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【試乗】スーパーハイトワゴンの使い勝手と悪路走破性を併せもつ! 新型デリカミニは誰もが買って間違いなしのオールラウンダー

掲載 26
【試乗】スーパーハイトワゴンの使い勝手と悪路走破性を併せもつ! 新型デリカミニは誰もが買って間違いなしのオールラウンダー

 この記事をまとめると

■三菱の新型「デリカミニ」は4WD性能を煮詰めたことが大きな特徴だ

提灯に誘い込まれたらそこはデリカワールド! 新型クロカンSUVの投入も語られた三菱の「デリカ祭り」が楽しすぎる【東京オートサロン2026】

■徹底的に磨かれた足まわりで背高な軽とは思えぬ悪路走破性を誇っている

■車内からの視界改善と先進装備の搭載で日常の安全性と快適性が向上した

 デリカの遺伝子を色濃く受け継ぐ進化を遂げた

 三菱が送り出した新型デリカミニは、スーパーハイトワゴンという軽自動車の大枠にありながら、同社らしい悪路走破性への執念を色濃く残したモデルだ。開発陣は今回の新型に対し、4輪駆動仕様に限って徹底したチューニングを施したという。

 これは単なる乗り心地の改善ではなく、クロスカントリー路を想定してサスペンションストロークを積極的に稼ぎながらも、入力(突き上げ)に対して丁寧にいなす方向のバネ特性で、以前にも紹介した高いオフロード性能を成立させるものだ。

 三菱開発チームによれば、今回の4駆チューニングは日産側の考え方とは方向性が異なっていたという。日産は市街地での実用領域に重点を置き、オフロード性能を過度に追求する必要性は低いと判断していた。

 一方で三菱は、「デリカ」の名を冠する以上、走破性は外せない価値であると位置づけ、ストローク量とロールコントロールに徹底的に向きあった。

 スーパーハイトワゴンは重心が高く、ロール量が増えやすい。通常はタイヤの剛性で抑え込むところだが、今回はサスペンション側の動きの質を磨き、ロールの立ち上がりを滑らかにしつつ過渡的な姿勢変化を最小限に抑える方向でまとめている。

 新型では前輪のハブナックルがアルミ化され、ベアリング径も拡大。中空スタビライザー(これらは日産ルークスと共用)の採用によりロール剛性は約20%向上させているという。軽量化とスタビ効果の両立により、バネレートを下げながらも車体姿勢をしっかり支える構造となっているのだ。

 試乗は千葉県・もみじロード周辺のワインディングの一般道を中心に行われた。まず特徴的なのが、発進前の周囲確認を高精度に行えるマルチビューカメラとタイヤ切れ角表示である。

 芝生のラフロードを進む際は、石や段差を把握したうえで進入できるため、小型SUVのような信頼感がある。スノー路や悪路でハンドルを頻繁に切る場面でも、切れ角表示は有効だ。

 特筆すべきは5種類のドライブモード(パワー/エコ/ノーマル/グラベル/スノー)が選択できること。モードごとにエンジンレスポンスやASC(アクティブスタビリティコントロール)制御が切り替わるのは、軽自動車としては初の高度な構成であり、走行状況に応じた制御が極めてきめ細かい。

 これは三菱の4駆制御技術グリップコントロールの積み重ねが、ついに軽自動車クラスにも反映された好例といえる。ヒルディセントコントロールは30km/h以下で制御を開始し、雪道の下り坂での安心感は高い。

 カヤバ製の新設計ダンパー「Prosmooth(プロスムース)」は、初期減衰を高めているが、その動作はじつに緻密である。路面の突き上げを過度に伝えず、衝撃をうまくいなして通過する。ハーシュネスが小さく抑えられていることから、乗り心地は軽自動車の枠を明確に超えている。

 15インチホイールと60扁平タイヤを採用し、最低地上高は16cmを確保。雪道や悪路などでも十分な走破性が期待できる設定だ。

 パワーモード選択時には坂道でエンジン回転が上がる傾向にあるが、必要な駆動力は確実に確保され、スーパーハイトの大柄な車体を軽快に押し出す印象である。だが、加速時のエンジン騒音はまだ改善の余地がある。今回、遮音性能を大幅に高めフロントに特殊遮音フィルムガラスを採用。側方や後方の遮音材も追加されている。しかし、とくにキックダウン時のエンジンノイズは、従来の三菱製エンジンに比べて余裕のある中低速トルクが感じにくく、日産・ルノー系ユニットの特性が色濃く出ている。

 一方、ラバーフィールの残るEPS(電動パワステ)については今回手が入っていないため、次期車での改善を検討しているという。

 スーパーハイトワゴンにおける三菱の切り札

 視界のよさも大きな強化ポイントである。Aピラーは10cm前方へ移動し、さらに細く設計されたことで斜め前方の死角が劇的に減少した。日常域での安心感は高く、スーパーハイトワゴンの軽自動車でありながら取りまわしのしやすさに寄与している。

 インテリアは、12.3インチセンターモニターと7インチメーターを一体化した、EVライクな先進的な一体型レイアウト。質感は軽自動車を超える仕上がりで、ウォータープルーフシート生地や清掃性の高い内装はアウトドア用途を強く意識した仕様である。

 スマートフォン連携なしで使えるGoogleビルトインナビを搭載し、車両専用ルート案内や音声操作によるエアコン調整も可能。アプリ利用時の通信は、ドコモ・イン・カー・コネクト(有料)やテザリング等を使えば、購入から10年間は通信無料という点も大きな付加価値だ。

 デリカミニは、都市部のスーパーハイトワゴンの軽自動車という枠を越え、山岳地域・雪国ユーザーの現実ニーズに合致するモデルとなった。かつてパジェロミニが郊外で圧倒的な支持を得た背景を考えると、この4駆軽の存在価値は現在も揺るぎない。この市場において同車は長らく待ち望まれていた本命といえる。

 静粛性と乗り心地は普通車に匹敵し、快適性と走破性の両立は評価すべき仕上がりである。一方で、加速時のエンジン音やステアリングの ラバーフィールは改善が求められる部分だ。標準タイヤは、より一段上のグレード(銘柄)が採用されるべきだろう。

 ルーフレールは先代では標準装備だったが、雪国ユーザーから「雪下ろしがしにくい」「雪下ろし器具が引っかかり傷がつく」といった声が多く、今回はメーカーオプション化。雪国の生活環境にも寄り添う三菱ならではの判断である。

 総じて、4駆軽が再び脚光を浴びつつある現代において、デリカミニは三菱の技術と哲学が凝縮されたモデルであり、今後も競争が激化するスーパートールワゴンの軽自動車市場における力強い選択肢となり得る。

 販売面では月販4000台が目標のところ、すでに1万3000台超(2025年11月現在)の受注を記録し、残価設定率も50%超えと極めて高く、また三菱の課題だった女性ユーザーが4割を占めるという販売状況も注目に値する。

文:WEB CARTOP 中谷明彦
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みんなのコメント

26件
  • tondemo310
    じゃあFFはダメだな
  • kan********
    納車されて2か月経つが、いつになったら先行予約特典のぬいぐるみを頂けるんですかね・・・三菱さん!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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