独自性の高い特徴を得た4 E-テック
自動車業界は、空前の転換期にある。苦境に置かれる老舗ブランドが存在し、中国メーカーの台頭は激しい。そんな混乱へ揉まれるように、英国政府は散発的に補助金を支給している。比較的安価なバッテリーEVへ。
【画像】選ぶならドレ? ルノー4 E-テック ミニ・エースマン フォード・プーマ・ジェン-E 全104枚
EVの選択肢が増える中で、3万ポンド(約594万円)も用意すれば、魅力的なコンパクト・クロスオーバーを検討できるようになってきた。AUTOCARとして注目したい、運転を楽しめるモデルも登場してきた。
今回の比較試乗を思いついたきっかけは、ルノー4 E-テック。ハッチバックの5 E-テックの技術を継承しつつ、より柔軟なパッケージングを備え、独自性の高い特徴を獲得しているから。レトロフューチャーなスタイリングは、見るほどに愛着が湧いてくる。
街なかを走っていると、少なくない視線を感じる。充電ステーションへ立ち寄れば、一際目立つ存在だとわかる。
補助金抜きでもお手頃なミニ・エースマン
4 E-テックは、今のところ英国では1500ポンド(約30万円)の補助金対象で、お値段は2万5495ポンド(約504万円)から。試乗車も3万ポンド(約594万円)は切る。駆動用バッテリーは52kWhあり、モーターは150psで、航続距離397kmがうたわれる。
フォード・プーマ・ジェン-Eも、好適な1択だ。こちらは3000ポンド(約59万円)の補助金が支給され、試乗車の価格は2万8245ポンド(約559万円)。駆動用バッテリーは43kWhと小さいが、モーターは168psあり、363kmの航続距離を持つ。
補助金抜きでも2万8905ポンド(約572万円)からに設定される、ミニ・エースマン Eも有力だろう。ところが広報担当者が用意してくれたのは、遥かに高額で258psのジョン・クーパー・ワークスだった。ベーシックな仕様を想定していたのだが。
操作性の良い車内 シームレスな加速
乗り比べる丘陵地帯を目指す4時間を、4 E-テックはサラリと走りきった。急速充電は最大100kWへ対応し、充電休憩も手短に済ませられた。タッチモニター上で動くグーグルマップが、充電ステーションを加味したルートを設定してくれる。
背が高いボディで乗り降りしやすく、車載機能の操作もしやすい。エアコンには、実際に動くトグルスイッチが用意されている。タッチモニターのメニュー・レイアウトも、整然としていて扱いやすい。気になったのは、作りが甘いシフトレバーくらい。
助手席側にある「Renault 4」のロゴは、モード次第でカラーが変わる。アンビエントライトの点灯色を、任意に調整することもできる。
加速はシームレス。滑らかすぎて、淡白に思えるほど。パワーは控えめだが、優しい見た目の印象と調和する。立ち上がりは鋭く、市街地を小気味よく走ることもできる。
モードを問わず軽快 クラスを超えた洗練度
ステアリングホイール裏のパドルで、回生ブレーキは4段階に調整可能。エンジンブレーキをかけるように速度管理しやすく、ワンペダルドライブにも対応する。効きが1番弱いモードを除いて、回生時にブレーキランプが灯ることには賛同し難いが。
ドライブモードを問わず回頭性が良く、ボディロールは小さく、乗り心地は快適。ツギハギだらけの路面を、当たり前のように受け流し、18インチ・ホイールへ手を焼く様子もなかった。カーブへ突っ込むと、アンダーステアで限界を教えてくれる。
4 E-テックの充足感は、小洒落たボディやインテリア、しなやかな乗り心地、クルマ全体に染み渡る陽気な雰囲気などが醸し出すもの。高速道路での洗練度は、クラスを超えた水準にもある。意欲的な走りは、アルピーヌA290が担当している。
3気筒ターボのような合成エンジン音
欧州フォードのモデルは、セグメントを問わずドライバーズカーとして秀でてきた。フィエスタにフォーカス、モンデオなど。小さなクーペ、プーマも同様だった。2020年にクロスオーバーとして復活したが、その特徴はしっかり受け継ぐ。
最近追加されたEV版、プーマ・ジェン-Eはどうだろう。内装の質感は、低価格帯のモデルであることを隠さない。プラスチックのままで、耐久性は高いとも表現できる。
タッチモニターの操作性は、4 E-テックに届かない。ドライブモードの切り替えすら、簡単にはできない。しかし、合成エンジン音は気に入った。3気筒ターボを積んだフィエスタ STのような響きで、子どもっぽくない。単調な加速感へ、スパイスが加わる。
この続きは、4 E-テック エースマン プーマ・ジェン-E(2)にて。
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