すでに第2戦を終えた新生SUV選手権のSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”にて、ここまで45年のセダン時代に数々のチャンピオンを獲得してきた強豪A・マティス・モータースポーツは、現地5月29日付で組織が運営するイピランガ・レーシングに、エリオ・カストロネベスを迎え入れると発表した。
50歳のブラジル人ドライバーは、シリーズではつねに優勝候補であり、タイトル挑戦の有力候補と目されるチアゴ・カミーロやセザール・ラモスらと強力な布陣を構成し、ともにトヨタ・カローラクロスをドライブすることとなった。
『エクリプスクロス』が再び席巻。ミツビシの通算50戦目を週末2連勝で祝う/SCB第2戦
新型SUVストックカー導入を前に、開幕直前になってブラジル・モータースポーツ界復帰がアナウンスされたカストロネベスは、シリーズ昇格を果たしたRTRスポーツ・チームのシボレー・トラッカーで開幕戦のインテルラゴスに出場。しかし第2戦カスカバルは北米最高峰NTTインディカー・シリーズの『インディアナポリス500マイルレース』との日程重複のため欠場となっていた。
ただし6月6~8日に開催されるリオグランデ・ド・スル州ヴェロパーク・アウトドローモでの第3戦以降は、従来よりすべてのシリーズ戦にエントリーする予定となっていたが、ここからは2022年半ばからステップアップ・カテゴリーのストックライツに出場してきたRTRスポーツ・チームではなく、トヨタ陣営の強豪として長年SCBを戦ってきたイピランガ・レーシングに電撃移籍し、改めてトヨタ・カローラクロスのステアリングを握ることが決まった。
「こうしてA・マティス・モータースポーツの一員になれたことを大変光栄に思う。このチームは僕がつねに尊敬していたアンドレアス(・マティス)のチームで、彼の仕事のファンでもあるからね」と、まずはシーズン中の電撃スワップについて挨拶したカストロネベス。
「ベロパークでシーズンを再開し、チームに早く溶け込むのが待ち切れない。ストックライトの素晴らしいチームであるRTRチームには、私が開幕第1ラウンドのインテルラゴスでデビューできるよう、多大な努力をしてくれたことに感謝したい」
この2025年シーズンの残り期間、カストロネベスとA・マティス・モータースポーツとのパートナーシップは、この大ベテランにとってもブラジル・モータースポーツ界の名門マティス家との再会となる。
かつてカストロネベスは、アンドレアスの息子であるロドルフォ・マティス率いるチームを通じ、2012年にインテルラゴスで開催された“ミリオン・レース”に当時のシェル・レーシングのゲストとして参戦。インテルラゴスのホセ・カルロス・パーチェにて、プジョー408のステアリングを握ってSCBデビューを果たしていた。
「チームにとって、ヘリーニョ(カストロネベスの愛称)のような名ドライバーを頼りにできるのは素晴らしいニュースだ」と語るのは、ストックカー界の“ヒーロー・ギャラリー”に名を連ねるレジェンドのひとりであり、現在チームの名誉アドバイザー職を務めるアンドレアス・マティス。
「彼はチームにとって大きな力となり、2025年に向け我々の可能性をさらに広げてくれる。ヘリーニョ、ようこそ。素晴らしいシーズンが待っているはずだ」
母国で最後にシーズンを戦った31年前の1994年以来、国際舞台で華々しい活躍を演じてきた50歳のカストロネベスは、前出のインディ500での4勝を筆頭に、デイトナ24時間レースでの3度の総合優勝、2020年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でのシリーズタイトル獲得など、ブラジル最高峰ドライバーとしての地位を確立。直近の2025年2月には、トラックハウス・レーシングの国際ゲスト枠に招聘されNASCARカップシリーズにもデビューし、伝統の『デイトナ500』に出場するチャンスも得ていた。
ただし、現時点で2戦を終えた新世代SUVストック、“アウダースSNG01”シャシーを採用した各モデルの戦力分布は明らかな傾向を見せており、2005年から2008年までランサーを走らせていたミツビシが、改めてシリーズ復帰に際して投入したエクリプスクロスが猛威を振るう状況に。
完全リニューアル体制で挑むトップチームのユーロファーマRCにて、史上最年少の優勝者でありチャンピオン獲得経験者であるフェリペ・フラーガが開幕完全制覇から選手権首位を走っており、僚友ガエターノ・ディ・マウロも好調を維持している。
提携先チーム所属のリカルド・ゾンタ(RCMモータースポーツ/ミツビシ・エクリプスクロス)や、シリーズ3連覇男のダニエル・セラ(ブラウ・モータースポーツ/ミツビシ・エクリプスクロス)、そして今季はTCRサウスアメリカ・シリーズにもフル参戦するネルソン・ピケJr.(スクーデリア・バンデイラスII/ミツビシ・エクリプスクロス)らが顔を揃えるなど、改めてトヨタ・カローラクロスでその牙城を突き崩せるかに注目が集まる。
[オートスポーツweb 2025年06月02日]
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