現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ボンネット…何年あけてないですか? 定期点検は運転者の義務!! ここを見るべし!!

ここから本文です

ボンネット…何年あけてないですか? 定期点検は運転者の義務!! ここを見るべし!!

掲載 96
ボンネット…何年あけてないですか? 定期点検は運転者の義務!! ここを見るべし!!

 安全走行と環境保全のため、クルマを運転するドライバーには、2年ごと(新車は3年)の車検や法定点検のほか、日常点検も義務付けられています。運転免許を取得する際、多くの人が教習所でエンジンルーム内の点検を学んだかと思いますが、「メンテナンスはすべてディーラーやガソリンスタンドに任せっきり」という人も多いようで、なかには愛車のボンネットを開けたことすらない、という人も。

 日常点検のうち、エンジンルーム内で確認すべきポイントを6つご紹介。教習所でも習ったことばかりですが、この機会におさらいしておきましょう。

ボンネット…何年あけてないですか? 定期点検は運転者の義務!! ここを見るべし!!

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:Adobe Stock_metamorworks
写真:Adobe Stock、写真AC、JAF

知識がない人ほど、点検を大事にしてほしい

 平成29年、国土交通省が行ったアンケート「自動車ユーザーへ日常点検・整備の意識調査(対象985人、女性比率47.2%)」によると、日常点検の頻度は「よくする」が7.5%、「時々する」が27.1%、「まれにする」が34.9%、「全くしない」が30.5%。およそ70%の方が、日常点検整備を実施していることが分かりました。頻度は「月に一回」が49.8%、「1週間に一回」が12.4%、「2週間に一回」が10.3%だったようです。

 ただ、タイヤの空気圧や溝深さ、亀裂、エンジンのかかり具合や異音がないかなど、車外からチェックできる項目は50%以上の方が確認しているようですが、エンジンオイル残量やバッテリー液残量、ブレーキオイル残量まで見ている方は30%前後と少なく、「日常点検をしている」と答えた方でも、エンジンルームを開けている方は少ないようです。

 技術の進化により、近年のクルマは、昔ほどクルマのトラブルが多くなく、またトラブルが起きても、ロードサービスが充実しているため、クルマに対して知識や関心がある人以外は、エンジンルームを開けて日常点検をしよう、とはならないのもわからなくはないですが、そうした人ほど、クルマの異変に気付くことが遅れるため、しっかり日常点検をして、確認しておく必要があります。

知識がなくても点検はできる!!

 近年のクルマのエンジンルームは、エンジンや補機がぎっしりと詰まっており、クルマによってはさらに、ハイブリッドシステムや先進支援装置、車体の剛性を上げる部品が装備されていることで、ひと昔前のクルマよりも、遥かに複雑になっています。

 高級車になるとさらに、遮音のためのカバーで蓋をされているため、ボンネットを開けてもケーブルが一本も見えない、といったこともあり、ボンネットをあけても何が何だかわからずに何もできない、という人も多いでしょう。

 ただ、今回ご紹介する点検項目は、すべて目視で点検できる項目ですので、クルマに詳しくなくても大丈夫です。なお、点検は走行直後ではなく、走行開始前、エンジンルーム内の温度が十分に下がっている状態でおこなってください。

・ウインドウウォッシャー液の量
 視界の確保は、安全な運転をするために、もっとも重要な項目。良好な視界を確保するため、ウインドウウォッシャー液は常に切らさないよう、確認しておく必要があります。ウォッシャータンクからホースを引き抜き、ウォッシャー液がどの程度入っているかをチェックしましょう。ウォッシャー液はホームセンターなどに行けば、数百円で購入することができますし、単に補充するだけなので、不足していれば早めに補充しておくことをおすすめします。

・ブレーキ液の量
 ブレーキ液が入っているリザーバータンクを見て、液面が上限と下限の間にあるかを点検します。ブレーキ液のリザーバータンクは握りコブシ程度のサイズで、運転席の前側あたりに設置されていることが多いです。減っていれば補充が必要となりますが、減っている場合は液漏れの心配もあるので、駐車している場所の地面にオイルが落ちた跡がないかも見ておきましょう。

・バッテリー液の量
 エンジンのかかり具合(セルの回転早さや始動時の異音)のチェックとは別に、バッテリーの液面が上限と下限の間にあるかを点検します。またバッテリーによっては、上側に小さな丸い覗き窓がある種類もあり、その窓から見えるインジケーターで、液量のチェックができるものもあります。

・冷却水の量
 冷却水が入っているラジエーターリザーバータンクを確認し、冷却水の液面が上限と下限の間にあるかを確認します。ラジエーターリザーバータンクの位置は車によってまちまちですが、内部には鮮やかなピンク色や緑色をしたクーラント液が入っていますので、見つけるのは容易です。

・エンジンオイルの量
 オイルレベルゲージを一度抜き取り、付着しているオイルをウエスで拭いてから差し込み、再び抜き取ってオイルの量を点検します。上限と下限の間にあればOK。下限を下回っていたら、補充が必要なのと、ブレーキ液同様、漏れていないかクルマの下を見ておきましょう。オイルの色は、透き通った黄色や赤茶色であればOKですが、黒や濁った茶色であれば劣化しているため、交換が必要です。

画像はJAFの「クルマ何でも質問箱、[Q] エンジンルームの日常点検で必要なポイントはどこですか?」より。もちろんクルマによって場所は異なるが、上記文中に示した特徴と照らし合わせて、確認してほしい

落ち葉などのごみの除去も大事

 この5つのほか、エンジンルームの周囲を綺麗に掃除しておくことも、定期的にやっておきたいことのひとつです。

 水分や枯れ葉といったゴミなどがエンジンルーム側へ入り込まないよう、ボンネットの付け根であるフロントウィンドウ下の左右には仕切りがありますが、その部分に溜まったゴミは除去するようにしてください。エンジンフードを上げた途端に、エンジンルームの中へゴミが落ちていったり、堆積した葉っぱが腐ってにおいを発したりするようだと、余計なトラブルのもとになります。

 また、乾いたウエスでエンジン本体や補器類の上側に付いた埃を払っておくと、オイル滲みや液漏れの早期発見にもつながるので、おすすめです。

◆      ◆     ◆

 筆者は毎回洗車をした後、エンジンルームをあけて、上記6つの点検と簡単な掃除をすることを習慣としています。日常点検は、クルマのコンディションを常にいい状態に保つことによる、安全運転と環境保全が目的です。ことが目的です。「面倒くさい」と思うかもしれませんが、時間はせいぜい5分程度。また、決して難しいことではないので、これまでやったことがない人も、これを機会にボンネットをあけ、点検をしてみてください。

こんな記事も読まれています

損傷を被ったピアストリ、玉突き事故の原因を作ったストロールに批判的「あの状況で他の誰も衝突していない」F1中国GP
損傷を被ったピアストリ、玉突き事故の原因を作ったストロールに批判的「あの状況で他の誰も衝突していない」F1中国GP
AUTOSPORT web
トヨタが「新型SUV」実車展示! 大人2人余裕な豪華「車中泊仕様」のランクル250!? 注目度高い
トヨタが「新型SUV」実車展示! 大人2人余裕な豪華「車中泊仕様」のランクル250!? 注目度高い
くるまのニュース
【SBK第3戦オランダ】代役出場のニコラス・スピネッリがレース1、ラズガットリオグルがレース2を制覇
【SBK第3戦オランダ】代役出場のニコラス・スピネッリがレース1、ラズガットリオグルがレース2を制覇
バイクのニュース
あれさえなければ……ペレス、F1中国GPはセーフティカー出動でレッドブル1-2のチャンス失う「挽回のためタイヤを使いすぎた」
あれさえなければ……ペレス、F1中国GPはセーフティカー出動でレッドブル1-2のチャンス失う「挽回のためタイヤを使いすぎた」
motorsport.com 日本版
【ポイントランキング】2024年WEC第2戦イモラ終了時点
【ポイントランキング】2024年WEC第2戦イモラ終了時点
AUTOSPORT web
イタリアーンないすゞ車?! 当時の国産車の倍もしたのにヒットしたクルマ いすゞ117クーペがオシャレすぎた!
イタリアーンないすゞ車?! 当時の国産車の倍もしたのにヒットしたクルマ いすゞ117クーペがオシャレすぎた!
ベストカーWeb
「XSR900GP外装セット」が予約受付開始! 1980年代のレースシーンを彷彿とさせる外装セット2種類は2024年9月発売予定
「XSR900GP外装セット」が予約受付開始! 1980年代のレースシーンを彷彿とさせる外装セット2種類は2024年9月発売予定
モーサイ
水曜どうでしょう藤村ディレクターと行くキャンプ企画「ここキャン北海道」2024年のチケットを販売中!
水曜どうでしょう藤村ディレクターと行くキャンプ企画「ここキャン北海道」2024年のチケットを販売中!
バイクブロス
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
THE EV TIMES
名古屋~岡崎に“第二伊勢湾岸道”計画が進行中!? 「名古屋三河道路」概略ルート一部決定は「最終段階」へ 空港アクセスにも期待
名古屋~岡崎に“第二伊勢湾岸道”計画が進行中!? 「名古屋三河道路」概略ルート一部決定は「最終段階」へ 空港アクセスにも期待
くるまのニュース
ルクレール、ハードタイヤでのペース不足に苦しむ「0.5秒も遅いのは普通じゃない」フェラーリ/F1中国GP
ルクレール、ハードタイヤでのペース不足に苦しむ「0.5秒も遅いのは普通じゃない」フェラーリ/F1中国GP
AUTOSPORT web
クライマックスに起きた悲劇。「どうすることもできなかった」とヌービル/WRC第4戦コメント
クライマックスに起きた悲劇。「どうすることもできなかった」とヌービル/WRC第4戦コメント
AUTOSPORT web
【MotoGP】マルケスのホンダ離脱がヤマハを「目覚めさせた」クアルタラロの2年契約延長にもプラス作用
【MotoGP】マルケスのホンダ離脱がヤマハを「目覚めさせた」クアルタラロの2年契約延長にもプラス作用
motorsport.com 日本版
黒顔&タフ仕様の新型「軽トラ」登場! 新色「デニム」がカッコいい! 定番「白・銀」以外の色がウケる理由
黒顔&タフ仕様の新型「軽トラ」登場! 新色「デニム」がカッコいい! 定番「白・銀」以外の色がウケる理由
くるまのニュース
小林可夢偉を追い詰めたポルシェのエストーレ、ペナルティを「秘密にされていた」と明かす/WECイモラ
小林可夢偉を追い詰めたポルシェのエストーレ、ペナルティを「秘密にされていた」と明かす/WECイモラ
AUTOSPORT web
BMW MINIから新型電気自動車が出たぞ! ガソリンターボにディーゼルターボとかスキがなさすぎる 生まれ変わったMINI カントリーマンを是非!
BMW MINIから新型電気自動車が出たぞ! ガソリンターボにディーゼルターボとかスキがなさすぎる 生まれ変わったMINI カントリーマンを是非!
ベストカーWeb
ルーフ「ターボR」が約2億3000万円で落札! 空冷ポルシェの究極ストリートマシンのカスタムメニューとは
ルーフ「ターボR」が約2億3000万円で落札! 空冷ポルシェの究極ストリートマシンのカスタムメニューとは
Auto Messe Web
レクサス RZ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
レクサス RZ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

96件
  • しかしなんでクルマのコメントは偉そうな奴らが多いんだ?
  • ボンネットの開け方すら分からない者はこの種の記事を目にすることはない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村