ガソリン車が消えた改良型「ハリアー」は何が変わった?
トヨタ自動車は2026年8月3日、「ハリアー」を一部改良して発売しました。今回の変更は、内外装を大きく刷新するものではなく、パワートレインや装備、グレード体系の再編が中心。なかでも注目されるのが、従来あったガソリン車がラインナップから外れたことでしょう。なぜ「ハリアー」はハイブリッド専用SUVへと移行したのでしょう?
【画像】超カッコいい! これが進化したハイブリッドSUV トヨタ「ハリアー」です(30枚以上)
2020年に登場した現行型「ハリアー」は、当初、2リッターガソリン車と2.5リッターハイブリッド車というふたつのパワートレインを設定。2022年にはPHEV(プラグインハイブリッド車)を追加しました。
しかし、今回の一部改良では、2.5リッターハイブリッド車にパワートレインを一本化。ガソリン車だけでなくPHEVもラインナップから落ちています。
通常モデルのラインナップは「G」、「Z」、「Z“レザーパッケージ”」の3種類で、それぞれに前輪駆動の2WDと電気式4WD“E-Four”を用意します。
価格(消費税込、以下同)は「G」が439万6700円/461万6700円、「Z」が486万6400円/508万6400円、「Z“レザーパッケージ”」が518万6500円/540万6500円。改良モデルのエントリー価格は439万6700円となり、従来のガソリン車より購入時のハードルが上がっています。
唯一となったパワートレインは、2.5リッター直列4気筒“ダイナミックフォース”エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。WLTCモード燃費は21.7~22.7km/Lと上々で、E-Fourモデルは前後輪の駆動力を緻密に制御し、すべりやすい路面での発進やコーナリング時の安定性をサポートします。
装備面では、先進安全装備のトヨタセーフティセンスを全車に標準装備。さらに、AC100Vで消費電力が合計1500W以下の電気製品を使用できるアクセサリーコンセントも備わり、非常時は走行機能を停止した状態でも給電でき、停電時の電源として活用できます。なお、スペアタイヤを選択した場合、アクセサリーコンセントは非装着となります。
そのほか、「Z」と「Z“レザーパッケージ”」をベースとする特別仕様車「ナイトシェード(Night Shade)」も継続設定。ブラック塗装の19インチホイール、ダーク仕様のヘッドライト、漆黒メッキやツヤありブラックを用いたフロントグリル、ブラックのエンブレムなどにより、「ハリアー」の流麗なルックスを引き締めています。
こちらの価格は「Z“ナイトシェード”」が502万1500円から、「Z“レザーパッケージ・ナイトシェード”」が534万1600円からとなっています。ボディカラーはプレシャスブラックパール、ブラック、プラチナホワイトパールマイカの3色が用意されます。
なぜ「ハリアー」にはハイブリッドがふさわしいのか?
トヨタは、今回ガソリン車を廃止した理由を明確には示していません。とはいえ、改良後の商品構成からは、「ハリアー」が目指す価値と親和性の高いハイブリッドへとパワートレインを絞り込んだ意図が読み取れます。
「ハリアー」は、悪路走破性や積載能力などを前面に打ち出した実用一辺倒のSUVではありません。トヨタ自身も、流麗なクーペフォルムや落ち着いたキャビン、走る歓びと上質な乗り心地を特徴として紹介しています。
走行性能についても、「静けさのあるプライベート空間」、「走り出しのなめらかなフィーリング」、「高速走行での会話のしやすさ」を追求したと説明。こうした性格に、発進時からモーターを使えるハイブリッドは好相性です。
低速域ではモーターによって静かでなめらかに動き出し、加速時にはエンジンとモーターを効率よく協調させます。また、減速時には運動エネルギーを電力として回生。さらに、ばね上制振制御が路面の凹凸などに応じてモータートルクを制御し、車体の上下動を抑えます。このように、ハイブリッドは燃費を改善するだけでなく、「ハリアー」が重視する静粛性、なめらかさ、乗り心地を高める効果もある技術なのです。
ガソリン車を残せば、より低価格の「ハリアー」を選べる利点はありますが、動力源によって静粛性や発進時の加速フィール、さらに給電機能の有無などに差が生じます。
今回、それらを一本化したことで、ユーザーはどのグレードを選んでも「ハリアー」らしさを味わえるようになりました。快適性と実用性を含めた総合価値を、「ハリアー」というクルマのスタンダードに据えたとも考えられます。
「ハリアー」におけるハイブリッドは、単に燃費を重視する人だけが選ぶパワートレインではありません。優れた静粛性やなめらかな走り、給電機能という利便性まで含めて、最新の「ハリアー」は高級SUVの新たな基準になったといえます。(VAGUE編集部)
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みんなのコメント
クルマ関連のマスコミなら、この異常なマイチェンを踏まえ、ハリアーのフルモデルチェンジか廃止の進捗状況について取材し、記事にしてこそ存在価値があるはず。メーカーの提灯記事はもうウンザリ。
2030年度までに企業平均燃費で25.4km/Lにしないとだし。
GR GTとかGRヤリスみたいな燃費の悪い車を売るためには一般向けの車の燃費をよくするしかない