SROモータースポーツ・グループが運営するブランパンGTシリーズのひとつで、アジア地域を転戦していくGT選手権『ブランパンGTワールドチャレンジ・アジア』の2019年最終ラウンドが9月26~28日、中国・上海国際サーキットで行われ、27日の第11戦はアウディスポーツ・アジアチーム・アブソリュート・レーシングの12号車アウディR8 LMS(マルティン・ランプ/ウェイロン・タン組)が勝利を手にした。翌28日に実施された第12戦はアブソリュート・レーシングの912号車ポルシェ911 GT3 R(ユアン・ボー/リオ・イェ・ホンリ組)が優勝を飾っている。
6ラウンド、計12戦で争われるシリーズもいよいよファイナルラウンドを迎え、タイトル争いの緊張感もピークに。そんななかで行われた第11戦は、スタート直後に永井宏明がドライブするARN Racingの8号車ポルシェ911 GT3 Rがフロントを大破した状態でコース上にストップ。すぐさまセーフティカーが導入された。
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ポールポジションからスタートを切った12号車ポルシェはリスタート後、ランプが後続とのギャップを広げてひとり旅に。
レース中盤のピットイン後、2番手を争うアブソリュート・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 Rと、坂本祐也を擁すハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3がポジションを入れ替えている間にもトップの状況は変わらず。最後はランプから代わったタンが、フェラーリに対して3.5秒のマージンを持ってトップチェッカーを受けた。
なお、優勝しポイントを伸ばしたランプ/タン組だったが、ランキング首位に立つソリット・インディゴ・レーシングのルーロフ・ブラインス・チョイが4位に入ったため、この時点でタイトル獲得の権利を失うこととなった。
この他の日本勢は、澤圭太が率いるABSSA Motorsportの61号車マクラーレン720S GT3がプロ・アマクラス2位/総合7位でフィニッシュ。横溝直輝が加わったアンストーン・レーシングの17号車メルセデスAMG GT3が総合19位となった。GT4クラスでは今回、2台のBMW M4 GT4を持ち込んだBMW Team Studieがダブルポディウムフィニッシュで81号車の砂子塾長がクラス2位、82号車をドライブした木下隆之がクラス3位となった。
28日の第12戦は現地正午直前にスタート。レース前半は予選でポールポジションを得たJRMの910号車ポルシェ911 GT3 R駆るバン・デル・ドリフトが、後続のヴィンチェンゾ・ソスピリ・レーシングの666号車ランボルギーニ・ウラカンGT3以下を引き離していく。
しかし、後半スティントを受け継いだチャオ・リーのペースが上がらない。それでもなんとか首位を守っていたリーだったが、フィニッシュまで15分を切ったところでボーがドライブする912号車ポルシェをはじめ、クラフト・バンブー・レーシングの88号車ポルシェ911 GT3 R、パンサー/AASモータースポーツの918号車ポルシェ911 GT3 R、さらに666号車ランボルギーニ、ソリット・インディゴ・レーシングの97号車メルセデスAMG GT3の集団に次々に飲み込まれてしまった。
トップを捉えた首位集団はそのまま僅差でのバトルを続けながらレース最終盤を迎え、最後は912号車のボーがトップチェッカー。そこから3秒置かれた2位に88号車ポルシェ911 GT3 R、2位と0.7秒差の3位には918号車が入り、トップ3をポルシェが独占する結果となった。
チャンピオンシップは5位でフィニッシュラインを跨いだ97号車メルセデスのチョイがランク2位のブティコン・インタラプワサク、同3位のフィリップ・ハンプレヒトらを抑えてランキング首位をキープ。見事ブランパンGTワールドチャレンジ・アジアの初代チャンピオンに輝いている。
日本勢はABSSA Motorsportの澤圭太/ピティ・ビロンハクディ組61号車マクラーレンの総合10位が最上位で、横溝を擁す17号車メルセデスが11位に続いた。坂本/マルコス・ゴメス組27号車フェラーリはリタイアとなった。
GT4クラスでは砂子塾長が7勝目を今季7勝目をマークしてドライバーポイントを249ポイントに伸ばすと、同233ポイントとなった木下を破ってGT4クラスのドライバーズチャンピオンに。この他、GT4チームタイトルはチームiレース.ウインの手に渡り、GT3チームタイトルはアブソリュート・レーシングが獲得している。
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