アナタにとって、一度はその歴史に終止符を打ったかのように思わせておきながら、不死鳥のごとく復活を遂げたクルマといえばナニ? ここでは、ただの“思い出商法”ではなく、本気のアップデートを行ってカムバックを果たしたモデルを紹介したい。
文/FK、写真/ダイハツ、トヨタ、日産、フォルクスワーゲン グループ ジャパン、ホンダ
懐かしさに酔うヒマなし! 泣く子も黙る!? 「本気の進化」を遂げた「復刻車」4選
【画像ギャラリー】懐かしさじゃ終わらせない!! 今すぐ乗りたい復刻車 (16枚)
VWバスの現代版が日本上陸! 2025年の秋には“あのクルマ”が帰ってくる!?
2-2-2のレイアウトを採用して2列目センターをウォークスルーとした6人乗りノーマルホイールベース仕様(右)と、2-3-2のレイアウトでホイールベースを約250mm伸長した7人乗りロングホイールベース仕様(左)の2種類が用意されるID.Buzz
2025年6月20日、フォルクスワーゲン ジャパンが“ワーゲンバス”の愛称で長年親しまれてきたフォルクスワーゲン Type 2。
そのヘリテージを継承しながら新たなフォルクスワーゲンのブランドアイコンとなるべく開発した唯一無二のフル電動ミニバン“ID. Buzz”(アイディー バズ)の受注を開始した。
ID. Buzzのコンセプトカーが登場したのは2017年。その姿はすでに見慣れた感はあるものの日本での発売に向けて大きな期待が寄せられていたが、ついに日本市場での発表を迎えたわけだ。
それだけに、ID. Buzzは未来に向かうフォルクスワーゲンのブランドアイコンとして、大きな役割を果たすことが期待されている。
そして、2025年の秋にはもう1台の大物がデビューを控えている。
それは、ホンダのプレリュードだ。2023年10月のジャパンモビリティショーで世界初公開され、大きな話題となったことはまだ記憶に新しいところだろう。
オールドファンにとってはデートカーとして一世を風靡したリトラクタブルライト採用の2代目や3代目が印象深いだろうが、その面影はまったくないことは致し方がないところか……。
とはいえ、プレリュードの復活は、2025年の国産自動車シーンのハイライトとなることは間違いない!
昭和レトロや平成レトロがZ世代を中心にもてはやされている昨今、自動車業界も懐古趣味がトレンドになるかも!?
再再販も爆売れ! ヘヴィデューティな仕様が魅力のトヨタ・ランドクルーザー70
水平・垂直基調の外装は道具としての機能性と圧倒的な安定感を創出するランドクルーザー70らしいシルエットを継承。一方、時代性をとらえるべく、ヘッドライトをはじめとする細部はアップデートしてデザインを進化
悪路走行に適したヘビィデューティ仕様として1984年に発売され、その後30年にわたって世界各国で愛用されたランドクルーザーの70シリーズ。
日本では2004年に販売終了となったが、70シリーズ復活を望むファンの強い要望に応えるべく、2014年8月に誕生30周年を記念して期間限定で再販。
この時はラダーフレーム構造による高い堅牢性・耐久性や、4.0リッターのV6 ガソリンエンジンとパートタイム4WDを組み合わせて実現した高い走破性など、これまで培ってきたランドクルーザーの特徴はそのままに、現代的な内外装デザインや安全装備などを採用して時代のニーズに合わせた仕様として発売された。
また、過去に発売していた4ドアバンに加え、国内初登場のダブルキャブピックアップトラックをラインナップに追加したことも大きな話題となった。
そして、2023年11月。伝統を継承しつつ、時代に合わせて進化を果たしたランドクルーザー70が再び登場。
今回の再再販モデルでは、エンジンに2.8リッター直噴ターボディーゼルエンジンを採用。
204psの最高出力と51kgf・mの最大トルク500N・mにより、ランドクルーザー70シリーズにふさわしい力強い走破性と低燃費を実現。
また、強靭さを誇る伝統のラダーフレームや悪路走破に欠かせない電動デフロックなどを装備。
それに加え、ビークルスタビリティコントロール、アクティブトラクションコントロール、ヒルスタートアシストコントロール、ダウンヒルアシストコントロールといったイマドキの駆動力・制動力制御システムを採用することで高い操縦安定性も実現している。
サスペンションの改良や6速ATの採用などにより、優れたオフロード走破性を維持しながらオンロードでの乗り心地も向上。
他にもデザインや安全性能が大幅にアップデートされただけに人気が出るのも無理はなく、発表直後からオーダーが殺到したのも納得といえる。
日産・フェアレディZはオールドファン感涙のオマージュがテンコ盛り!
2024年11月に一部改良とともに新規受注再開が発表されたフェアレディZ。この際にボディカラーが新たに追加となったミッドナイトパープル(写真)をはじめとする全11色に一新された
2020年9月にプロトタイプが発表され、その復活が大きな話題となった現行のフェアレディZ。
その位置づけはあくまでも先代モデルからのマイナーチェンジではあるもの、スペックは全面刷新といっても過言ではないことは明らかだ。
2021年に先代モデルの販売が終了し、2022年夏に華麗なる復活を遂げた現行のフェアレディZ。
その際に大きな話題となったのは、伝統と最新技術の融合で生まれたデザインの美しさだろう。
なぜなら、その洗練されたエクステリアは伝統的な後輪駆動のスポーツカーデザインやロングノーズ・ショートデッキを踏襲し、初代フェアレディZのS30型をはじめとする歴代モデルへのオマージュを込めたシルエットに仕上げられていたからだ。
また、LEDヘッドランプのデザインもS30型を彷彿とさせるふたつの半円をイメージし、リアコンビネーションランプもZ32型を連想させるデザインに最先端の技術を取り入れ、新たに3DシグネチャーLEDを採用。
歴代モデルのフェアレディZらしさを表現しながら新しいフェアレディZを巧みに表現したエクステリアもさることながら、爽快でダイナミックなパフォーマンスも大きな見どころでエンジンには最高出力405ps、最大トルク48.4kgf・mを誇る新開発の3.0リッターV6ツインターボを搭載。
これに組み合わせられるトランスミッションもクラッチディスクとギアトレーンを強化した6速MTと幅広いギアレンジによりダイレクトで素早いレスポンスを実現新開発の9速ATの2種類を設定。
また、停止状態から加速性能のポテンシャルを最大限発揮する自動制御技術ローンチコントロールを日産の後輪駆動車として初めて搭載し、加速性能の向上も果たしている。
2022年にはSUPER GTシリーズ GT500クラスへの参戦も開始。
フェアレディZを使用する星野一義率いるインパルが同年のシリーズチャンピオンを獲得するなど、レースシーンでもそのパフォーマンスの高さを証明している。
短命に終わったトヨタのGRスープラだが、その走りは超がつくほど一級品!
卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現するために“ホイールベース”、“トレッド”、“重心高”を最重要ファクターととらえ、ピュアスポーツカーとしての理想を追求したスープラ
先代モデルの販売終了から17年の時を経て復活し、大きな注目を浴びながらデビューしたGRスープラが発売されたのは2019年5月のこと。
TOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ“GR”からに登場したGRスープラなだけに、走りの良さも天下一品であったことは誰もが認めるところだろう。
この走りの良さを実現している要因のひとつとして挙げられるのが、歴代モデルとしては初となる2シーターという割り切った構成としたこと。
GRスープラで卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現するべく、トヨタではホイールベース・トレッド・重心高を重要なファクターと捉えててピュアスポーツカーとしての理想を追求。
例えば、ホイールベースは2シーターに割り切ることでトヨタ86よりも100mmも短い2470mmを、ホイールベースとトレッドの比率も1.55という他の量産スポーツカーと比較してもトップレベルの数値を達成。重心高も水平対向エンジンを搭載するトヨタ86より低い重心高を実現している。
また、上位グレードのRZはスープラの伝統を継承する直列6気筒の3.0リッターツインスクロールターボエンジンを搭載。
加えて、後輪左右間のロック率を0~100の範囲で連続的に最適制御するアクティブディファレンシャルによって高い旋回速度・安定性・ニュートラルなステアリング特性も実現している。
2020年4月にはRZグレードのエンジン出力を47ps向上し、2022年4月にも同グレードに6速MTを追加。しかし……
2024年11月、一部改良ならびに特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”を発表すると同時に、現行スープラの生産を終了するとも発表(2026年春に生産終了)。
とはいうものの、上記発表の際に「今後もモータースポーツ活動を通じてスープラを鍛え続けていきます」とも表明しており、次期スープラが再び我々の目の前に姿を現す日はそれほど遠くはないのかもしれない。
時流に合わせてコンパクトクロカンからコンパクトSUVに進化したダイハツ・ロッキー
DNGA(Daihatsu New Global Architecture)の第2弾商品としてデビューしたロッキー。SUVらしいデザインを実現しながら運転のしやすいアクティブユーザー向けの良品廉価な1台として好評を博した
2019年11月にデビューしたロッキー。
オールドファンにとって“ダイハツのロッキー”というとセールスが低調だったことから今では珍車・不人気車にカテゴライズされることが多い。
コンパクトなクロカンモデルとして1990年に登場した初代を思い浮かべる人もいるかもしれないが、22年ぶりに復活した2代目は車名こそ継承しているものの、そのコンセプトはまったく別もののコンパクトSUVとしてデビューを果たした。
2代目の大きな特徴となったのは取り回しが良い5ナンバーサイズ、広い室内空間と大容量のラゲージ、躍動感ある力強いデザイン、安心の先進・安全機能といったところ。
そして、エンジンには全グレード共通の1.0リッターターボエンジンを搭載。スロットル特性を最適化してレスポンスやコントロール性を向上させつつ、低開度域はコントロール重視、中高開度域はレスポンス重視といった細かい味付けもなされた。
スプリットギアを用いた技術を採用したD-CVTも変速比をワイドレシオ化して優れた燃費性能と高い静粛性を両立。
新プラットフォームの軽量高剛性ボディとの組み合わせが生み出す軽快な加速感と高い操縦安定性もロッキーの持ち味となっている。
いっぽう、1963年に発売されたコンパクトカーのコンパーノをイメージしたコンパーノレッドというボディカラーが用意されたことは、復刻という意味において2代目デビュー時のちょっとしたトピックとなった。
その後、2021年11月にはエンジンで発電し、その電力を使用してモーターで走行する新開発のe-SMART HYBRIDと1.2リッター自然吸気ガソリンエンジンを搭載したモデルを追加して商品力を高めている。
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みんなのコメント
ほかは、ランクル70を除いては復活と言うより名前の再利用。
実はうちのバモスもそうだしホンダZもそう。