この記事をまとめると
■荷物を載せて運ぶのがトラックドライバーの仕事だ
タイヤが地面に着かず浮かんでいる! トラックの「謎機構」の正体とは
■近年は人手不足や付帯作業の強要などの問題が発生している
■問題を解決すべくフォークリフトなどの自動化が進んでいる
深刻な物流業界の人手不足
トラックドライバーの本来の仕事は荷物をトラックに載せて運ぶこと。しかし、実際にはそれ以外に運ぶ荷物を積み込んだり、運んだ荷物を降ろし、納品先の指定の場所まで運ぶという業務も付随しているのが現状だ。これは「付帯作業」と呼ばれる、本来のドライバーの仕事とは別の業務なのだが、1990年の運輸業界の規制緩和を境に運送業者が急増し、競争が激化したことで、仕事を取るための「サービス」として付帯作業が行われるようになった。
映画『トラック野郎』の劇中で、菅原文太氏扮する星桃次郎が鮮魚などの積み荷を降ろすシーンがあるが、この当時はトラックドライバーはブルーカラーの稼ぎ頭的存在で、その作業にも十分見合った報酬が支払われていた。しかし、1990年以降(1990年問題とも呼ばれる)は運賃も値下げ合戦となり、また付帯作業も積み込みや荷降ろしだけでなく、棚入れや仕分け、ラベル貼りやピッキングなどといった、本来は納品先もしくは荷主側が行う業務までサービスとして強いられるようになった。
この問題は、物流の2024年問題、すなわち働き方改革関連法運輸、物流業界への本格適用に関する議論によって浮き彫りになったともいえる。また、この問題以前から、トラックドライバーの高齢化と人手不足は深刻になっており、荷物の積み降ろしを専業とするフォークリフトオペレーターの人手も年々不足している。
こういった物流の人手不足を解消する手段として、トラックへの荷物の積み降ろしを自動化する取り組みがフォークリフトメーカーや物流機器のメーカーを中心に行なわれている。フォークリフトメーカーの大手「豊田自動織機」では、トラック荷役(荷物の積み降ろし)に対応する自動運転のフォークリフトを開発。自社製品を出荷、流通させている大手飲料メーカーや化粧品メーカーなどの企業の協力を得て、その実用化に向けた実証実験を行っている。
自動運転のフォークリフトが現場で活躍
「トラック荷役対応自動運転フォークリフト」は、自己位置検知、誘導用のインフラを設置しない環境下におけるトラックへの自動荷役を可能にしたフォークリフト。AIを搭載し、3D-LiDAR(車両周辺状況を把握するレーザー光を使ったセンサー)を用いたトラックの位置検出やガイドレスでの自動運転に加え、画像認識、ディープラーニングを活用したマーカーなどの目印が不要なパレット位置、姿勢を検出し、積み込み、荷降ろしの位置を自動で把握する機能をもっている。
また、フォークリフトが自ら判断しながらトラックまでのアプローチ走行経路を自動生成。トラックの停車位置が一定でない状況下でも自動で荷役することを可能にしている。つまり、有人作業と同様のレベルで積載効率を落とすことなく、トラックへの自動的な積み込みが可能となっているわけだ。
「コカ・コーラボトラーズジャパン」では、豊田自動織機が開発したこのトラック荷役対応自動運転フォークリフトの4本フォークタイプを山梨県の白州工場倉庫に導入。同社と合同で実稼働に向けた実証実験を行っている。白州工場倉庫では、コーラなどの製品を製造してから倉庫に保管するまでの工程を自動化しており、自動運転フォークリフトが本格稼働すれば、製品の製造から出荷までの全工程が自動化されることになる。
また、化粧品、洗剤の大手メーカーとして知られる「花王」も豊田自動織機との協業で、ヘアケア、スキンケアなどの少量多品種を生産する豊橋工場の次世代倉庫にて、自動運転フォークリフトの実用化に成功。2024年10月に本格導入し、日常的に稼働している。
自動運転に関しては、乗用車はもちろん、トラックでもその実用化に向けて開発、実験が進められているが、フォークリフトの自動運転はいよいよ実用化。これにより、ドライバーの荷物の積み下ろしという負担も減っていくことだろう。
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みんなのコメント
ドライバーさんが自分でやった方が早くて楽だと思うけど!