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新型メルセデス・ベンツCクラス・オールテレーンへ試乗 伝統の能力+走破性 後編

オフロード・モードで高められた走破性

新モデルとなるメルセデス・ベンツCクラス・オールテレーンは、通常のCクラスより車高が高く、重心位置も高い。そのためコーナリングでは、ボディの動きが増えがちだ。

<span>【画像】新型Cクラス・オールテレーン ステーションワゴンのクロスオーバーはほかにも 全88枚</span>

積極的にカーブへ侵入すると、前後方向へ傾くピッチも、横方向へ傾くロールも、Cクラス・ステーションワゴンより大きい印象。スポーツ・モードを選んでいても。

そのかわり、乗り心地はしなやか。試乗車にはオプションのアダプティブダンパーが組まれていたが、低速域での細かな入力も即座に吸収してくれていた。コンフォート・モードで高速道路を走らせれば、路面状況の変化から車内を隔離してくれる。

オフロード性能も高い。40mmのリフトアップに加えて、専用モードを備える4マティックが相乗し、通常のCクラスを遥かに超える走破性を叶えている。メルセデス・ベンツのドイツ・インメンディンゲン試験コースで、実際に試すことができた。

その専用モードは、オフロードとオフロードプラスの2種類。スタビリティ・コントロールを展開させ、ホイールのスリップをブレーキで制御することが特徴となる。

オフロード・モードは、主に砂利道や砂浜などに対応。オフロード・プラスは、勾配のある不整地や、ぬかるんだ状況などを前提としている。この2つのモードを選択すると、最高速度は109km/hに制限されるそうだが、悪路でそれ以上飛ばす人もいないだろう。

車内はクラス新基準といえる質の高さ

インテリアは、最新のCクラスに準じる。メーターパネルはモニター式で、インフォテインメント用としてダッシュボード中央に縦長の大きなタッチモニターが据えられる。快適性や操作性、知覚品質などは、このクラスの新基準といえる高さだと思う。

オールテレーン専用として、クルマの傾斜角やステアリング角を表示する機能が追加された。GPSの位置情報とコンパスも確認することができる。

車内の中央を小さくないトランスミッション・トンネルが貫き、リアシート中央に座ると足の置き場に困る。とはいえ、車内空間自体に不満は感じないだろう。荷室容量はトノカバー下で490Lある。

ちなみに、競合するアウディA4 オールロードは495L、ボルボV60 クロスカントリーで639Lとなっている。リアシートの背もたれは40:20:40の分割で倒せ、最大で1510Lまで広げることも可能だ。

メルセデス・ベンツC200 オールテレーンは多くの長所を備えるが、気になる部分もなくはない。マイルドハイブリッドの1.5L 4気筒ガソリンターボのパワーは日常的な速度域では不足ないものの、メルセデス・ベンツに期待するほどの洗練度は備えていない。

一方で、動的能力の仕上がりは高い。由緒あるブランドのステーションワゴンの伝統といえる、正確なステアリングに加え、クロスオーバーとして優れたオフロード性能も兼ね備えている。

ライバルモデルと比べると一長一短

アウディA4 オールロードやフォルクスワーゲン・パサート・オールトラック、ボルボV60 クロスカントリーといった競合と比べれば、Cクラス・オールテレーンのインテリアは出色の仕上がりだ。現代的なデジタル環境にも訴求力がある。

反面、車内空間の広さでは、さほど強みはないといえる。さらにドイツ価格は5万3015ユーロ(689万円)からと、ライバルより多い予算も必要になる。

右ハンドルのC200クラス・オールテレーンも欧州以外の市場では提供されるようだが、なぜか欧州では左ハンドルのみを売るつもりだと説明する、メルセデス・ベンツ。英国にやってこないのが残念だ。

新しいCクラス・ステーションワゴンと、モデルチェンジ後のGLCで、英国人ドライバーを満足させられると考えているのだろう。果たして日本上陸は叶うだろうか。

メルセデス・ベンツC200 4マティック・オールテレーン(欧州仕様)のスペック

価格:5万3015ユーロ(689万円)
全長:4755mm
全幅:1841mm
全高:1494mm
最高速度:231km/h
0-100km/h加速:7.5秒
燃費:13.2-14.7km/L
CO2排出量:155-174g/km
車両重量:1710kg
パワートレイン:直列4気筒1496ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:203ps/5800-6100rpm
最大トルク:30.4kg-m/1800-4000rpm
ギアボックス:9速オートマティック

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