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ブランド初のオープン2シーター、MINIロードスターは独創的なクルマだった【10年ひと昔の新車】

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ブランド初のオープン2シーター、MINIロードスターは独創的なクルマだった【10年ひと昔の新車】

2012年1月、MINIロードスターが日本に上陸した。ラインナップ拡大を続ける2代目MINIファミリーに加わった6番目のモデルだった。今回は日本導入間もなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年5月号より)

クーぺをベースにした、2シーターのオープンモデル
MINIの走りの世界観を表現する言葉に「ゴーカートフィーリング」がある。それは開発陣も強く意識していて、たとえば新しいモデルやプロトタイプを試乗する前のプレゼンテーションでは必ず「MINIらしいゴーカートフィーリングを堪能してください」と言われ、試乗後は「ゴーカートフィーリングは味わえましたか」と聞かれる。

ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

つまりBMWが針の穴を通すような正確でダイナミックなハンドリングを特徴とするように、MINIは路面からの情報がダイレクトにドライバーに伝わりハンドルで意のままに操ることができる乗り味こそが持ち味なのだ。

それにしてもMINIには驚かされる。ハッチバックに始まりクラブマン、コンバーチブル、クロスオーバー、クーペ、そしてロードスターである。どこまでバリエーションを拡大するのだろうか。さすがにもうネタ切れか。いや次なる展開をMINIはすでに用意しているはずだ。次はクロスオーバーをベースにしたコンバーチブル、いやクーペか。

こうして拡大の一途を辿るMINIではあるが、ヘッドライトやフロントのデザイン、サイドのシルエット、テールランプ、室内に目を向ければ大型スピードメーターや円形デザインといった数々のアイテムがMINIであることを強烈に表現し、どれを見てもひと目でMINIだとわかるようになっている。

MINIには、すでにオープンモデルとしてコンバーチブルがある。ではロードスターはどこが違うのか。それは4シーターであるか、2シーターであるか、が一番大きい。さらに車高はロードスターが20mm低くフロントウインドウが13度さらに傾斜しているといった違いもある。

MINIロードスターは2009年のフランクフルトでそのコンセプトが同時に発表されたMINIクーペと双子の兄弟である。ちなみにモデルコードは、クーペがR58、ロードスターがR59である。そしてこの2モデルには車両重量が同じであるなど共通点も多い。また、MINIで初めて採用されたアクティブリアスポイラーやインテリアも共通のものだ。

クーペ同様、初期のBMWのiDriveのような操作感の、6.5インチディスプレイを持つ「MINIビジュアルブースト」もオプションで用意される。これは操作性や視認性もよく使いやすいのだが、残念ながらナビは用意されない。ここが唯一の欠点だろう。本国仕様にはナビが設定されるのだから日本仕様にも早く装備してほしいと思っている人はかなりいるはずである。

トランク容量は240L。幌の収納部が独立しているのでオープン時でもその容量に変化はなく、またシートの後ろに収納スペースもあるので手提げバック程度ならばそこに置ける。

オープンモデルが持つ独特の癒しの空間
走りは軽快感が強く演出され、アクセルペダルの踏み込み量に正確にそして素早く反応し、限界も高く、かなり攻め込むこともできる。タフなコーナーもオンザレール感覚で楽々とクリアするが、クーペとの違いはオープンモデルが持つ独特の空間と癒しがプラスされることだろう。 

試乗日は天候に恵まれず雪と雨という状況だったが、雨があがった瞬間にオープンにした。その操作は簡単。天井にあるレバーをひねり、幌をリアに格納するだけだ。手動だがこれを面倒だと感じる人は少ないだろう。またカバーもいらないので手軽にオープンを楽しめる。

MINIコンバーチブル同様、ロードスターにもオールウェイズオープンタイマーが用意される。オープン時も室内へ風の巻き込みは少なく、シートヒーターも標準装備されるので寒さは感じない。また1.6L直4ターボのエンジン音も心地よく、視覚や聴覚、そして触覚をフルに使って運転する愉しさを味わえると言っていい。

MINIロードスターはMINIクーペより価格が6速AT仕様のクーパーで37万円高く、クーパーSで25万円高い。どちらも魅力的であることに違いはないが、さてこの双子の兄弟からどちらかを選べといわれれば、花粉症にあまり悩まされない私は迷わずMINIロードスターを選ぶ。(文:千葉知充 Motor Magazine編集部)

MINI クーパーS ロードスター 主要諸元
●全長×全幅×全高:3745×1685×1385mm
●ホイールベース:2465mm
●車両重量:1270kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1598cc
●最高出力:135kW(184ps)/5500pm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1600-5000rpm
●オーバーブースト時最大トルク:260Nm(26.5kgm)
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●車両価格:377万円(2012年当時)
※6速MT車の価格は364万円

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部
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