現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「スーパーカー」はわかるけど最近聞く「ハイパーカー」って何もの?

ここから本文です

「スーパーカー」はわかるけど最近聞く「ハイパーカー」って何もの?

掲載 更新 23
「スーパーカー」はわかるけど最近聞く「ハイパーカー」って何もの?

 ハイパーカーの明確な基準はないが「100万ドル超」が目安

 団塊ジュニアから下の世代の方は、リアルタイムではご存じないかもしれませんが、かつて日本で「スーパーカーブーム」が巻き起こったことがあります。

優雅に「見せてるだけ」で意外と面倒くさい! 超高級車乗りの知られざる「苦労」とは

 1970年代のわずかな期間でしたが、当時の小中学生は「フェラーリ512BB」、「ランボルギーニ・カウンタックLP500」といった、『ミッドシップ』に『マルチシリンダーエンジン』を積み、『リトラクタブルヘッドライト』の欧州生まれのスーパースポーツカーを「スーパーカー」と称して、憧れたのです。

 ブームの最中では、V6エンジンやFRレイアウトのモデルでも『リトラクタブルヘッドライト』でさえあればスーパーカーにカテゴライズされるなど、スーパーカー自体に明確な基準があるわけではなく、あくまで市場が「スーパーだ」と思うスポーツカーがあれば、それがスーパーカーに分類されるという雰囲気重視の基準といえます。

 三つ子の魂百までではありませんが、その当時の価値観に影響を受けた人は多く、いまでもフェラーリやランボルギーニはスーパーカー・ブランドとして人気です。もちろん、スーパーカーブームをリアルタイムに知らない世代にとっても、この2つのブランドはスーパーカーの代表格です。

 さて、最近ではそうしたスーパーカーの上をいく『ハイパーカー』と呼ばれるカテゴリーが生まれています。スーパーカーが「すごいスポーツカー」という曖昧な基準であるように「ハイパーカー」にも、なにか明確な条件があるわけではありません。しかし、市場がハイパーカーと呼ぶための最低条件というのがあります。

 そのひとつである、わかりやすい基準が「100万ドルを超える価格」です。日本でいうと「1億円以上の車両価格」といった言葉から受けるイメージを想像するといいでしょうか。ネットスラング的に小並感でいうと「すごい高価なスーパーカー」であることがハイパーカーの条件といえます。

 ハイパーカーには飛び抜けた個性が必要

 しかし、それだけでは“ハイパーカー”には足りません。パフォーマンスの面でもスーパーカーを超えることが求められます。それもちょっと馬力が多いといったレベルでは満足できません。

 エンジンにしても量産モデルのハイチューン仕様というのではなく、専用エンジンであることがハイパーカーとしては理想といえます。さらにカーボンパーツを多用するなどして量産車としては考えられないレベルで軽量化をしているなど、とにかく突き抜けた部分がハイパーカーと呼ばれるクルマには求められるのです

 たとえば、マクラーレン製のハイパーカー「セナ」は、一般的なスーパーカーでは備えていることが当然といえる快適装備を省き、サーキットスペシャルに仕立てています。アイルトン・セナにちなんだ車名も、そうしたストイックなクルマづくりの姿勢を強調します。

 また、メルセデスAMGが開発中で間もなく登場する予定の「AMG ONE」は1.6リッターV6エンジンというハイパーカーにしては小さなエンジンを積んでいますが、それはF1パワーユニットと同じブロックを使っているという由緒正しすぎるものとなっています。

 その意味ではトヨタGRカンパニーが開発中で、東京オートサロンなどで披露したことのある「GR SUPER SPORT」も立派にハイパーカーといえます。このモデルはル・マン24時間を制したトヨタの純レーシングカー「TS050h」のV6ツインターボやハイブリッドシステムを、そのままストリート仕様として搭載すると発表されているからです。

「ハイパーカー」にとってハイパーリンクは最低条件といえますが、単にハイパワーなだけでなく、バックボーンにしっかりとしたストーリーがあることも「ハイパーカー」と呼ばれるクルマには必要といえるでしょう。

 そのストーリーというのは伝統的ブランドである必要はないのも「ハイパーカー」の特徴ではないでしょうか。小さなメーカーが生み出す生産台数一桁レベルのモデルであっても、突き抜けたクルマを作ろうという開発者や創業者の意思がストーリーとしてプラスされることで立派な「ハイパーカー」として認知されます。

 そうしたブランドは世間一般では知られていないかもしれませんが、ごく一部のまさしく「100万ドルのハイパーカー」を購入できる、限られた富裕層だけを対象としていますから、知る人ぞ知るとなるのは当然かもしれません。限られたハイソサエティのなかだけで密かに広がっていくこともハイパーカーのストーリーづくりにつながることがあるのです。

こんな記事も読まれています

バイクニュース今週のダイジェスト(4/15~19)
バイクニュース今週のダイジェスト(4/15~19)
バイクブロス
大型・中型車もAT限定免許、「物流の2024年問題」で警察庁が導入検討[新聞ウォッチ]
大型・中型車もAT限定免許、「物流の2024年問題」で警察庁が導入検討[新聞ウォッチ]
レスポンス
ビッグモーターで「50台以上」が盗難被害に!? 「自作自演?」の声あるが…真相は? 元関係者語る実態とは
ビッグモーターで「50台以上」が盗難被害に!? 「自作自演?」の声あるが…真相は? 元関係者語る実態とは
くるまのニュース
春だね! 桜が描かれた原付ご当地ナンバー
春だね! 桜が描かれた原付ご当地ナンバー
バイクのニュース
アウディの新型電動SUV『Q6 e-tron』にロング版「L」…北京モーターショー2024で発表へ
アウディの新型電動SUV『Q6 e-tron』にロング版「L」…北京モーターショー2024で発表へ
レスポンス
[新型ランドクルーザー250モデリスタ]今回はオフロード感マシマシで「オプカン」ホワイトレターも!! お馴染みのLEDも付いちゃうゾ
[新型ランドクルーザー250モデリスタ]今回はオフロード感マシマシで「オプカン」ホワイトレターも!! お馴染みのLEDも付いちゃうゾ
ベストカーWeb
街で見かけるダイハツ車たちがサーキットを攻める!「D-SPORT & DAIHATSU Challenge Cup 2024」に密着してみた
街で見かけるダイハツ車たちがサーキットを攻める!「D-SPORT & DAIHATSU Challenge Cup 2024」に密着してみた
くるまのニュース
[新型ランドクルーザー250内装解説]12.3インチの巨大モニターもいいけど8インチで十分じゃね??  スイッチとかめっちゃ使いやすいやん絶対
[新型ランドクルーザー250内装解説]12.3インチの巨大モニターもいいけど8インチで十分じゃね??  スイッチとかめっちゃ使いやすいやん絶対
ベストカーWeb
「メーカー公認」で丸目換装!! ランクル250の激推しオプションを見逃すな なぜか不遇の「GX」も泣けるぞ
「メーカー公認」で丸目換装!! ランクル250の激推しオプションを見逃すな なぜか不遇の「GX」も泣けるぞ
ベストカーWeb
ホンダ新型「オシャレ軽商用バン」発売! エレガントな進化に早くも反響!? 130万円台で買える改良「N-VAN」が登場
ホンダ新型「オシャレ軽商用バン」発売! エレガントな進化に早くも反響!? 130万円台で買える改良「N-VAN」が登場
くるまのニュース
ヤマハの電アシ「PAS Brace」 日常使いしやすいスポーティコミューターの2024年モデルを発売
ヤマハの電アシ「PAS Brace」 日常使いしやすいスポーティコミューターの2024年モデルを発売
バイクのニュース
JSR、産業革新投資機構によるTOBが成立 2024年夏にも上場廃止
JSR、産業革新投資機構によるTOBが成立 2024年夏にも上場廃止
日刊自動車新聞
ゲレヴァー好きですか?レストアされたレアなオフローダー「メルセデス 300 GD」で冒険の旅へ、150万キロ感動の物語
ゲレヴァー好きですか?レストアされたレアなオフローダー「メルセデス 300 GD」で冒険の旅へ、150万キロ感動の物語
AutoBild Japan
アルピーヌF1、中国GPで新"軽量版"シャシー投入&フロアアップデートも実施……最下位脱出に向け奮闘中
アルピーヌF1、中国GPで新"軽量版"シャシー投入&フロアアップデートも実施……最下位脱出に向け奮闘中
motorsport.com 日本版
【最新スーパースポーツ試乗】世界限定2500台、オフロードも走れるポルシェ911ダカールのオールラウンド性能
【最新スーパースポーツ試乗】世界限定2500台、オフロードも走れるポルシェ911ダカールのオールラウンド性能
カー・アンド・ドライバー
渋滞へトラックが「ノーブレーキ突入」衝撃の映像!? NEXCO緊急の注意喚起が話題に「運転の上手い人はこんなことしません!」
渋滞へトラックが「ノーブレーキ突入」衝撃の映像!? NEXCO緊急の注意喚起が話題に「運転の上手い人はこんなことしません!」
くるまのニュース
ついにランクル250正式発表520万円から!! 争奪戦必至もやっぱり欲しいーー今日ランクルに新たな歴史が始まる
ついにランクル250正式発表520万円から!! 争奪戦必至もやっぱり欲しいーー今日ランクルに新たな歴史が始まる
ベストカーWeb
MINIの小型電動クロスオーバー『エースマン』がデビューへ…北京モーターショー2024
MINIの小型電動クロスオーバー『エースマン』がデビューへ…北京モーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

23件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村