約3ヵ月という非常に長いインターバルを経て、富士スピードウェイで久々にスーパーGTが開催される。GT300クラスの61号車SUBARU BRZ R&D SPORTは、ゴールデンウィークの第2戦と比べてボンネットの形状を変更してきた。
開幕戦岡山ではセットアップとタイヤ選択がハマらず17位、ポールポジションを獲得した第2戦富士ではタイヤのパンクとマシントラブルでレースを失うなど、EG33型ベースの新エンジンで臨む今シーズンは厳しい船出となったスバル。実はシーズン開幕前から冷却の問題も抱えていた。
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BRZは今季からのツインターボ化に合わせて、インタークーラーをふたつに増やし、それぞれのタービンに対応する形としている。これは窮屈なレイアウトとなることで冷却が厳しいという面もあるようだが、そもそも事前のシミュレーションで想定した以上に冷却ができていなかったのだという。
「元々、H6(水平対向6気筒エンジン)用にボンネットをデザインするにあたっては、当然CFD(いわゆるコンピュータによる空力解析)をベースにやってきたのですが、プレシーズンテストの段階から風の流れがおかしいという話になっていました」
そう語るのは小澤正弘総監督だ。
「思ったほど冷却が取れていない状況でした。第1戦、第2戦に向けて変える時間はなかったのですが、その中でもシュラウドに穴をあけたりして対応していました」
つまり、事前のシミュレーションデータと実走行でのデータが合わない、いわゆる“コリレーション”(相関関係)が取れていなかったということのようだ。
スバルはこの第4戦で元々、ルーバーが多数入った夏用のボンネットに交換するタイミングではあったため、これに合わせて冷却系の見直しに着手。ラジエターとインタークーラーの配置を工夫し、しっかり排熱できるようなレイアウトとした。そしてボンネットの開発においても、風洞実験を行なうことで精度の高いシミュレーションを行ない、コリレーションの改善を図ったという。
「コリレーションを取るために、(風洞で)風速計をつけて風を流して、計算がおかしかったということが確認できました。“えいやっ”とCFDでやるよりは、精度は出せたかなと思います」
本来あればゴールデンウィークの富士戦の後は、6月にセパンで行なわれる予定だった第3戦に向けた車両積み込みが迫っていたため、風洞を使った大規模な検証はできなかったはず。猛暑のセパン戦が延期(本年開催中止)となったことは、スバルにとっても幸運だったかもしれない。
前回の第2戦はこれまでのBRZではなかったような、ストレートスピードの速さを活かした驚速アタックでポールポジションを獲得したスバル。しかし今回の第4戦に向けては性能調整で過給圧が下がる方向となっており、“直線番長”とはならなそう。小澤総監督は「今回が本当に真価が問われるところじゃないでしょうか」と語った。
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もう性能調整とは、なぜ競争を台無しにしたがるのか。