■新たなるキャンピングカーブームが到来!
最近、「この際、キャンピングカーの購入を真剣に考えてみようか?」というような声が全国各地で聞かれるようになりました。
日産「セレナ」車中泊モデルが登場! 贅沢な「4人乗り」仕様!
キャンプや旅行の際、ミニバンや軽自動車に標準装備されているフルフラットシートを活用して車中泊をする人が徐々に増えてきた印象があります。
とはいえ、さらにその先にあるキャンピングカーとなると、一般ユーザーにとっては手が届かない“違う世界”だと感じる人が多かったのだと思います。
それが、キャンプブームに加えて、コロナ禍によって状況は大きく変化しているようです。一体なにがあったのでしょうか。
公共機関での3密を避ける移動方法、リモートワーク、さらに移住を念頭に置いたワーケーション(ワーキング+バケーション)という「ニューノーマル」な生活様式のなかで、日常生活で仕事やレジャーの両面から、車中泊のイメージより一歩前進して、キャンピングカーの活用を考える人が増えているのです。
その実態を肌で感じるため、神奈川キャンピングカーフェア(2020年11月7日、8日:川崎競馬場・一般社団法人 日本RV協会)を訪れてみました。
開催2日目となる11月8日の午前10時過ぎには場内駐車場がほぼ満車になるほど、多くの来場者が詰めかけていました。
来場者を見ると、小さい子どもがいる家族連れの姿が目立ちます。彼らの話を聞いていると、屋外イベントにぷらっと遊びに来たという感じではなく、真剣な情報収集と品定めをしているようでした。
そのうえで、「冷蔵庫は市販品を持ち込むほうが良さそう」とか、「スマホ充電とLEDライト用には、車載サブバッテリーのほかにポータブルバッテリーと太陽光パネルをバックアップで購入しておこう」といった、具体的な感想を口にしていました。
では、最近のキャンピングカーにはどんな種類があるのでしょうか。
日本RV協会によると、大きく4パターンあるといいます。
●フルコン(フルコンバージョン)
アメリカ大統領選挙での地方遊説や、人気歌手が全米ツアーする際に利用する、大型バスのような超高級モデルです。価格は数千万円級となります。
●キャブコン(キャブコンバージョン)
大型ピックアップトラックなどをベースにしたモデルで、キッチン、トイレ、バスなどを完備。ボディサイズとして、日本ではかなり大きく見えます。
ベース車両や車内装備によって600万円から1000万円超と価格差が大きくなります。
●バンコン(バンコンバージョン)
日本ではトヨタ「ハイエース」をベースとしたモデルが多数あります。ハイルーフ仕様を改造するものや、ルーフ部分をビルダーが独自に加工してルーフの一部が跳ね上がる形状のボップアップルーフ仕様が人気です。
価格は400万円前後から600万円前後。トヨタ「タウンエース」や日産「NV200」などベース車が小さくなれば、300万円前後から購入できるモデルもあります。
●軽キャン(軽自動車キャンピングカー)
ボップアップルーフを装着すると、軽でもかなり車内スペースは広がります。ベース車両はホンダ「N-VAN」やスズキ「エブリイ」の活用事例が目立ち、車内架装を含めて200万円台から各種モデルがあります。
以上の各モデルは、海外から輸入車や、キャンピングカー制作を手掛ける日本国内ビルダーのオリジナル商品です。
価格だけ見ると、バンコンや軽キャンであれば、ミニバンやSUVなど普通のクルマとの価格差が比較的少なく、一般ユーザーにとって十分に購入検討車になると思います。
なお、キャンピングカーは4ナンバーや8ナンバー登録となり、車検の時期や税金で乗用車と比べると長所と短所の両面があります。
■今後、自動車メーカーはどう動く?
キャンピングカー関連の販売促進イベントは全国各地で定期的におこなわれ、どの会場でも買う気モードで初めてキャンピングカーに触れる人たちが増えているように思えます。
こうしたなかで気になるのは、自動車メーカー各社の今後の動きです。
たとえば日産は、子会社のオーテックジャパンを通じて「NV350キャラバン」に車内泊にニーズに呼応した「マルチベッド」を2020年9月24日発表の一部改良から新設定。
これに合わせて、最大2泊3日無償貸出する「日産のクルマで“車中泊”の旅に出よう!」というTwitterキャンペーンを展開しました。
なお「セレナ」にもベッドを備えた「マルチベッド」がラインナップされています。
トヨタの場合、神奈川県の大手販売店であるトヨタモビリティ神奈川が、ハイエースベースの「キャンパー・アルトピア―ノ」や「ハイエースキャンパー」を自社製品として販売しています。
またホンダは、公式サイトに「Hondaキャンプ」というコンテンツを作成。「CAMP+CAR」として、各モデルでキャンプをする場合の装備品や、車中泊でのクルマの使い勝手を紹介しています。
このように、自動車メーカーや正規新車販売店は、新車の保証や製造物責任法(PL法)を十分に考慮したうえで、車中泊で快適に過ごせるモデルの開発や販売をおこなっているのが実情です。
そのため、ポップアップルーフなどの大掛かりな車両改造には対応していません。
ただし、時代を振り返ってみると、チューニングカーの分野では、市場が大規模化したことで自動車メーカー各社がハイパフォーマンスなモデルを製造販売するようになりました。
ウィズコロナからアフターコロナ時代に向けて、自動車メーカーのキャンピングカーに対する考え方が大きく変わる可能性は否定できないと思います。
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みんなのコメント
タイニーハウスとか言ってるがそのほとんどが建築不可の場所に建てた違法建築だからな
ちなみに建築不可の土地でも即時移動可能なキャンピングカーやトレーラーなどの設置は合法