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日産の「超コンパクトミニバン」がスゴかった! 全長3.9m×「7人乗り・3列シート」で「ちょうどイイサイズ」! レトロ顔もカワイイ「キューブ3」どんなモデル?

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日産の「超コンパクトミニバン」がスゴかった! 全長3.9m×「7人乗り・3列シート」で「ちょうどイイサイズ」! レトロ顔もカワイイ「キューブ3」どんなモデル?

■常識を覆した「3列シートの魔法」

 2000年代初頭、日本の自動車市場ではコンパクトカーをベースとした3列シートのコンパクトミニバンが人気を集めていました。

【画像】超カッコいい! これが日産の「超コンパクトミニバン」です! 画像で見る(30枚以上)

 トヨタは「カローラ スパシオ」や初代「シエンタ」、ホンダは「モビリオ」を相次いで発売しています。

 そんななか日産は、この成長市場に、「キューブ3(キューブキュービック)」という極めてユニークな一台を投入します。

 その開発手法は、当時成功を収めていた2代目「キューブ」のプラットフォームを流用するというものでした。

 キューブが掲げていた“マジカルボックス”というコンセプトをさらに発展させ、2003年9月にコンパクトでありながら実用性の高い3列シート車としてデビューします。

 そのボディサイズは、全長3900mm×全幅1670mm×全高1645mm。ベースとなった「キューブ」からホイールベースを170mm延長することで3列シート化を実現しながらも、最小回転半径は4.7mに抑えられており 、日本の都市部での扱いやすさも犠牲にしない、絶妙なパッケージングとなっていました。

 エクステリアは、ベースとなったキューブの個性的なデザインを巧みに受け継いでいます。

 最大の違いは、3列目の空間確保のためホイールベースを170mm延長し、2600mmとした点です。この延長分は主に後方に配分され、全体のプロポーションを損なうことなく、伸びやかなフォルムを実現していました。

 また、キューブの象徴である左右非対称の横開き式バックドアも踏襲され、このモデルに独特の個性を与えていました。

 インテリアは「自分の部屋でくつろぐような感覚」がテーマとされ、厚みのあるシートクッションがまるでソファのような座り心地を実現。運転席と助手席はベンチシート形式で、ゆったりとした運転姿勢を可能にしていました。

 2列目シートは220mmのロングスライド機構を採用し、多彩なアレンジに対応。室内には収納スペースも豊富に設けられ、日常の利便性にも配慮されていました。

 このクルマの存在意義ともいえる3列目シートには、荷室床下へフラットに格納できる構造が採用されていました。ただし、大人が長時間過ごすには狭く、あくまで「いざというときに7人乗れる」という補助的な役割に留まっていました。

 パワーユニットには、当初1.4リッターの「CR14DE」型エンジンを搭載。FF仕様にはマニュアルモード付きCVT、4WD仕様には4速ATが組み合わされていました。

 また2005年のマイナーチェンジでは1.5リッター「HR15DE」型エンジンが追加され、多人数乗車時の動力性能を向上させています。

 キューブキュービックはその独自性で一定の支持を集めましたが、キューブのフルモデルチェンジがおこなわれた2008年11月、後継モデルが作られることなく生産を終了しました。

※ ※ ※

 日産のラインナップからコンパクトミニバンが姿を消して久しい現在、その復活を望む声は少なくありません。

 2025年現在、トヨタのシエンタとホンダ「フリード」が市場を独占しており、この2モデルだけで2024年度に国内でおよそ20万台以上を販売するほどの有力なマーケットに成長しています。

 2024年8月、日産とホンダが戦略的提携を発表した際には、フリードのOEM供給を受けた日産版コンパクトミニバンの登場が噂されました。

 しかしその後に報じられた日産とホンダの経営統合協議が破談となったことで、実現の見通しは遠のいたと見られます。

 一方で、日産独自の電動技術である「e-POWER」を搭載した新たなキューブ3後継車復活を望む声も根強くあります。

 経営再建が急がれる日産にとって売れ筋モデル投入は急務といえ、OEMにせよ独自開発にせよ、早急なキューブ3後継車の投入が待たれるところです。(佐藤 亨)

文:くるまのニュース 佐藤 亨
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