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【スーパーカー年代記 093】2代目ホンダ NSXは先進の電動技術を投入して復活を遂げた

掲載 更新 5
【スーパーカー年代記 093】2代目ホンダ NSXは先進の電動技術を投入して復活を遂げた

クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第93回は「ホンダ NSX(2代目)」だ。

ホンダ NSX(2代目:2016年-)
15年以上にわたって生産され、日本初の本格的スーパーカーとして人気を博した初代NSXだが、2005年末に生産を終了。ホンダは後継モデルを2010年に発売すべく、開発を進めていた。600psを発生する5.5LのV10エンジンをフロントに搭載し、駆動方式はSH-AWD(スーパーハンドリング AWD)を採用する予定だったが、リーマンショックにより開発は白紙化。それでも、スーパーGTレース用のベース車「HSV-010」として姿を現したが、市販されることはなかった。

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2012年のデトロイト モーターショーでホンダは「NSXコンセプト」をワールドプレミアした。詳細なスペックや3年以内に発売するというステートメントも発表され、今度こそNSXの復活とホンダ ファンは色めき立った。世界各地でテストやデモ走行が行われ、2016年に北米で生産と販売が始まり、日本でも2016年夏に発表され、翌2017年から発売が開始された。

スタイリングのイメージは初代NSXを踏襲している。エクステリアのデザインはミシェル・クリステンセンという女性だった。初代でも特徴的だったミッドシップ車特有のボディサイドのエアインテークはCピラーと一体化して大型化され、フローティングCピラーを形成している。ボディと面一化されたドアハンドルやステーの長いアウターミラーなど、空気抵抗低減を追求している。サイズ的には初代より40mm長く、130mm幅広く、45mm高い。

シャシにはアルミニウムを中心とした複合素材によるスペースフレームが採用され、ボディパネルにも軽量化や歩行者保護性能向上の観点から、アルミニウムやカーボンファイバー、耐熱プラスチックなど、さまざまな素材が使い分けられている。

パワートレーンは、V6 DOHCエンジンをミッドシップ搭載するのは初代と同じだが、排気量は3.5L(正確には3492cc)にアップされてツインターボを装着。しかも、前輪に2基、後輪に1基の電気モーターも組み合わせて4輪を駆動する世界でも稀な「スポーツハイブリッド SH-AWD」システムを採用。左右前輪のトルク配分を自在に制御できるため、異次元のコーナリング性能を実現した。システム総合の最高出力は581ps、最大トルクは645Nmと、ヨーロッパのスーパースポーツカーと比べても遜色のないパワースペックを発生していた。

しかも、スーパースポーツカーとはいえミッションはストレスフリーの9速DCTで、インテリアも視認性に優れたTFTメーターやホンダ インターナビなどの充実した装備、さらには先代同様に十分な広さを持ったトランクスペースを確保するなど、実用性を高めているのが日本のメーカーらしいところ。だが、新型NSXは日本仕様も米国オハイオ州の工場で生産される。価格も発表時で2370万円と、この点でもスーパースポーツカーの仲間入りを果たした。

2019年モデルでマイナーチェンジされ、内外装の意匠を一部変更し、運動性能の向上も図られている。モータースポーツでは、GT3仕様のNSXが販売されており、スーパーGTでもGT500車両のベース車として活躍していたが、レギュレーション変更により2020シーズンからはNSX風の外観でFRとなったマシンで参戦する。

ホンダ NSX(2代目)主要諸元
●全長×全幅×全高:4490×1940×1215mm
●ホイールベース:2630mm
●車両重量:1800kg
●パワートレーン種類:60度V6 DOHCツインターボ+3モーター
●排気量:3492cc
●エンジン最高出力:507ps/7500rpm
●エンジン最大トルク:550Nm/2000-6000rpm
●モーター最高出力:37ps/4000rpm×2+48ps/3000rpm
●モーター最大トルク:73Nm/0-4000rpm×2+148Nm/500-2000rpm
●燃料タンク容量:59L
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●トランスミッション:9速DCT
●タイヤサイズ:前245/35ZR19、後305/30ZR20
●デビュー時の価格:2370万円

[ アルバム : ホンダ NSX(2代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

5件
  • ホンダの企業イメージが今やこういう車を作る会社ではないので、売れないのは当然であり、実際に都心の街中で見かけない。こういう車を作って売りたいのであれば、こういう車を作る会社だという企業ブランドを育てていかなくては無理ですよ。
  • 買えもしないクルマにああだこうだ言うのも気が引けるけど、初代と比べてホンダが世の中に何を訴えたいのかさっぱりわからないクルマになったなあと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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