派手なスタイリングに隠されたエッセンス
昨年12月、マイアミ・アートウィーク2024で発表されたジャガーのコンセプトカー「TYPE 00」が話題沸騰です。「こんなのジャガーじゃない」「ジャガー終わった」など否定的な意見が圧倒的ですが、果たして本当にそうなのでしょうか? 今回はあらためてこのデザインを検証してみたいと思います。
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「Exuberant Modernism」、活気あふれるモダニズムをコンセプトとしたTYPE 00は、今後ジャガーがBEV専業メーカーへ移行するに当たっての「革新」を強力にアピールするための象徴といえます。したがって、当然それ相応のインパクトは必須なワケです。
1960年代の「E-TYPE」をオマージュした「ロンドンブルー」はともかく、マイアミの街を象徴した「マイアミピンク」のボディカラーはたしかに衝撃的ですが、それはジャガーも折り込み済みということでしょう。
じゃあスタイリング自体はどうなんだ? といえば、これは次世代モデルの「プロポーション」「サーフェス」「ディテール」を大胆に誇張して予告したと見るべきだと思えます。
まずプロポーション。TYPE 00は一見ぶっ飛んだスタイルに見えますが、ショートオーバーハングのロングノーズスタイル、豊かなリヤフェンダーなどは、現行の「F-TYPE」と基本的には同じクーペらしいスタンスですし、分厚いボディとスリムなキャビンの組み合わせも「XJ」や「XF」(生産終了)などに見られる近年のジャガーの特徴です。
話題発信としてはすでに成功している?
「サーフェス」については、とにかく余計なラインのないシンプルな面を打ち出したもの。もちろん、現行車種でも十分にシンプルなボディですが、これをもう1段突き詰めることで独自の世界観を作りたいのでしょう。これは、グラフィカルで二次元的になった新しいブランドロゴにも通じるところで、ポップとさえいえる表現の予告です。
最後に「ディテール」。これまた話題になっている前後の細いスリット表現ですが、これはヒョンデの「IONIQ 5」や、分野違いの建築などでも見られる流行の表現。さらに、ホイールの繊細なデザインは最近の日産車でも見られるもので、日本的でもあり、ある種のエレガントさを感じさせる表現です。さらに、フロントフェンダーやボディ下部を1周するゴールドの金属パーツは、高級車としてのアクセントの手法を提示しているように見えます。
さて、こうして整理をしてみると、とんでもなく派手で異様なコンセプトカーでありながら、そのエッセンスはじつに「まとも」であることがわかります。もちろん、このコンセプトカーの雰囲気は生かされるにしても、最終的な量産車はファンも納得するスタイリングに着地するのではないでしょうか?
まあ、見方を変えれば、いまの時点でこうして大きな話題になっている事実は、TYPE 00が炎上想定内の仕かけとしてその役割を果たしているともいえます。
つまり、このコンセプトカーに過剰に反応しない、騙されてはイケナイということです。
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みんなのコメント
好き勝手に都合の良いデザインすれば良いのに何故かICE車に擦り寄ってくる
何故か?
売れないから
後からじわじわ良さが浸透してくるデザインも稀にあるけど。