コブ付き「ラファール」が初登場
2025年6月16日からパリのル・ブルジェ空港で開催されている「パリ国際航空宇宙ショー」、いわゆる「パリエアショー」において、フランス国産の主力戦闘機「ラファール」の最新モデル「ラファールF5」が展示されました。
【どこかで見たような…】「ラファール」とタッグ組む予定の無人戦闘機です
「ラファール」はフランスのダッソー社が開発した戦闘機で、フランス空軍とフランス海軍の両方で運用されています。フランスは現在、ドイツ、スペインとともに次世代戦闘機「FCAS」(フューチャー・コンバット・エア・システム)の開発プロジェクトを進めています。しかし、同機の就役は2040年頃とされており、その間の繋ぎとしてこの「F5」も開発中です。
「F5」の開発は以前からアナウンスされていましたが、実機が展示されるのは今回のパリエアショーが初めてです。もっとも、展示機は「ラファール」の従来型を展示用にドレスアップしたもので、これ自体は「F5」の存在をアピールするためのデモ機だといえるでしょう。
外見上の最大の特徴は、機体上部に「コンフォーマル・タンク」と呼ばれる追加の燃料タンクを取り付けている点です。これにより航続距離や滞空時間の延伸が図られます。ただ、戦闘機としての能力は向上するものの、機体上部にコブのように付いたタンクは見た目的には違和感があるからか、筆者(布留川 司;ルポライター・カメラマン)の友人のフランス人は「ラファールのスリムなフォルムが台無しだ」と愚痴をこぼしていました。
同機に装備される新しい装備品としては、開発中の次世代AESAレーダーであるRBE2 XGや、強化型電子戦/自己防御システムのSPECTRA F5などが挙げられます。また従来モデルよりデータリンク能力が向上することによって、他の戦闘機と連携したネットワーク戦や、今後就役する無人戦闘機の連携も可能になります。
フランスの核戦略の中核として
「F5」は現行の「ラファール」をただアップグレードするのではなく、無人機などの新しい兵器プラットフォームを活用して、今後の新しい形の航空戦に対応できる戦闘機を目指しています。
また、「F5」はただの戦闘機ではなく、フランスの核戦略の一部としても機能します。パリエアショーの展示では、デモ機の前に「F5」の解説パネルが置かれていましたが、そこには搭載兵器にASN4G(第4世代核ミサイル)とあり、それを使用する任務として「超低高度侵入と核攻撃」と説明されていました。
フランス空軍では現在、「ラファール」の一部の飛行隊に通常任務と兼任させる形で核攻撃任務を付与しており、ASMP-Aという核弾頭搭載の空中発射巡航ミサイルを運用しています。前出のASN4Gは、このASMP-A の後継として開発中のミサイルで、射程1000km、飛行速度マッハ6と性能も大きく向上しています。
現在、アメリカ製の第5世代ステルス戦闘機であるF-35が世界中に配備されており、ヨーロッパでもNATO(北大西洋条約機構)加盟国を中心に同機への機種更新が進められています。F-35が普及している中で、フランスが非ステルスの国産戦闘機を開発しようとしているのは、一見すると奇妙なことにも思えます。
しかし、そこには自国の航空産業の育成という国内産業の配慮はもちろんですが、同時にフランスの安全保障政策の根幹を成す核戦力について、その技術と運用を他国に頼りたくないという思惑もあるのかもしれません。
これらを鑑みると、「ラファールF5」はただ戦闘機をアップグレードするのではなく、フランス軍全体にとっても重要な戦力として期待されているということが判るでしょう。(布留川 司(ルポライター・カメラマン))
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