーノスコスモになったとするなら、少し納得。
  • スバル1000は、アルファが丸ごとパクッてアルファスッドを開発…
    とガキの頃聞いたけど真相はどうなんだろうね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

81.8170.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.069.0万円

中古車を検索
ターセルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

81.8170.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.069.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村