■あの名車が新車みたいになる? メーカー公認のレストアサービスとは
製造から長い年月が経過したクルマを修理するときに、「レストア」という作業がおこなわれることがあります。
レストアとは、クルマのさまざまな部品を交換し、外観も含めクルマを新車のように甦らせる作業のことです。
最近では、国産メーカーが続々とレストアサービスやリフレッシュを展開していますが、どのようなものがあるのでしょうか。
部品を交換するといっても、一部のパーツを交換するだけではなく、エンジンやトランスミッションのオーバーホール、サスペンションの交換、シートの張り替え、ボディ・シャシの修復までおこなう場合があります。
また、内部の部品交換だけではなく、ボディ表面の再塗装といった、外観の修理もおこなわれます。
旧車のパーツは、製造から長い年月が経過しています。そのため、メーカーから正規の部品が供給されていないことが多く、旧車を得意とする修理工場によって、中古の部品などを用いてレストアがおこなわれることが一般的とされています。
そんなレストアサービスは、従来ではおもに海外でおこなわれていました。
例えばポルシェの場合、販売終了から10年経過したモデルを「ポルシェ クラシック」と区分しています。
ポルシェは、1950年代に販売されたモデルでも純正パーツを普通に供給しているほど、ポルシェ クラシックのレストアに力を入れており、純正パーツの強力な供給体制が、ポルシェのレストアの強みです。
このように、ポルシェは旧車に乗り続けられるサポート体制を、長年に渡って継続してきました。
そのため、ポルシェ クラシックを乗り続けるオーナーが多く、車両の価値が下がらないという好循環が生まれています。
日本でも中古の部品などを使用せずにメンテナンスをおこない、安心して旧車に乗り続けられるように、メーカー公認のレストアサービスが提供されるようになりました。そのなかで、代表的な例をいくつか紹介します。
●日産「スカイラインGT-R」
ニスモ(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社)は、「スカイラインGT-R(R32、R33、R34)」のレストアを開始することを2020年12月4日に発表しました。
このレストアサービスは、新車当時の性能を復活させるために、性能を可視化したレストアをおこなう点がGT-Rのレストアの特徴です。
レストアの作業内容は、まずボディを完全分解し、経年劣化を徹底的に調査します。
そして、ゴムブッシュ、サスペンションアームを交換し、ミリ単位の調整をおこないます。
塗装は完全にボディの鉄板がむき出しになるまで剥がし、新車と同じ塗装用プールに沈め、電着塗装を実施。
さらに、エンジン、トランスミッションは、全パーツを分解しオーバーホールをおこないます。
完成検査を、ニスモのテストドライバーもしくはプロドライバーが確認してからユーザーに納車されます。
●マツダ「ロードスター」
マツダでおこなわれている、「ロードスター」のレストアサービスの特徴は、厳正な審査を通過した車体のみレストアを受け付けている点です。
車体にサビがある、純正品以外のパーツが取り付けられている、車体に溶接修理の跡があるといったクルマの場合は、レストアを受け付けていません。
レストア作業は、マツダ広島本社内のマツダE&Tでおこなわれ、まずガラスやライト、エンジンなどすべてのパーツを取り外します。
そして、エンジンを分解し、オーバーホールをおこない、ボディの塗装は手作業で剥がし、再度塗り直します。
その後、新品のサスペンション、ディスクブレーキを取り付け、オーバーホールをおこなったエンジンを取り付けます。
レストア車両の完成検査は、新車同様の水準で実施。このような徹底したレストアをおこなったうえで、ユーザーの元に納品されます。
●ホンダ「NSX」
前述のGT-Rやロードサービスと異なるのが、ホンダ「NSX」です。
ホンダでは、レストアに似たサービスとして「NSXリフレッシュプラン」を1993年から展開しています。
特徴は、初代NSXに精通した技術者が、ノウハウと情熱を注ぎ込みメンテナンスをおこなうもので、純正以外のパーツが装着されていても、車検対応のパーツであれば純正品に戻すことを条件に、サービスを受け付けている点です。
さらに、ボディのフレーム修正まで対応しているため、修理歴がある車体でも可能である点も、大きな特徴といえます。
作業は、栃木県の本田技研工業内のリフレッシュセンターでおこわれます。
基本メニューは、ドア周りの部品交換・調整、ガラスなどドア以外の開口部の部品交換、ライト類の一式交換、エアコン一式交換です。
さらに、パーツをすべて取り外し再塗装、エンジンのオーバーホール、内装部品の新品交換をおこない、新車同等の状態に復元することも可能です。
完了後は、新車時にNSXがテスト走行をおこなっていたテストコースで走行検査を実施してからユーザーの元に納車されます。
※ ※ ※
ポルシェのように長く愛車に乗り続けることができるサポートが、日本メーカーでも継続して提供されることを望むオーナーは多いでしょう。
日本メーカーでは、前述のロードスター、NSX、スカイラインGT-Rのように、メーカー公認のレストアサービスやリフレッシュサービスが提供されています。
また、このようなサービスだけではなく、すでに生産終了となったモデルの純正部品の再販売なども徐々に増えており、古いクルマを長く乗るというクルマ好きに寄り添ったサービスだといます。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダが新型「軽バン」発売!“ 柱無い”斬新モデル、反響は? 6速MT&CVTの「N-VAN」136万円から
新東名は“3年後”に全線開通!? 「あと少し…」でも2度延期なぜ? 反響は? 最後の25km「未完成区間」とは
「新大阪駅ほぼ直結高速」実現間近? 新御堂筋の“ぐるぐるランプ”が見えてきた 「淀川左岸線」万博の準備着々
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
日産が新型「和製スーパーカー」初公開へ! 1300馬力超えの「“R36型”GT-R!?」! “匂わせ”デザイン採用の「Hフォース」中国登場へ
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
ホンダが「新型SUV」発表! トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
併走するクルマへの目潰しでしかないのにナゼやる? 斜め後ろに「白色ライト」を点灯して走行するトラックは法令違反だった!!
みんなのコメント