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いまクルマで外せないキーワード「コースティング」! EVにも積極採用されるがデメリットもあった

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いまクルマで外せないキーワード「コースティング」! EVにも積極採用されるがデメリットもあった

 この記事をまとめると

■コースティングとは燃費向上機能のひとつ

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■VWやアウディなど、欧州車への採用が多い

■最近では日本車のBEVへの採用も増えてきている

 コースティングは「空走」

 最近、コースティングという言葉を耳にするようになった。燃費向上機能のひとつで、欧州車で採用が多い機能で、日本車でもBEVでの採用が増えてきた。具体的にはどういった機能かというと、簡単に言うと「空走」。ジェットコースターのコースターと同起源で、こちらも空走でジェットのように駆け抜けるからこの名称がある。

 一般的にはどんなクルマもエンジンから駆動系、各タイヤはつながっていて、アクセルを戻すと利きの大小はあれどもいわゆるエンブレがかかって減速していく。この際もある一定の回転数以上であれば燃料カットが働くので燃費向上にはつながるのだが、減速するのでその効果は限定的となる。一方、コースティングは空走なので、駆動輪は切り離された状態で勢いだけで走っていく。つまり抵抗となるのはハブのベアリングとタイヤの転がり抵抗、そして空気抵抗程度なので、実際に走って試してみると滑るような感覚が味わえるし、そうなると燃費向上にはかなり有利に働く。

 海外メーカーではかなり積極的に採用している。たとえばVW&アウディではICE(内燃機関車)でも装備していて、エコモードにして条件が合えばクラッチを切り離してコースティング。エンジンはかかったままではあるが、アイドリングよりも少ない噴射量になるので省燃費につながるというわけだ。

 運転が忙しくなるというデメリットも

 そして最近は国産のBEVにも採用が進んでいて、コースティング中はモーターは停止するので、電費稼ぎにかなりの威力を発揮する。たとえば日産のアリアの場合、使用しているモーターの形式により、通電しない際は内部の抵抗がないのでコースティングさせるのはラクとのこと。通常、モーターは磁石を使うので、電気が通っていない状態でも磁力による抵抗があるため、EVなら簡単にコースティングができるわけではない。また、コースティング自体はそういった呼び名はないにしても昔からあって、MTでのエコランがいい例。一気に加速してニュートラルに入れるというテクがあったが、これもコースティングの一種だ。

 一般的には最近普及してきたもので、駆使すれば電費がよくなるのは確実。ただし、使用してみて思うのが、運転が忙しくなるということ。Dに入れておけばコースティングも含めて自動で最適なモードを選択してくれるならいいが、現状ではドライバーが任意で選ばないといけないことが多い。たとえばコースティングで滑走していて前のクルマに追いついてしまった場合、ブレーキを踏むだけでなく、同時に回生量を増やすと充電量が増えることがあるが、その際は回生量が多いモードを選ばなくてはダメ。坂道の頂上に向けてコースティングでギリギリのところを狙って上っていき、下りになった瞬間に回生ブレーキのみで下るというのは消費電力を抑え、発電量を増やすテクになるが、このときもタイミングを見てモードを切り替えなくてはならない。

 クルマ好き、運転好きにとっては楽しかったりするが、そもそもBEVのウリはフィーリングも含めたイージードライブのはずで、交通の流れを先読みしながら、モード選択を行っていくのは、ちょっと考えもののような気もする。将来的には、カメラやセンサーを駆使して、自動選択する時代がくるだろうが、現状では意外な盲点と言っていいかもしれない。ちなみに海外の内燃機と組み合わせたコースティングの場合は自動でモードに入って、条件から外れると復帰するようになっている。

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