「エステート」の呼称を継承するが新型の中身は全くの別物
トヨタ新型「クラウン・エステート」を公道でじっくり試乗してみて、現行「クラウン」シリーズのユニークさを改めて実感しました。
【画像】「えっ!…」誰もが好相性のモデルを選べる! これがトヨタの16代目「クラウン」シリーズです(30枚以上)
ご存じのとおり、現行「クラウン」シリーズは4種のモデルで構成されています。
2022年7月に発表された現行の16代目「クラウン」シリーズですが、最初に発売されたのはSUVとセダンの魅力を融合したリフトアップセダンの「クラウン・クロスオーバー」。
このモデル、従来の「クラウン」に漂っていた、ややもすれば古くさいイメージを打破するカンフル剤として大きな役割を果たしたことはいうまでもありません。まさに新時代の「クラウン」の扉を開いたエポックメーキングな存在です。
その後、現行「クラウン」シリーズは、「クラウン・セダン」と「クラウン・スポーツ」を発売します。
前者は、端正で格式高くショーファードリブンの需要も見据えた、従来型「クラウン」の正統後継車といえる存在。水素で走る燃料電池車がラインナップされているのも大きなトピックです。
一方、スポーティなクロスオーバーSUVである後者は、昨今のトレンドを反映したモデル。従来の「クラウン」とは全く異なる価値観を持った異色の存在で、驚きのコーナリング性能を満喫できる軽快な走り味も魅力的です。
そんな現行「クラウン」シリーズのトリを飾るモデルとして先ごろ発売されたのが、新型「クラウン・エステート」です。
現行「クラウン」シリーズにおける「エステート」のポジショニングで最も重要なポイントといえるのが、シリーズ中、最も広いラゲッジスペースを備えたモデルであるということ。
新型「クラウン・エステート」は、かつて11代目「クラウン」の時代に設定されていたステーションワゴンの呼称=「エステート」を継承してはいるものの、中身は全く別物です。
ありきたりなステーションワゴンを今という時代に合わせて解釈し直し、SUVとステーションワゴンのクロスオーバーモデルとして18年ぶりに復活を果たしたのが、新型「クラウン・エステート」というわけです。
●自分にジャストフィットの「クラウン」を選べる
現行「クラウン」シリーズの4モデルが出そろったところで、改めて押さえておきたいことがあります。それは、現行世代が4つの個性をラインナップするメリットは何か? ということです。
最大のメリットは、ユーザーが好みやライフスタイルに合わせ、自分にピッタリの「クラウン」を選べること。
パッケージング、デザイン、走り、そしてキャラクターが多彩な複数モデルをラインナップすることで、“「クラウン」はこれひとつ”とメーカーに押しつけられることなく、ユーザーが自分にジャストフィットの「クラウン」を選べるというわけです。
また、4モデルが存在することで、安易に妥協点を探る必要がなく、ユーザーそれぞれが個性を主張できるのもメリットです。
そういう意味で、現行「クラウン」ならではのモデルといえるのが「クラウン・スポーツ」。ラゲッジスペースやリアシートの広さを求めるなら「『エステート』をどうぞ」、快適性を求めるなら「どうぞ『セダン』を選んでください」とアピールできる現行「クラウン」シリーズだからこそ、「クラウン・スポーツ」のように大胆な個性もラインナップできるのです。
思い切ってボディを小さくし、走りも乗り心地(決して悪いわけではありませんが)に多少目をつむってでも抜群のハンドリングを追求。こうした選択と集中により、現行「クラウン」シリーズ4モデルは、それぞれキャラクターが際だったモデルを世に送り出すことができたのです。
新型「エステート」は最高のグランドツーリングカー
誰もが好相性の「クラウン」を選べる……このことこそが、16代目となる“「クラウン」群”の大きな特徴です。
その中で新型「クラウン・エステート」は、最高のグランドツーリングカーとしての多彩な魅力を備えていると筆者(工藤貴宏)は評価しています。
リアシートの背もたれを倒すと、奥行き2mもの広大なラゲッジスペースが現れる新型「クラウン・エステート」のパッケージングは、たくさんの荷物を積み込んで出かける、旅やレジャーの足として大活躍すること間違いなし。
また、リアシートのスペースも広いので、大人4名がゆったりと座って移動できます。こうした要素も、グランドツーリングカーには欠かせない要素です。
さらに、長距離移動でも疲れにくく、移動時間の質を高めることを目指した新型「クラウン・エステート」の走りは、安定感に優れ、乗り心地も実に快適。
その実力の高さを知れば知るほど、筆者だけでなく多くの人々が新型「クラウン・エステート」を最高のグランドツーリングカーと評価するはずです。
* * *
もしかすると「SUVやスポーツなんて『クラウン』らしくない」とか、「伝統こそ重要」と考える人もいるかもしれません。
しかし、歴代「クラウン」の中には、ピックアップトラックや2ドアハードトップを設定した世代もありましたし、“クジラ”と呼ばれた4代目のように、大胆なデザインを採用したモデルもありました。
「クラウン」の歴史は、元をたどれば“革新と挑戦”の歴史。それを踏まえれば、現行の4車種は実に「クラウン」らしいモデルなのです。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
約272万円! ホンダ「“4人乗り”フリード」がスゴい! 後席2座&独立キャプテンシートの「快適ミニバン」初設定!「謎のビズグレード」どんなモデル?
海上自衛隊が未来の兵器「レールガン」の鮮明な画像を公開! 1隻だけ存在する“激レア艦”に搭載
ダイハツの「タフすぎ“斬新”軽トラ」がスゴかった! 全長3.4mボディに5速MT搭載! 「“カクカク”デザイン」で地上高350mm超えの「マッドマスターC」コンセプトとは
高速代が安くなるのに…「ETC 2.0」なぜ普及せず? 「普通のETC」より“良いこと”たくさん! それでもメリットを感じない人が多い意外な理由とは?
王者「アルファード&ヴェルファイア」にライバル誕生! 2026年登場の「日産の新型LLミニバン」はアルヴェルの牙城を崩せるか?
シエンタの人気が爆発中!! フリードとライバル関係も差は歴然だと!? 年間11万台も売るトヨタセールスのワザ
なぜフェラーリ「F40」は燃えるのか!? ガソリンタンク交換だけで“1000万円コース”の驚愕維持費と炎上リスクとは
なぜスポーツカーは「チー牛の車」と嘲笑されるのか? ネットスラングの偏見、自動車文化衰退の危機! 「似合わない」と嗤うのは誰?
王者「アルファード&ヴェルファイア」にライバル誕生! 2026年登場の「日産の新型LLミニバン」はアルヴェルの牙城を崩せるか?
「タダだから乗っている」 産交バス運転士が“障害者”に暴言! 問われる公共交通の存在、問題の本質は何か?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
SUVの背が低めのを作りました。
(背が高いのは既にいっぱいあるのでそこの拡充はもぅいいでしょ)
或いは、背の高めのワゴン作りました。
(もっと低いのがよい意見があるのはわかるが、世界的トレンドとは違うので。)
ってことなんでしょうね