■全長3.4m! レクサスなのに「ほぼ軽自動車」サイズ!
2026年1月、世界最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2026」が開催され、各社からユニークな新型車やコンセプトカーが登場しました。
【画像】超カッコイイ! これが軽サイズの「レクサス」です!(20枚)
こうした華やかなショーの裏で、かつて喝采を浴びながらも市販化には至らなかった「早すぎた名車」たちを振り返ると、現代にこそ必要な一台に思えてきます。
その一台とも言えるモデルが、今から約10年前、レクサスが2015年の「スイス・ジュネーブモーターショー」で世界初公開したウルトラコンパクトカー「LF-SA」です。
1989年のブランド創設以来、「LS」や「LX」といった大型高級車で地位を築いてきたレクサスが、突如として提案した「全長3.4m」の極小ラグジュアリーカーは、当時の常識を覆す衝撃的な存在でした。
LF-SAのボディサイズは、全長3450mm×全幅1700mm×全高1430mm。
全長だけで見れば日本の軽自動車(3400mm以下)に肉薄する短さであり、欧州Aセグメントに分類される極めてコンパクトな車体です。
しかし、そのスタイリングは単なる「安価な小型車」とは一線を画すものでした。
ボディに合わせて再構築された立体的で彫りの深いスピンドルグリルや、リアホイールアーチ上の大胆な削り出し造形は、まるで小さな金属の塊から削り出されたような凝縮感を放ち、サイズを超えた圧倒的なオーラを漂わせていました。
また、インテリアの設計思想も独創的です。
「2+2シーター」という限られた空間を最大限に活用するため、なんと運転席のシート位置を「固定」してしまうという大胆な手法を採用。
その代わりに、ステアリングホイールやペダル類を前後させてドライビングポジションを調整するという、まるでレーシングカーのようなアジャスタブル機構を搭載していました。
これによりLF-SAは、後席空間を犠牲にすることなく、ドライバーにとって最適な運転環境を提供することを目指したのです。
そんなLF-SAが登場した2015年当時、レクサスの最小モデルはハッチバックの「CT」でしたが、都市部での取り回しを重視する層からは、より小さなモデルを求める声がありました。
LF-SAはまさにその回答でしたが、結果としてコンセプトカーの域を出ることはなく、市販ラインナップに加わることはありませんでした。
しかし、それから10年以上の時が流れ、状況は大きく変わりました。
2023年にはコンパクトSUV「LBX」が登場し、大ヒットを記録。
「小さな高級車」というジャンルが完全に市民権を得た今、改めてLF-SAのパッケージングを見ると、その先見の明に驚かされます。
都市部の狭い道路事情や駐車場問題、そして高まるパーソナルモビリティへの需要。
もし今、このLF-SAが最新のBEV(電気自動車)として登場していたら、セカンドカー需要を一気に取り込むヒット作になっていたかもしれません。
「高級車=大型車」という固定観念に挑んだLF-SA。
その挑戦的な姿勢とパッケージングは、多様化する現代のモビリティ社会において、再び評価されるべき「真のラグジュアリー」の形だったと言えるでしょう。(くるまのニュース編集部)
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